2011年10月17日

●「水谷建設の裏献金などあり得ない」(EJ第3161号)

 水谷建設の小沢事務所への1億円の裏献金疑惑──これがいか
に真実でないかを示す主張があります。その主張が掲載されてい
るのは「THE JOURNAL /ニュース・スパイラル」。「週刊朝日」
元編集長の山口一臣氏が書いています。山口氏の主張を要約して
お伝えすることにします。
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http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/10/post_804.html
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 もし、小沢事務所が胆沢ダムの工事において「天の声」を発す
るほど力があり、大久保元秘書が「JVの幹事会社になりたいな
ら1億円もって来い」といったのが本当なら、1億円献金したの
ですから、首尾よくJVの幹事会社になれたのでしょうか。
 結論をいうと、水谷建設は幹事会社の下の一般下請けにとどま
り、JVの幹事会社になれなかったのです。これは陸山会公判の
判決において登石裁判長の「岩手県の公共工事では小沢事務所の
意向が決定的な影響力を持っていた」という認定が誤りであり、
同時に水谷建設からの1億円の裏献金が実際はなかったことを示
唆しているといえます。
 1億円の裏献金など常識的にもあり得ないのです。胆沢ダムの
総事業費は約2440億円、水谷建設はこのうち、鹿島JVが約
203億5000万円で受注した堤体成立工場(第1期)と、大
成建設JVが約159億円で受注した原石山材料採取工事(第1
期)の下請けとして約34億円分の工事を受注したに過ぎないか
らです。
 仮に利益率5%で計算すると、水谷建設の利益はせいぜい1億
7000万円程度、1億円の裏献金ができるはずがないのです。
裁判所はこういうことをきちんと調べもせず、何の証拠もないの
に1億円の裏献金を小沢事務所が受け取っていると認定したので
す。もうなり振りかまわず、ひたすら有罪にしたという感じで、
まさに暗黒の魔女裁判そのものです。
 さらに山口氏は、東北の公共工事の談合について徹底的に取材
したという政治評論家の森田実氏の言葉を紹介し、小澤事務所に
そんな力はなかったと述べています。
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 裁判所は岩手県や秋田県では公共工事の談合において小沢事務
 所が決定的な影響力を持っていたと判断しましたが、そんなこ
 とはありません。結論的にいうと、小沢事務所に出る幕はなか
 ったというものです。ごく普通に考えて、公共工事の受注にな
 ぜ、発注者でもない小沢事務所の許可が必要なのか?裁判官は
 どう考えたのか。有力政治家ならば、経済合理性を超えて何で
 もできると思っているのだろうか?今回の判決をくだした裁判
 官らの頭の中を見てみたいものである。    ──森田実氏
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/10/post_802.html
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 そもそも水谷建設の裏金疑惑は公訴事実ではないのです。公訴
事実である政治資金収支報告書の虚偽記載がとても国会議員を含
む3人の元秘書を逮捕・起訴して争うほどの悪質性がないだけに
何とかしてその悪質性を強調しようと、公訴事実にない裏金疑惑
を証拠がないのに事実認定し、それを背景に断罪したのです。最
初から有罪ありきの判決ですから、魔女裁判なのです。
 ここまでくるともう無茶苦茶です。さすがに記者クラブメディ
アも今回ばかりは少し報道を抑え気味のように感じます。今まで
の調子なら連日大報道をするはずです。ある民放の記者は、「今
回は報道を少し抑えないとヤバイ」といっています。あまりにも
裁判長の検察寄りがひどいからです。それにしても不思議なのは
世論がなぜ騒がないのでしょうか。「小沢=悪人」のイメージ定
着が功を奏したのか、ほとんど関心がないようです。
 こんな裁判を許しておくと、検察が適当な容疑で起訴しておく
と、誰でも簡単に有罪になってしまうのです。そのままだと、日
本は民主主義国ではなく、「検主主義国」になってしまうという
人もいます。すべての日本人に関わりのあることなのです。これ
ほどのことにも無関心であるとは、日本人はそこまで劣化してし
まったということでしょうか。
 ところで、この判決を出した登石郁朗裁判長とは、一体どうい
う人物なのでしょうか。
 登石郁朗氏は、東京都の出身で、1985年に判事補となり、
札幌地裁判事や司法研修所教官などを経て、2006年から東京
地裁判事を務めています。しかし、彼は判検交流で1993年か
ら3年間、刑事局の検事として勤務した経験があるのです。
 ポイントはここです。彼は検事をやっているのです。人事交流
といっても、裁判官は民事局に出向するのが一般的であり、刑事
局で検事をやるのは異例中の異例です。検察批判がピークに達し
ているこの時期において、よりによって検察ときわめて近い裁判
官がこの公判を担当したことに作為的なものを感じます。
 登石裁判長は、検察が不利に陥っていた大久保隆規氏の裁判を
石川氏や池田氏の虚偽記載とを合体させる不当な訴因変更を行い
裁判を検察が有利になるよう工作しています。これには弁護側は
最高裁に特別抗告して抗議しましたが、棄却されています。棄却
したのは古田佑紀裁判長──かつて最高検次長検事だった元検察
の大幹部、これまた検察です。
 さらに証拠改竄事件によって検察不信が頂点に達すると、検察
提出の調書を次々と不採用にして、検察に厳しい姿勢を見せつけ
るパフォーマンスで国民を騙し、弁護側を油断させ、最終的には
証拠に基づかない裁判長の推認だけで3人の元被告にほぼ検察の
求刑通りの有罪判決を出して検察を救っています。
 ある司法関係者によると、最初から検察と裁判所が持ちつ持た
れつつ、ナアナアの関係で進められた裁判である──このように
裁判所の姿勢を批判しています。こんなことが許されていいので
しょうか。       ――── [日本の政治の現況/87]


≪画像および関連情報≫
 ●登石郁朗裁判官の評判あれこれ
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  06年に法大で学生運動を行った参加者らが一斉に逮捕され
  た事件の裁判では、抗議する被告人らを次々と退廷させ、弁
  護人から「史上最低の裁判長だ」とも言われた。一方、08
  年にお台場で、フィリピン人女性が殺害された事件の裁判で
  は、過去にも女性を殺害したことのある被告に対し、無期懲
  役(求刑は死刑)を言い渡した。「矯正の可能性がないとは
  言い切れない」という理由だが、遺体をバラバラにして洗濯
  機で洗い、トイレに流した殺人鬼だっただけに、法廷がどよ
  めいた。何かと不可解な判決の多い裁判長である。
       ──2011年9月28日付、日刊ゲンダイより
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山口一臣氏.jpg
山口 一臣氏
posted by 平野 浩 at 04:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本の政治の現況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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