2011年10月28日

●「小沢批判を強める司法関係者」(EJ第3170号)

 小沢裁判は、「小沢一郎VS司法」の全面対決の様相を呈しつ
つあります。日本という国は官僚国家です。選挙で選ばれる政治
家にも官僚出身者、それも中央官庁の官僚経験者が多いのです。
 2009年6月の調査では、官僚出身者は自民党59人、民主
党21人であり、圧倒的に自民党が多いのです。しかし、若手の
官僚出身者は民主党の方が多くなってきています。もちろん官僚
出身の政治家であるからといって、官僚寄りの政治家ばかりでは
ありませんが、明らかに出身省庁の代弁者という人もいます。出
身省庁としては財務省が一番多いのです。
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 ≪民主党がマスコミを抱え込んで隠している官僚出身議員≫
        http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5063018.html
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 政治家以外でも学者やマスコミ関係者、テレビの解説者、コメ
ンテーターなどにも中央官庁の官僚経験者が多く、こちらはその
ほとんどの人が出身省庁の代弁者であるといえます。なぜかとい
うと、もし出身官庁にとって不都合な発言を何回もすると、官庁
がそれとなく圧力をかけて、そういう人をテレビなどから排除し
てしまうからです。とくに財務省などは国税庁を握っているので
いくらでもマスコミに圧力をかけることができます。
 したがって、今回の増税論議では、政治家はもとより学者、テ
レビコメンテーターなどの財務省ネットワークがフル動員され、
「増税やむなし」の世論が醸成されてしまっています。したがっ
て、テレビに出て増税不可欠を唱える発言者のいうことは、少し
割引きして聞く必要があります。
 今回問題視したいのは、テレビなどによく出てくる司法関係者
です。そのほとんどは検事の経験者ですが、最近数が多くなって
いると思います。村木裁判での証拠改竄事件で検察の信用は地に
落ち、取り調べの全面可視化やむなしという流れができましたが
そういう問題が起きたとき、それとなく火消しを行うのが彼らの
役割なのです。
 小沢一郎氏の問題に関してはとくに際だっています。小沢問題
について発言している人は多いですが、そのほとんどは反小沢で
あるといえます。小沢氏の主張に近い発言者のほとんどは、テレ
ビから遠ざけられてしまっているのです。
 司法関係者でテレビによく出る人を上げると、次の4人が上げ
られます。
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       堀田 力氏/  最高検察庁検事
       土本武司氏/  最高検察庁検事
       河上和雄氏/元東京地検特捜部長
       若狭 勝氏/元東京地検特捜部長
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 本来であれば、これに元東京地検特捜部検事の郷原信郎氏を加
えるべきです。しかし、郷原氏は目下テレビから外されているよ
うであり、テレビ出演は、もっぱらニコニコ生放送などのネット
メディアに限られています。
 郷原氏の場合、かつてはサンデープロジェクトをはじめとする
政治番組によく出演されていたのですが、小沢氏を擁護する発言
が多いということで外されているものと思われます。
 郷原氏の名誉のために述べておきますが、郷原氏は小沢支持者
でも、擁護派でもなく、正しいことを述べているだけです。むし
ろ、小沢氏が不起訴になったときの「検察の公正・公平な捜査の
結果と受け止める」という小沢氏の発言に不快感を持っている人
です。しかし、正しいことは正しいというべきであるという考え
方です。そうすると、テレビは自らの利害に反する発言をする人
をたとえそれが正しくても外していることになります。
 さて、小沢氏の初公判での主張について平野貞夫氏は「日本の
議会民主主義と基本的人権を踏みにじった国家権力に対する、有
為な政治指導者の痛烈な警告」と述べていますが、この小沢氏の
主張に対して、堀田、土本、河上の3氏は連携して、この主張の
批判をはじめています。
 朝日新聞と自分の出演している番組で反論した河上元氏、8日
のフジテレビで発言した堀田力氏、産経新聞のコラム「正論」で
反論した土本武司氏というように3連発です。このように大物の
3人が相次いで反論するのは、それだけ小沢発言に危機感を感じ
ての行動と考えられるのです。
 河上和雄氏の発言は、「証拠もないのに」という小沢氏の発言
を批判し、「検察が証拠を厳格に集め、それに基づいて裁判に持
ち込むというやり方ばかりでは問題があるので、推認にもとづく
証拠で裁判に持ち込み、裁判官が判断するというやり方が司法の
新しい流れである」という無茶苦茶なことを述べています。
 さらに平野貞夫氏は、9日の日本テレビ「バンキシャ」での河
上和雄氏の発言をとらえて次のように述べています。私も河上氏
の発言はいつも上から目線でアタマにきています。
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 それにしても河上氏の頭の中はどうかしている。9日(日)の
 日本テレビ「バンキシャ」で、小沢氏の初公判での主張を批判
 し、「政治家が司法を批判すべきでない。小沢氏は憲法を知ら
 ない」など、ウォルフレン氏が指摘する「人物破壊」発言を繰
 り返していた。そもそも、巨大メディアが、特捜部長を務めた
 人物をメイン・コメンテーターに使うことすら重大な問題だ。
 事実上検察の代弁的広報活動をやっているのだ。小沢氏の、国
 会での説明責任の話など法曹人としての常識を疑う。
        ──平野貞夫氏のブログ「永田町漂浪記」より
 http://www.the-journal.jp/contents/hirano/2011/10/77.html#more
        http://www.youtube.com/watch?v=ml95C4C_YLw
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               ──[日本の政治の現況/96]


