2001年04月17日

夢を実現させるDVDオーディオサウンド(EJ598号)

 今朝は、テーマとしてDVDオーディオを取り上げます。とこ
ろで、DVDオーディオって何だかご存知でしょうか。
 DVD−ROMはかなりポピュラーになりましたが、最近は、
DVDビデオ、DVD−RAMというのも出てきています。それ
に加えて、DVDオーディオ(DVD−A)です。ぼんやりして
いると何もわからなくなってしまいます。
 私は、昭和34年頃からLPの収集をはじめました。当時まだ
ステレオが出ておらずすべてモノラル。それでもLPの価格は1
枚約2800円もしたのです。そのときの私の月給は約1万円。
購入するのはまさに“命がけ”だったのです。
 そのLPがCDに移行して相当な期間が経過していますが、次
の本命としてDVD−Aが登場してきたのです。もっともDVD
−Aが発表されたのは、1999年のことであり、ユーザはさん
ざん待たされたことになります。
 何しろCDを制作するマスターテープのクォリティをほとんど
そのまま再現できるという規格ですから、演奏家や製作者の権利
をどう守るかについて相当論議があったものと思われます。
 ところで、CDにもいくつか発展の歴史があるのです。
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  1.MPEG−1圧縮ビデオCD
  2.CD−I(インタラクティブ)
  3.CD−G(グラフィクス)
  4.SACD
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 「MPEG−1圧縮ビデオCD」というのは、映像付きカラオ
ケ用のCDです。「CD−I」は対話型のCD、「CD−G」は
静止画像のCDです。いずれも音質はいまひとつです。
 「SACD」は一口にいうと、現行のCDと互換性を持つ層を
保ちながら、別の層で記憶容量、再生周波数を向上した次世代デ
ジタル・オーディオ・フォーマットの規格です。輸入版のCDの
中には、1枚のディスクで普通のCDとSACDを2層にしたも
のがあります。もちろん音はSACDの方が圧倒的に良いのです
が、プレーヤは別に用意する必要があります。
 さて、DVD−AはCDとどう違うのでしょうか。
 まず、容量の圧倒的な違いがあります。
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    CD ・・・・・ 650MB
    DVD−A ・・ 4.7GB
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 メガ(M)は100万、ギガ(G)は10億の単位です。しか
もこれを二層化することができるので、その場合は8.5GBに
なるのです。問題は、DVD−Aが、この圧倒的な容量をどのよ
うに使うかによって、次の3つの活用の方向があります。
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  1.2チャンネル・ステレオとしての高音質化の実現
  2.マルチ・6チャンネルでのサラウンド再生の実現
  3.超圧倒的な長時間の記録/再生を可能にすること
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 少し専門的になりますが、1の「高音質化」について説明しま
しょう。PCで扱う情報の最小単位は「ビット」ですが、音質を
あらわす単位も「ビット」なのです。PCで音声を扱うために、
パルス符号変調(PCM)という方法が用いられています。
 これは、アナログ音声を時間軸でスライスし、その単位時間の
信号強度をビット化するのです。1秒をいくつにスライスするか
をあらわしたものを「サンプリング」といい、周波数であらわす
ことになっています。これを「サンプリング周波数」というので
すが、その単位時間当たりの信号をビット化することを量子化と
いい、このときのビット数を「量子化ビット数」というのです。
 少し難しいですが、サンプリング周波数と量子化ビット数は高
いほど音質は良くなるということを知っておくと、何かと便利で
す。現行CDとDVD音声チャンネル、それにDVD−Aを比較
しておきます。
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           サンプリング周波数 量子化ビット数
 CD          44.1KHz   16ビット
 DVD音声チャンネル  96.0KHz   24ビット
 DVD−A      196.0KHz   24ビット
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 これを見ると、DVD−Aがいかに音質が良いかわかっていた
だけると思います。昔のLPは良いアンプで聞くと、ノイズはあ
るものの何ともいえないやわらかい響きがあったのです。しかし
CDは、音は良いのですが、硬質なサウンドになっています。そ
れは、CDが使える情報量に限界があり、一部の音をカットして
あるのが原因です。それがDVD−Aでは余裕のあるやわらかい
サウンドが実現しているのです。
 DVD−Aの圧倒的な情報量を生かして本格的な6チャンネル
・サラウンドを実現するというのが2ですが、スペースの関係上
サラウンドは別の機会にご紹介します。
 3は、音質はCDレベルでもいいとした場合、その大容量を利
用して、ベートーヴェンの交響曲全集を1枚のディスクに収録す
るなどの長時間記録・再生が可能になります。マーラーの交響曲
全集も第1番から第9番、それに第10番のアダージョの部分ま
で700分ほどの長さを二層化したディスク1枚で収めることも
可能です。
 しかし、DVD−Aのプレーヤはかなり高いです。テクニクス
DVD−A10は入門機ですが15万円、東芝のSD−9200
は22万円、CD−Rの再生が可能というのが特徴です。これら
はいずれもDVDビデオの再生も可能です。音楽ディスクの方は
4000円を少し切る程度になりそうです。ちなみにCDプレー
ヤも発売当時は20万円近くしたのです。

posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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