2011年09月29日

●「羽毛田長官発言報道の異常さ」(EJ第3150号)

 日本の現在の政治状況は、異常な状況の渦中にあります。この
ことが顕著になったのは、民主党が政権交代をしてからです。も
う少し正確にいうと、自民党時代には目立っていなかったことが
民主党政権──とくに鳩山政権時において次々と起きていること
です。なぜ、鳩山政権時かというと、小沢一郎氏が与党の幹事長
として民主党を動かしていたからです。
 それは対官僚機構との問題です。小沢氏は彼が自民党を離党し
たときから、明治維新以来続いている官僚主導政治を国民の手に
取り戻し、政治家が主導する政治を行うことを目標にして、長い
年月をかけて政権交代を成し遂げたのです。
 なぜ、自民党時代には目立たなかったのかというと、政治家が
官僚機構と融合し、棲み分けができていたからです。しかし、そ
の実態は自民党が官僚機構にうまく使われていただけなのです。
政治改革を目指す小沢一郎氏が自民党を見限ったのは、政と官の
癒着があまりにもがっちり噛み合っていて、自民党の中からでは
改革できないことがわかったからです。
 官僚機構から見ると、その当時民主党を動かしている小沢幹事
長の存在は危険であり、何とか民主党の中枢と小沢氏を引き離す
必要があると考えたのです。そこで、官僚機構は彼らの配下の記
者クラブメディアを総動員して、民主党政権がスタートする以前
から、執拗に小沢潰しをやってきており、それはここまでかなり
成功してきているといえます。
 まず、鳩山政権を潰し、小沢氏を幹事長から外しています。そ
して、菅政権を擁立し、その自民党化を強引に進めたのです。そ
の中心になっているのは財務省であると考えられます。彼らは、
自分たちこそが国家の中枢であり、それを邪魔するものは何者と
いえども排除するという強い姿勢なのです。しかし、菅政権はあ
まりにも政権運営が稚拙であり、内閣の支持率は低下の一途をた
どったので、官僚機構は別の手を考えたのです。
 そこで官僚機構は野田氏を担ぎ、首相に据えることに成功した
のです。菅氏にしても野田氏にしても財務相から首相に上がって
いるのがポイントです。そして、菅と野田の2つの政権で、鳩山
政権のとき小沢氏が手がけた諸改革を次々と元に戻しているので
す。もはや、民主党の反小沢勢力は完全に自民党化されており、
もはや政権交代時の民主党ではなくなっています。
 しかし、国民の多くはそう見ていないのです。彼らは記者クラ
ブメディアの報道により、事実を真逆にとらえている傾向があり
ます。彼らは小沢氏は政治とカネに汚い悪の政治家としてとらえ
ており、小沢がからむと、すべて小沢が悪いと考えるのです。
 その象徴的出来事が2009年12月12日に起きています。
この日、羽毛田信吾宮内庁長官は中国の習近平国家副主席と天皇
の会談に関して問題発言をしたのです。それは、外国首脳と天皇
の会見は1ヵ月前に申請するというルールを破るのものであった
として羽毛田長官はおよそ次のようなことをいったのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 習近平国家副主席と天皇陛下との会見は、1ヵ月ルールに違反
 しており、最初は天皇の体調不良を理由に断ったが、官邸の強
 い要望により、陛下に心苦しい思いでお願いした。二度とこう
 いうことがあってはならない。天皇の政治的利用じゃないかと
 いわれれば、そうかなという気もする。現憲法下の天皇のお務
 めのあり方や役割といった基本的なことがらにかかわることで
 ある。     ──羽毛田信吾宮内庁長官/ウィキペディア
―――――――――――――――――――――――――――――
 この羽毛田長官の発言は、とんでもないものなのです。なぜな
ら、天皇の憲法上の地位を定めた日本国憲法第1章第3条には次
のように明記されているからです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必
 要とし、内閣がその責任を負う。──日本国憲法第1章第3条
―――――――――――――――――――――――――――――
 つまり、天皇のすべての国事行為は内閣の責任の下に行うとい
うことであり、内閣が必要と判断した場合は、慣例を破っても問
題はないからです。法律ではないからです。
 国の大きな外交は、1ヵ月以内の直近になって起きることが多
いのです。習近平国家副主席は2012年秋に国家主席になるこ
とが確定しており、中国が天皇との会見を要請している以上、国
益のためにも天皇との会見は行うベきであるという官邸の判断は
間違っていないのです。
 しかし、小沢幹事長が羽毛田長官の発言を強く批判し、宮内庁
は内閣の一組織であり、内閣の方針に従うのが嫌ならば、退任し
てからいうべきであると発言したところ、記者クラブメディアは
「小沢幹事長は天皇を政治利用している」として一斉に批判した
のです。これが異常なことでなくて何でしょうか。
 この羽毛田長官の発言については、ネットでは小沢幹事長が正
しいという論調が圧倒的です。北村隆司氏のブログでは、次のよ
うに羽毛田長官の発言を批判し、羽毛田長官の適格性と宮内庁の
あり方を徹底的に追及すべきと問題視しています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 羽毛田長官には、これまでにも彼の記者会見には「自分が作っ
 た基準で天皇家の言動をある意味牛耳りたい」という気持ちが
 見え隠れしているように思うのは私だけでしょうか?
         http://agora-web.jp/archives/849089.html
―――――――――――――――――――――――――――――
 これは議論の余地はなく、明らかに羽毛田長官は間違っていま
すが、メディアは小沢氏がからんでいると矛盾していることでも
平気で批判し、国民をミスリードしようとしています。記者クラ
ブメディアが官僚機構の配下にあるというのは、これによって明
らかであるといえます。なお、羽毛田長官は何の反省もなく、現
在も地位にとどまっています。── [日本の政治の現況/76]


