2012年04月18日

●「バブル崩壊で深刻化する小さなI」(EJ第3284号)

 バブル経済とは何でしょうか。
 急激な資産価格の上昇がバブル経済であるとよくいわれますが
それは違うのです。経済が成長していくなかで、個人や企業が可
処分所得の一部を不動産に投資し、不動産価格が上昇したとして
も、それは単なる民間不動産投資であり、バブルではない。それ
は経済成長に過ぎないのです。
 それではバブルの本質とは何でしょうか。それは民間が負債を
増やして資産を購入した結果、資産価値が急騰するとき、それを
バブルと呼ぶのです。例えば、企業や個人が借り入れをして、投
資目的で住宅を手に入れる場合、当然金利を払わなければなりま
せんが、この金利がポイントになるのです。
 もし購入したその住宅から得られる投資利益が借り入れの実質
金利を上回っている間は、バブルはどんどん膨張していくことに
なります。ここでいう投資利益は直接資産から得られる利益だけ
ではなく、キャピタルゲインを含んでいます。住宅購入の場合で
いうと、住宅価格が上昇することにより、自らの資産価値を高め
ることができ、なおかつ毎年のキャピタルゲイン──資産価値上
昇分が実質金利を上回っている場合は、バブルが継続して膨張し
ていることになるのです。
 しかし、負債の実質金利が上昇するか投資利益の減少があると
実質金利は投資利益を上回ることになり、ペイしなくなる時点で
バブルは崩壊を始めるのです。それは一挙に起きるのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
          借方       貸方
        資産価格      借入金
―――――――――――――――――――――――――――――
 資産価格が下がると、バランスシートの借方の価値が激減し、
貸方の借入金を上回る「債務超過状態」に陥ることになります。
こういうことが起きると、企業や個人はさらに負債を増やして投
資を続けるどころではなく、ひたすらバランスシートの修復──
負債の返済を行うことになります。といってもバランスシートの
修復ができるのは、キャッシュフローがある場合だけであり、も
しなければ企業は倒産するしかなくなります。
 個々の経済主体が一斉にこういう行動を行うと、投資が減って
銀行にお金が集まるものの、借り手はなくなり、経済は深刻なデ
フレに突入することになります。
 さて、アイルランドに話を戻します。ECBが利下げを行うと
ユーロ加盟国の経済がバブルを醸成しやすくなるのですが、ドイ
ツやフランスは、経済が好調でアイルランドの住宅価格が上昇し
つつあることに着眼し、ドイツとフランスはアイルランドの住宅
への投資を加速させたのです。
 その結果、アイルランドはドイツとフランスに対して経常収支
の赤字を重ねることになってしまったのです。これによってアイ
ルランド国内の不動産市場全体がバブル化したのです。しかし、
そのバブルは2007年をピークに崩壊してしまうのです。その
結果、アイルランドの銀行は不動産プロジェクトに貸し付けた融
資が不良債権化してしまったのです。
 銀行が融資条件を緩めて異常な貸し出しを行い、その結果バブ
ルが崩壊して不良債権化する──この構図は日本のバブルとよく
似ています。
 しかし、これについて三橋貴明氏は、アイルランドと日本では
負債拡大に使われたマネーの原資がまったく異なるとして、次の
ように述べています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 アイルランドのGDPは2733億ドル(約23兆2305億
 円)であるが、対外負債は2兆2509億ドル(約191兆3
 265億円)にも及ぶ。2008年10月に破綻した「アイス
 ランド」の対外負債は、GDPの9倍を超えていた。アイルラ
 ンドの対外負債も、ほぼ破綻時のアイスランドに匹敵するほど
 膨れ上がっていたわけである。なぜ、アイルランドの対外負債
 はこれほどの規模にまで膨れ上がってしまったのか。理由は単
 純明快だ。アイルランドは経常収支赤字国なのである。経常収
 支赤字であるわけだから、国内が貯蓄不足に陥っていた。それ
 にも関わらず、投資に必要な資金を海外マネーで調達し、不動
 産投資を拡大させていった結果、対外負債が極端なまでに膨張
 してしまった。要するに、アイルランドの不動産バブルを育成
 した原資は、海外マネーなのである。それに対し、日本の場合
 は経常収支の黒字が続き、国内で過剰貯蓄が行き場を失い、当
 局の金融緩和で産まれた過剰流動性が住宅バブルを形成した。
 すなわち、バブルが崩壊したとはいっても、話が全て国内で完
 結したのである。ところが、アイルランドは異なる。
                      ──三橋貴明著
   『欧州危機と日本そして世界/ユーロ崩壊!』/彩図社刊
―――――――――――――――――――――――――――――
 ユーロに加盟する直前のアイルランドは、好景気に沸き立って
いたのです。それは、ドイツよりも安い金利で資金が借りられ、
貿易障壁はほとんど撤廃され、公立大学の授業料の無償化、外国
企業から税金の回避地とまでいわれた低い法人税率など──これ
らによって、アイルランドには多くの企業が集まり、繁栄をきわ
めていたのです。そして貧困率は6%以下になったのです。
 前号でご紹介したマイケル・ルイス氏によると、飛行機でこの
国に入国すると、過去15年の間に経験したことのない出国の人
波に遭遇するそうです。彼らは大勢の移民労働者と一緒に国を離
れようとしているといわれます。まさにジャガイモ飢饉のときの
デジャヴュそのものです。
 2006年後半に4%台であった失業率は今や14%を超えて
いて、1980年代半ば以来となる水準に達しつつあるというの
です。アイルランドは今後どうなるのでしょうか。
               ── [欧州危機と日本/13]


