2006年06月20日

相撲と『生命の樹』との関係(EJ1860号)

 一番下にあるセフィロトである「マルクト」は、それひとつで
滅びの世界を形成しています。この世界はこの世の世界ではなく
ここにいたる者は精神の地獄を味わうとされています。そういう
意味で「マルクト」は「地獄の門」ともいわれるのです。
 それ以外の世界――至高世界、中高世界、下層世界に関して、
新約聖書には次のように記述されています。
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 また、天上の体と地上の体があります。しかし、天上の体の輝
 きと地上の体の輝きとは異なっています。太陽の輝き、月の輝
 き、星の輝きがあって、それぞれ違いますし、星と星の間にも
 違いがあります。
    ――「コリント信徒への手紙T」第15章40〜41節
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 以上を3つの世界と対応させると、次のようになるのです。
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      至高の世界 ・・・・・ 太陽の輝き
      中高の世界 ・・・・・ 月 の輝き
      下層の世界 ・・・・・ 星 の輝き
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 「生命の樹」をよく見ると、中高世界から至高世界の間に「ダ
アト」という隠されたセフィロトがあります。したがって、中高
世界から至高世界に昇るには「ダアト」を顕現させる必要がある
のです。そのため「ダアト」は神の世界に直結する「天上の門」
といわれています。ちなみにこの「ダアト」には10、「マルク
ト」には0という数字が割り当てられています。
 「生命の樹」には多くの変形バージョンがあるのです。しかし
その基本構造は変化していないのです。その基本構造とは垂直な
3本の柱と7つの水平の段階(添付ファイル参照)です。これに
ついては、添付ファイルの図の右側の燭台をごらんください。
 1本の主柱の両脇に合計6本の支柱が伸びる構造をしているの
ですが、これとまったく同じ姿をした古代イスラエルの神器が旧
約聖書のなかに出てくるのです。それを「メノラー」というので
す。神がシナイ山頂でモーセに与えた特殊な燭台なのです。
 このメノラー――古代イスラエルの神殿や移動式神殿「幕屋」
に安置されているのです。このメノラーの主柱と支柱の先に据え
られた7個の灯火皿に油を注ぎ、聖所と呼ばれる第1の部屋を7
つの輝きで決して絶えることなく照らし続けるのです。そして、
秘密の儀式がそこで行われるのです。
 このイスラエルの神殿「幕屋」は次の構造になっているのです
が、それは「生命の樹」の4つの世界に対応しているのです。
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    1.幕屋の至聖所 ・・・・・ 至高世界
    2.幕屋の聖所 ・・・・・・ 中高世界
    3.幕屋を囲む板垣の中 ・・ 下層世界
    4.幕屋を囲む板垣の外 ・・ 滅び世界
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 この幕屋――日本の神社の構造とそっくりです。幕屋の至聖所
は「本殿」、幕屋の聖所は「拝殿」、幕屋を囲む板垣の中は「境
内」、幕屋を囲む板垣の外は「境内の外」に対応するのです。
 もともと神道では、古い樹木には神が宿るとして、木に対する
信仰があるのです。「生命の樹」に通じるものはたくさんあると
いうわけです。ということは、神道にもカッパーラの思想が入っ
ているということを意味します。
 ところで、相撲は元来神社の境内で行われていたのです。相撲
はスポーツというよりも儀式であり、イスラエルの幕屋と密接な
関連があります。つまり、それは「生命の樹」とも関連があると
いうことになります。
 相撲の千秋楽に「三役揃い踏み」というのがあります。この三
役とは、大関、関脇、小結のことです。横綱が入っていないので
す。しかし、千秋楽の残り三番ですから当然横綱が入りますし、
揃い踏みは横綱も登場して四股を踏みます。どうして四役ではな
いのでしょうか。
 実は横綱はあとから作られたものであり、この三役揃い踏みと
いう儀式は横綱ができる前からあったのです。それまでは相撲の
最高位は大関であり、関脇、小結がそれに続いたのです。
 そこで、相撲の最高位を大関にすると、至高世界を形成するセ
フィロトと三役は次のように対応するのです。
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      ケテル ・・・・・ 大関
      コクマー ・・・・ 関脇
      ビナー ・・・・・ 小結
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 それから「幕内」という言葉ですが、これは「幕屋」からきて
いる言葉です。三役の下位の前頭は15枚あります。これは5枚
ずつセフィロトに対応するのです。
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      ケゼド ・・・・・ 前頭筆頭  〜 5枚目
      ゲブラー ・・・・ 前頭 6枚目〜10枚目
      ティファレト ・・ 前頭11枚目〜15枚目
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 さらに下位は、ひとつのセフィロトに2つの地位が対応するの
です。
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      ネツァク ・・・・ 十両 幕下
      ホド ・・・・・・ 三段目 序二段
      イエソド ・・・・ 序の口、前相撲
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 どうでしょうか。相撲と「生命の樹」はきわめて密接な関連を
持っているのです。相撲を観るということは「生命の樹」の上昇
する過程を見ているのです。     ・・・・[秘密結社34]


≪画像および関連情報≫
 ・幕屋とは何か
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  幕屋(まくや)とは、聖書に登場する移動式の神殿のことで
  ある。会見の天幕(かいけんのてんまく)とも呼ばれる。た
  だし、過去の聖書翻訳において、幕屋(ヘブライ語/ミシュ
  カーン)と天幕(ヘブライ語 オーヘル)とを明確に区別し
  ているものはあまりなく、それぞれの翻訳間に表記のばらつ
  きが存在する。
      http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%95%E5%B1%8B
  ―――――――――――――――――――――――――――
 ・添付ファイルについては次のURLを参照
    http://www.fitweb.or.jp/~entity/shinpi/kabara2.html

1860号.jpg
posted by 平野 浩 at 06:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 秘密結社の謎と真相 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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