≪画像および関連情報≫
 ●ブログ「もりのくま」の意見/羽毛田長官発言
  ―――――――――――――――――――――――――――
  宮内庁によれば、「1カ月ルール」が設定された95年以降
  守られなかったケースは22件もありました。これらについ
  ても羽毛田長官が知らないはずはありません。もし、知らな
  かったとしたら、それこそ長官失格です。1昨年12月の特
  例会見が、まるで有史以来の出来事のように騒ぎ立てた羽毛
  田長官の発言はあまりに悪質でした。「文句があるなら辞表
  を出してから言うべきだ」と言った小沢幹事長の見解はもっ
  ともで、羽毛田長官自身が天皇の了解を得たのだから、決ま
  った後でゴタゴタ言うなという話です。
http://maiko.cocolog-nifty.com/kuma/2011/01/post-c93b.html
  ―――――――――――――――――――――――――――

羽毛田宮内庁長官.jpg
羽毛田宮内庁長官
posted by 平野 浩 at 03:30| Comment(1) | TrackBack(0) | 日本の政治の現況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
日本の近代政治は明治以降格段に進歩したかのように見えて実は長州藩の管理体制に牛耳られて、現在に至ります。多くの中枢的な官僚は全て長州藩の出身です。羽毛田氏も萩高校出身です。多くの書物にある天皇傀儡説は、正しく、現行の天皇家は長州藩のこしらえたどこの馬の骨家の末裔です。蜷川新著天皇、太田龍著長州による天皇征伐などの記述にある孝明天皇父子を殺した公卿岩倉具視と伊藤博文は天下の大罪で記録されるべき下忍として、安重根裁判でも明確に記録されています。
徳川幕府に270年余に渡る長年の長州藩に対する沙汰は、毛利家家臣の村上水軍や九鬼藩などの積年の恨みが、明治維新に英米列強の手先としての存在価値に呼応し、一気に明治維新として近代国家の醸成と長州藩の官吏徴用が基礎となり、日本国民を牛耳っていく国家が生まれていくのであった。国民に偽者天皇を信用させるために、多くの人身御供を産んでいる。その最たるものが大逆事件で有無を言わさずに処刑された幸徳秋水の一派であろう。坂本竜馬に付いて勉学に勤しんだ中江兆民の弟子として、秋水の名を拝命した幸徳は天皇家の実態を見て、真実を知らせる必要をとりわけ考えたのが、逆に仇となって長州藩の下忍者に知られてしまう。見せしめとして、結局殺害されたことが、仇になり、偽者天皇家が曝露してしまうのは天の声かも知れない。最近の雅子妃の異常な対応を見て小和田家の過去を調べるに付け、謎だらけである。偽物天皇家の出身は山口県田布施の一角に集中し岸信介も佐藤栄作も田布施の出身であり、戦後日本の民衆を米国軍産複合体に売国するあたりは、当然の行為とみなしてよいだろう。偽の明治天皇に対して昭憲皇太后は、本当の睦仁天皇の妃として、一度は明治天皇の皇后となられるが、この睦仁天皇が伊藤博文らに刺殺されて以降は、皇太后として、偽明治天皇に随行する。明治神宮にも奈良橿原神宮も。神戸の湊川神社にも、明治天皇、昭憲皇太后の併記で記述される異常さに、明治の日本国民は、大逆事件以降押し黙ってしまう。遡れば、公武合体で仲のよかった天皇家、幕府徳川家は攘夷論の幕府大老伊井直助が桜田門で水戸藩刺客に殺害され、公卿岩倉具視の妹が、島津家より篤姫を輿入れした14代将軍家茂の動向を小松帯刀により諜報活動し殺害のタイミングを計り結局21歳の若さで将軍薬殺し、後に徳川御三家心中の虫、水戸藩の一橋家より慶喜が15代将軍になり大政奉還をする筋書きが行われたのも、当時の英米列強と長州藩の合作である事に多くの国民が気付いている事に、憂慮した長州藩は戊辰戦争などで兵隊としての各藩の武士たちを、皆殺しにし、長州藩の天下を揺るがす危険な武士たちを殲滅した。しかし、この長州藩の長年にわたる国民愚弄の官僚政治支配も、終わりを告げようとし、小沢一郎氏率いる、官僚支配打破の国民の願いを打ち砕くために、陸山会捏造裁判で裁判所ストーリーで国民を愚弄するも、余りの破廉恥な低脳なマスゴミ各社の偏向報道と、自公みんなの党立ち枯れ日本などの売国野党と民主党内の売国勢力が、売国官僚どもの組織権力を、如何なく発揮し国民の多くが覚醒してしまったので、重税と言論統制にて後追いの手立てを繰り出してくるのだけれど、泥縄の手立ては全て失敗に帰し、英米列強の資本主義終焉と売国官僚と売国政治家の終焉が同時に訪れる時代背景である。1926年の世界大恐慌により、世界の富を一手に集めたロスチャイルド家も、暴力的軍事行動で世界を震撼させたDロックフェラーも互いに過ぎた人類への攻撃で自身が崩れていく事に自覚せず、没落していく。同じく日本の売国勢力も国民の叡智で粛清されていく。
Posted by きしめん at 2011年09月30日 03:50
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