≪画像および関連情報≫
 ●バブル経済とは何か
  ―――――――――――――――――――――――――――
  実体経済から乖離して資産価格が一時的に大幅に高騰し、そ
  の後急速に資産価格の下落が起こる様子が、中身のない泡が
  ふくれてはじける様子に似て見えることからこのように称す
  る。その景気後退期を「バブル崩壊」などと呼称する。バブ
  ル経済とは総じて結果論として語られることが多く、その過
  剰な拡大期間の中では単に「好景気」といわれ、その後に多
  くの資産価格の下落をもたらし経済問題が多数噴出すること
  で、結果として過去のその経済状況を否定的意味合いでバブ
  ルなどと呼称する。バブル崩壊という現象は単に景気循環に
  おける景気後退という面だけでなく、急激な信用収縮、土地
  や株の高値を維持してきた投機意欲の急激な減退、そして、
  政策の錯誤が絡んでいる。      ──ウィキペディア
  ―――――――――――――――――――――――――――

三橋貴明著『ユーロ崩壊!』/彩図社.jpg
三橋 貴明著『ユーロ崩壊!』/彩図社
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 欧州危機 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
【国家反逆罪・外患誘致罪は極刑】

1.「野田政権は放射能バラマキ追剥政権だ。」
>>http://fujifujinovember.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-ba30.html

こいつらはみな米軍がいなくなったら日本にいられなくなる売国奴ばかりです。地位協定を破棄して日本国憲法に従って米軍を合法的に日本国外へ退去させればこそ泥売国奴どもはみな蜘蛛の子を散らすように逃げていきますよ。日本に居続ければ全員国家反逆罪ですからね。法治国家の最大最悪の犯罪がスパイ罪であり国家反逆罪だから、死刑のない国なら仮釈放なしの終身刑、死刑のある国なら死刑が量刑されます。ところで日本はついこないだ法相がいともかんたんに3人も死刑執行したような国だから、野田内閣も霞ヶ関も小泉竹中チルドレンもみな着の身着のままで亡命するくらいしか生き延びる道はないでしょね。ぐずぐず財産隠ししてればつかまっちゃうからね。

「地位協定破棄と福一石棺桶化」これが平和憲法で世界から戦争を無くす日本人の責務です。

2.「「郵政売国奴法案(英米化)法案」が 採決されようとしている!」
>>http://fujifujinovember.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-acfc.html

TPPとか消費税増税とか原発再稼働とか瓦礫拡散とかすべて実態のない目くらましですよ。地位協定を破棄すれば全部チャラですからね。これはいまある闇の隷米送金システムの発覚を避けるための隠蔽工作です。

表の送金システムは思いやり予算・防衛予算です。それより遙かに巨額の裏の送金システムこそ原発利権です。原発利権は南半球のほとんどの国の国家予算を超える巨額の利権であり5%程度スパイにキックバックを約束すればスパイは一生遊んで暮らせるのだから、スパイのほうも喜んで国法を犯しユダ金米軍へ送金し続けてきました。小泉竹中になって新たな表の送金システムを開発したのも、その頃オウム真理教の出現で日本のスパイの総元締め創価学会と電通の存在がばれそうになったのをごまかすためです。

今度は都知事が周辺有事を作り出して対中戦争を開戦させようとしていますね。彼は電通の子飼いのスパイだから全身隷米売国奴です。これで関東大地震の危険が最大に高まりますね、尖閣へ自衛隊米軍が移動する口実ができたから。


3.「尖閣と云えば仙谷と前原」

そして尖閣と云えば前原と仙谷。隷米スパイの政治家筆頭ですな、まー他のと横並びだけどw。
前原は次回立候補すれば直ちに公職選挙法違反で告発逮捕起訴して政界から追放できるのは先に述べたとおり。
仙谷はもっと恐ろしい国家反逆罪そのもので告発できるから前原失脚みたいなそんな生やさしいことでは済まないと思う。

それは那覇地検の検事による刑訴法違反と入管法違反と密輸罪という公務員の国家反逆罪を使嗾教唆した最悪の国家反逆罪だから。
那覇地検検事を上記の罪で告発すれば有罪は免れないし、有罪なら極刑だし、情状酌量のためには仙谷の使嗾教唆事実を証言しなければ減刑も情状酌量もありえないから、法廷で洗い浚いしゃべってくれるでしょう。

仙谷もこれで終了ですね。こちらは死ぬまで公民権停止ですな。亡命するべきです。
Posted by 東行系 at 2012年04月18日 08:50
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