2010年10月01日

●「セルフパブリッシング時代来る」(EJ第2909号)

 「メディア覇権戦争」のテーマの最終回に取り上げておきたい
ことがあります。それはアマゾンによって「セルフパブリッシン
グの時代」が到来するということです。既に日本語に対応してい
るキンドルが完成しているそうです。これによっていよいよ日本
でも本格的な電子書籍の時代が始まると思います。
 今まで普通の人が自分の本を出版するのは、大変なことなので
す。大きく分けて次の3つのケースがあります。
―――――――――――――――――――――――――――――
     1.出版社が本の出版を依頼してくること
     2.自分で原稿を書いて出版社に持ち込む
     3.費用負担を条件に出版社に出版を依頼
―――――――――――――――――――――――――――――
 1の出版社が依頼してくるケースは、普通の人ではあまりない
ケースです。雑誌などの原稿募集キャンペーンで入賞するとか、
何かで有名になったということで、本の依頼がくることはあるで
しょうが、あくまでレアケースです。
 2の原稿の持ち込みは、飛び込みでは門前払いを食らうことが
多いし、コネがあったとしても、よほど原稿のできがよくないと
採用される可能性は少ないでしょう。
 3はいわゆる自費出版ですが、そうやって作った本は書店への
流通には乗らないのです。それに数百万もの費用がかかるケース
がほとんどです。
 新風舎という出版社があったのです。この企業は、新聞や雑誌
の広告で本を出版したい人を募り、共同出版の話を持ちかけ、書
店に出すからといって依頼者から莫大なお金を出させたのです。
しかし、特定の書店の小さなコーナーにしか本を並べず、執筆者
から苦情が出て、結局倒産してしまったのです。
 しかし、電子書籍の時代になると、誰でも本を出版することが
できるのです。アマゾンであれば、出版社の許可もいらないし、
本を作るという本人の意思とその原稿をデジタルテキストで作り
上げることができれば、電子書籍はできるし、しかもそれを「キ
ンドルストア」に並べてくれるのです。費用はISBNコードの
取得費数万円しかかからず、売れたときだけ、アマゾンに定価の
30%を支払えばよいのです。
 アマゾンのこのシステムの正式な名称は、既出の佐々木俊尚氏
によると、次のようになっており、既に使えるそうです。
―――――――――――――――――――――――――――――
   アマゾン・デジタル・テキスト・プラットフォーム
―――――――――――――――――――――――――――――
 このシステムの特徴について、ITジャーナリスト佐々木俊尚
氏は著書で次のように述べています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 @費用を請求されないこと
 新風舎は出版にあたって書き手に数百万円の料金を求めていま
 したが、アマゾンDTPでは初期費用はゼロ。あくまでも売れ
 た分から手数料を差し引かれるだけです。
 Aプロの書き手のプラットフォームにもなる
 アマゾンDTPで刊行される電子ブックはそのままキンドルス
 トアに並びます。つまり他のブックとフラットに表示されるわ
 けで、「この本は自費出版だから普通の本と達う」などと区別
 されることはありません。つまりはプロもアマチュアも同じよ
 うに使えるプラットフォームになっているということです。
                     ──佐々木俊尚著
  『電子書籍の衝撃/本はいかに崩壊し、いかに復活するか』
                 ディスカヴァー携書048
―――――――――――――――――――――――――――――
 どのようなイメージで本を作るのかについて、佐々木氏の本を
参考にして述べます。まず、ISBNコード(図書コード)を取
得しておく必要があります。次のサイトを表示します。
―――――――――――――――――――――――――――――
   http://www.isbn-center.jp/shutoku/index.html
―――――――――――――――――――――――――――――
 ISBNコードは申請して取得する必要があります。申請先は
「日本図書コード管理センター」です。詳しくは「登録申請を行
う前にご確認ください」の部分をゆっくり読んでください。そう
すると、個人(出版者)でも申請できることがわかります。
 「出版者記号申込書」をダウンロードして、フォーム通りに名
前や住所、電話番号、メールアドレスなどを入力して、印刷しま
す。そして、次の金額(10冊分で十分)を郵便局に振り込んで
その受領証を貼り付け、日本図書コード管理センターに郵送する
のです。コードは約3週間後に郵送されてきます。
―――――――――――――――――――――――――――――
    本 10冊分 ・・・・・・ 1万6800円
    本100冊分 ・・・・・・ 2万8350円
―――――――――――――――――――――――――――――
 続いて、アマゾンのIDを取ります。そしてログインすると、
次の3つのコーナーが現れます。
―――――――――――――――――――――――――――――
          1. マイシェルフ
          2. マイレポート
          3.マイアカウント
―――――――――――――――――――――――――――――
 マイシェルフはそのIDを持つ人の本棚、マイレポートは売り
上げデータレポート、マイアカウントは印税振り込み銀行口座情
報であり、本の作成はマイシェルフで行います。
 本の原稿は、ワード文書、PDF、HTMLなどに対応してい
ますが、レイアウトなどはシステムが自動で行います。図や写真
などを入れることも可能です。価格は自分で決められ、売れた場
合に、70%が印税として振り込まれます。あなたも電子書籍を
発刊しませんか。────[メディア覇権戦争/48/最終回]


≪画像および関連情報≫
 ●電子図書発刊に当って登録すべき項目
  ―――――――――――――――――――――――――――
  ・ISBNコード
  ・本のタイトル
  ・あらすじ
  ・出版者名
  ・言語
  ・刊行年月日
  ・ジャンル
  ・著者名
  ・検索されるためのキーワード
  ・版数(初版か第二版か)
  ・シリーズの名前
  ・表紙の画像
  ―――――――――――――――――――――――――――

佐々木俊尚氏と著書.jpg
佐々木 俊尚氏と著書
posted by 平野 浩 at 04:13| Comment(0) | TrackBack(0) | メディア覇権戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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