2010年02月24日

●「B層訴求戦略は今も行われている」(EJ第2760号)

 国民を「IQ/知能指数」と小泉改革の最大の目玉である「構
造改革」という2つの柱で分けて、特定の層に働きかける――B
層マーケティング、4つの層を再現します。
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  IQが高く、構造改革にポジティブ ・・・・・ A層
  IQが低く、構造改革にポジティブ ・・・・・ B層
  IQが高く、構造改革にネガティブ ・・・・・ C層
  IQが低く、構造改革にネガティブ ・・・・・ ?層
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 ここでいう「A層」とは、IQが高く、構造改革にはポジティ
ブである層という位置づけです。それなのにどうしてターゲット
にならないのでしょうか。
 A層は、財界の勝ち組企業や大学教授、マスメディア、都市部
のホワイトカラーなどを包含する層ですが、ある意味において、
構造改革のウソを見抜いている層なのです。それは、とくに失敗
に終わったと考えられる道路改革の結果を見て失望し、判断した
人が多く、この層は小泉政権の批判に回ったのです。
 これに対して「B層」は、主婦層や子供を中心とする層、シル
バー層、それに難しいことはわからないが小泉氏のキャラクター
を支持する層です。小泉元首相が街頭に立つと、写真を撮りたさ
に集まってくる人々です。「C層」というのは、IQは高いが、
もともと構造改革に批判的な層――守旧派であり、名前の付いて
いないもうひとつの層は失業などの痛みにより、構造改革そのも
のに恐怖を感じている層とされています。
 小泉政権は、道路改革が思惑通りにうまくいかなかったことを
重視し、郵政民営化の思想徹底のターゲットを「B層」に設定し
たのです。このことが問題になったのは、次のようないきさつが
あるのです。
 2005年6月21日のことです。第162回国会衆議院郵政
民営化に関する特別委員会において、民主党のネクスト総務大臣
こと五十嵐文彦衆議院議員(当時)が、政府広報費1億5000
万円の支出について質疑を行ったのです。その内容は、入札を行
わないで、竹中平蔵郵政担当大臣(当時)の秘書官が関係する業
者と随意契約をしたのはおかしいというものです。もし、収賄事
件などに発展すれば、竹中大臣の失脚もありえたので、報道でも
大きく取り上げられたのです。
 しかし、同じ年の8月8日、郵政民営化法案が参議院で否決さ
れたことをもって小泉首相は即日衆議院を解散したのです。結果
は自民党の圧勝で終り、五十嵐議員は落選してしまったのです。
そういうこともあって、この件はうやむやになったのです。ちな
みに五十嵐議員は、昨年の衆議院選挙で返り咲いています。
 2004年12月15日、有限会社スリードと株式会社オフィ
スサンサーラは次のタイトルの提案をしています。この2つの会
社は竹中平蔵氏と深いつながりがあるのです。
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  郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略(案)
  http://www.tetsu-chan.com/2005-0621yuusei_igarashi.pdf
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 政府は、このプランを採用し、政府広報業務として、契約を結
んでいるのです。明らかに随意契約です。このプランの中では4
つの層が示され、B層にターゲットを絞って郵政民営化の訴求を
行うよう提言され、実際にそれが実行されています。
 契約に基づいて政府広報は、竹中平蔵氏とテリー伊藤氏を起用
してB4サイズ二つ折り4ページ、フルカラーの次の小冊子を作
成し、2005年2月20日に全国の約1500万世帯に配布さ
れているのです。
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      「郵政民営化ってそうだったんだ通信」
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 このB層マーケティング、現在、米国でも行われていると指摘
しているのは、山崎康彦氏の次のサイトです。
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 「反オバマ」「反国民皆保険」の大キャンペーンを仕組んでい
 るのは、この新制度導入によって莫大な損失を受ける保険会社
 と製薬会社であり、彼らの意図を受けて反対の世論形成に動い
 ているのが人種差別を煽る共和党有力政治家達であり、FOX
 TVなどのマスコミ特に悪質なのがデマを流して視聴者を誘導
 するトーク番組の人気キャスター達だと落合栄一郎氏は言って
 います。
   http://www.news.janjan.jp/world/0910/0910021096/1.php
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 このB層マーケティング――現在も行われているように思うの
です。最近テレビの政治バラエティ番組、「たけしのテレビタッ
クル」や爆笑問題の「太田総理」などの番組は、明らかにB層を
狙ったものであるといえます。最近これらの番組の民主党批判は
目に余るものがあります。
 「世を倦む日日」という有名なブログでは、このとことについ
て次のように述べています。
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 昨夜「テレビタックル」の年末特集をやっていたが、出演して
 いる山本一太や平沢勝栄においてスタジオで語って視聴者に聴
 かせるトークは、全てこのB層理論を前提したものであり、カ
 メラの向こう側にいるIQの低いB層視聴者から支持や共感や
 納得を調達すべく演技して台詞を吐いているのである。――中
 略――竹中平蔵は大衆一般を自分が彼らを騙して収奪すべき愚
 鈍なマスだと明確に認識している。竹中平蔵にとっては、大衆
 を騙し、大衆を洗脳して操縦し収奪することが政治なのであり
 要するに大衆とは家畜の存在なのだ。税金だけ払わせて生かせ
 る奴隷なのである。   http://critic2.exblog.jp/2311417/
――――――――――――――    ―[小沢一郎論/36]


≪画像および関連情報≫
 ●郵政民営化ってそうだったんだ通信』に関連するプログ
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  はじめに、筆者は自分の不明を恥じていることを告白する。
  いま国会で民主党は、郵政民営化をPRする政府広報が、竹
  中郵政民営化担当相の秘書官の知人の会社に随意契約で発注
  された問題を追及している。その広報が「郵政民営化ってそ
  うだったんだ通信」というタイトルである。いうまでもなく
  竹中氏の著書をもじったものだ。筆者も本欄で以前、竹中氏
  に郵政民営化が必要だというなら、わかりやすく説明すべき
  だという趣旨の記事を書いた。「『郵政民営化ってそうだっ
  たんだ通信』」を語れ」(4月6日付記事)である。日にち
  が違うし、竹中氏が本欄を読んでいるとは思えない。さらに
  筆者は竹中氏と面識もないし、無関係である。
  http://www.news.janjan.jp/kokkai_watch/0506/0506258800/1.php
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竹中平蔵氏とテリー伊藤氏.jpg
竹中平蔵氏とテリー伊藤氏
posted by 平野 浩 at 14:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 小沢一郎論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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