はそれを中心に書きます。現時点で小沢事務所の陸山会関連で裁
判になっている事件は次の2つがあります。
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1.西松建設の献金事件 ・・・ 大久保
2.陸山会土地購入事件 ・・・ 石川、大久保、池田
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小沢一郎氏をターゲットとする政治謀略は、小説のレベルを超
えています。検察と大メディアが、有力政治家とはいえ一人の人
間に過ぎない小沢一郎氏に対して襲いかかり、執拗に人物破壊を
続ける異様さに多くの国民は気がついていないのでしょうか。
「姿なき権力者」のひとつである検察は、メディアの力を借り
て、日頃から有力政治家のウラネタを収集しており、何かのとき
に使おうと企んでいるといわれます。それは与党の有力議員全員
に及んでいるといわれます。
しかし、そういう政治家が本当に悪いことをしているなら、そ
れは暴かれても仕方がないと思います。問題なのは、何も悪くな
いのに、事件をでっち上げられ、逮捕起訴される──そんなこと
は絶対にあってならないはずです。
そのひとつ事例が西松建設事件です。この事件で小沢一郎氏の
公設第一秘書の大久保隆規氏が逮捕・起訴され、小沢氏は民主党
の代表の座を降りたのです。もし、代表のまま2009年の衆院
選を戦っていたら小沢内閣ができていたのです。そのため、それ
を嫌った検察が仕掛けた小沢氏の公設秘書の逮捕劇であったと思
われます。これが謀略でなくて何でしょうか。
ところで、この西松建設事件はどうなっているのでしょうか。
確かに大久保被告は現在裁判を受けていますが、これは西松建設
事件の裁判ではなく、陸山会事件の裁判のはずです。西松建設事
件の裁判は忽然と消えているのです。この裁判はどうなっている
のでしょうか。
西松建設事件をフォローしてみます。この裁判は、2009年
11月に第1回公判が開かれ、第2回公判は2010年1月13
日だったのです。実は大久保被告の無罪の兆しが明確に見えたの
が、この第2回公判だったのです。
第2回公判では、検察側要請の証人が西松建設の2つの政治団
体は実態のある団体であることを証言したからです。検察側はそ
れらの政治団体はダミーであることを前提に起訴しているので、
立証の根拠が崩れたことを意味するのです。
検察は窮地に追い込まれたのです。なぜなら、次の第3回公判
は2010年1月26日であり、態勢を立て直すには、時間がな
かったからです。しかも残りの公判日は、2月26日まで既に決
められていたのです。
そこで検察がやったことは、陸山会の別の事件「陸山会土地購
入事件」を取り上げ、2日後の1月15日に小沢事務所の元秘書
大久保隆規、石川知裕、池田光智の3氏を逮捕したのです。
この逮捕は計画されたものではないといえるのです。なぜかと
いうと、15日に逮捕できたのは石川、池田の両氏だけであり、
大久保氏の逮捕は次の日になったからです。政治犯の場合、逮捕
状を取って逮捕するときは、逮捕日前に警察や検察はあらかじめ
本人の所在を把握しており、本人が不在で逮捕が次の日になるな
どということは考えられないことだからです。
そして、検察のやったことは、2010年1月22日付、産経
新聞で明らかです。彼らはとりあえず、既に決まっている公判を
すべて先延ばしし、時間を稼いだのです。
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政治資金規正法違反事件で逮捕された小沢一郎氏の公設第一秘
書、大久保隆規容疑者(48)について東京地裁(登石郁朗裁
判長)は22日、今月26日から2月26日まで指定していた
西松建設の違法献金事件の期日4回をすべて取り消した。次回
は未定。大久保容疑者に対する西松建設事件の公判は2月にも
結審する見込みだった。しかし、大久保容疑者に対する捜査が
続いているため、検察、弁護側、地裁の3者が期日を取り消す
ことで合意した。 ――2010.1.22付/産経新聞
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注目すべきことは、大久保被告の公判(西松建設事件)を担当
していた裁判官が、現在、陸山会事件の公判を担当している登石
郁朗裁判長であることです。
これは、西松建設事件公判の訴因を変更し、大久保被告を他の
2人の被告と一緒に変更した訴因で裁くことによって、西松建設
事件の公判を先送りしようと画策したのです。無罪必至の裁判を
スケジュール通りにやって、もし本当に無罪判決が出ると、世間
からあの逮捕は何だったのか、小沢潰しが目的の政治謀略ではな
いかと一斉に非難を浴びる結果になり、検察として権威が保てな
くなるからです。しかし、先送りすれば、いくら無罪必至の裁判
でも無罪判決が出るまでは無罪ではないからです。
このようにして、西松建設事件の裁判は昨年の3月以来一年以
上にわたって止まっています。「訴因変更」──こんな都合のよ
い手が検察にはあるのです。これには裁判所も加担しており、結
局のところ、警察、検察、裁判所はつるんでいるということをい
われても仕方がないと思います。
その登石郁朗裁判長でさえ、今回の検察の取り調べには疑問を
呈しており、このようなことでは国民の司法不信が募る恐れがあ
ります。検察も裁判所もマスコミも、それに菅政権も、どこまで
小沢潰しをすれば気が済むのでしょうか。あまりにも度が過ぎて
いると思います。
西松事件の公判を裁判所がどう処理するのか、国民は監視する
必要があります。これは司法の問題であり、自分にも降りかかる
問題でもあるからです。もっともメディアがどこまで報道するか
疑問ではありますが・・・。 ── [日本の政治の現況/18]
≪画像および関連情報≫
●「訴因変更」とは何か
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検察官が公判の途中で、起訴状に記載した事実の範囲内で該
当する罪名を変更したり追加したりすること。裁判所は訴因
に対してしか判断できないが、刑事訴訟法は、審理の経過を
みて適当と認めたときには検察官に訴因変更を命じられると
定めている。例えば、ほかの訴因に変更すれば明らかに有罪
なのに、検察官の主張する訴因のままだと無罪になると判断
した場合などに変更を命じるケースなどが想定されている。
ただし、検察官は命令に従わなくても構わないとされる。
●ブログ「誰も通らない裏道」より/2010年2月17日
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当ブログでもで触れたことではあるのだが、どうしても気に
なるので、もう一度書いておく。それは西松事件における大
久保秘書の訴訟の行方だ。ネット上ではすでに有名な話だが
この裁判では今年1月13日に行われた第2回公判で検察側
の証人として出廷した西松建設の元取締役が検察側の描いた
構図を覆す証言をした。そのため公判の成り行き、具体的に
言えば大久保秘書は無罪の可能性があるのではないかと注目
されていた。そしてこの裁判の第3回目の公判は来週26日
に行われて、ここで結審する予定だった。ところが、東京地
検は石川知裕議員を逮捕した際に大久保秘書も再び逮捕し、
それとともに西松公判については訴因変更を請求するという
報道が流れた。これが認められれば26日の公判は行われな
いわけで、裁判は長期化する。つまり窮地に陥った東京地検
がこの裁判の方向性を無理やり変えて、裁判の引き伸ばしを
謀ったわけだ。これは私の感覚ではとてつもない大ニュース
出来事だと思う。
http://fusenmei.cocolog-nifty.com/top/2010/02/post-bb1c.html
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大久保 隆規氏