≪画像および関連情報≫
 ●民主政治の危機を考えない「無感性派」国会議員
  ―――――――――――――――――――――――――――
  小沢氏の主張を、巨大メディアが意図的に、悪意をもって小
  沢排除に利用していることが残念である。さらに悲劇的なこ
  とは、一部の良識ある国会議員しか小沢氏の主張を理解でき
  ていないことである。多くの国会議員は、現在の日本を議会
  民主政治の危機と考えない無感性派である。加えて問題なの
  は、小沢問題を政治的に利用して、自らの権勢を拡大しよう
  としている国会議員が多数いることだ。(一部略)こうなる
  と司法府と立法府が結託して、新しい「日本型ファシズム」
  をつくり、国民生活を脅かしているといえる。
                ──平野貞夫氏のブログより
  ―――――――――――――――――――――――――――

河上和雄日本テレビ客員解説者.jpg
河上和雄日本テレビ客員解説者
posted by 平野 浩 at 04:10| Comment(3) | TrackBack(0) | 日本の政治の現況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
このサイトの論調は、小沢擁護論ですが、その理由である政党対官僚機構という仮説に納得できません。つまり、週刊現代10/29号にある、立花隆「小沢一郎よ、お前はすでに終わっている」を読みましたが、国家のために自己犠牲を果たす覚悟をもった政治家ではない、私利私欲をむさぼる政治利権屋としての小沢一郎を叩き、かつ裁判で裁いているのであって、立花隆が週刊現代で述べていることが正しい。付け加えるなら、小沢一郎は、反米・親中国派の中国利権屋であり、中国等からの贈収賄工作を受けており、鳩山政権発足後に民主党議員等を数百名も連れた「小沢訪中団」を組んだように、左翼的な容共政策の言動が目立つ。コキントウと会談して「わたしは、人民解放軍の野戦司令官たるつもりだ」と発言した、馬鹿者というか、「国家とは何か」を理解していない単なる政治利権屋=売国奴である。左翼的な容共政策の小沢一郎論は別に置いておいて、ここでは立花隆の今回の記事内容に反論できるものなら、反論して欲しい。
Posted by 国家とは何かを知る者 at 2011年10月28日 21:45
河上が日テレの顧問弁護士というのは本当ですか?この件を問題視するべきでしょう。
Posted by とりごん at 2011年10月28日 23:38
著者は不正に対して、不正と述べているだけでしょう。不正を告発することが、なぜ小沢擁護論になるのか、それは反小沢派が、不正をしていることを代弁している発言です。

日本人同士争っている場合ではない。いまは官僚の背後に米国がいるから、弱いものいじめできるようですが、いつ弱者になるかわかりませんよ。

米国は要がすめば、カダフィでさえも殺す国です。官僚なんか新聞にもならずに消えるでしょう。消えたら不正を行った罪により地獄が待ってます。
Posted by 通行人 at 2011年11月01日 10:29
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