2009年12月16日

●「影響力を増すLiMoファウンデーション」(EJ第2716号)

 昨日のEJで、スマートフォン市場におけるオペレーティング
・システムのシェアの現状について述べましたが、再現して話を
進めることにします。
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   シンビアン       ・・・・・ 50.3 %
   RIM         ・・・・・ 20.9 %
   MacOS−X     ・・・・・ 13.7 %
   ウインドウズ・モバイル ・・・・・  9.0 %
   グーグル・アンドロイド ・・・・・  2.8 %
   その他         ・・・・・  3.3 %
            ――2009年第2四半期現在
―――――――――――――――――――――――――――――
 ここで出ているOSの中には「リナックス」というのはありま
せんが、「グーグル・アンドロイド」はリナックス系です。しか
し、アンドロイド以外のリナックスもあるのです。それは「その
他」の中に入っています。しかし、「その他」の3.3 %はすべ
てがリナックスではないので、リナックスのシェアはアバウトで
すが、次のようになります。
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    (2.8 % + 3.3 %)= 6.1 %以下
―――――――――――――――――――――――――――――
 リナックスのシェアは2008年第1四半期では12%あった
のですが、アイフォーンの出現によって、シェアを大きく減らし
てしまったことになります。
 さて、このリナックス陣営には、次の2つのグループが存在し
ているのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
            1.アンドロイド
            2.  LiMo
―――――――――――――――――――――――――――――
 既に述べたように、アンドロイドはグーグルの提供するOSで
すが、このOSはOHA――オープン・ハンドセット・アライア
ンスに所属する企業に提供されるのです。これは2007年11
月に発足しています。
 OHA加盟企業は、グーグル、HTC、インテル、KDDI、
モトローラ、サムスン電子、NTTドコモなど、当初34社でス
タートしたのですが、その後ソフトバンクモバイル、ボーダフォ
ンなど多くの企業が参加しているのです。
 それでは、LiMo(リモ)とは何でしょうか。おそらくほと
んどの人は、はじめて聞く名前であると思います。LiMoの正
式名称は次の通りです。
―――――――――――――――――――――――――――――
      LiMo/Linux Mobile Foundation
―――――――――――――――――――――――――――――
 LiMoファウンデーションは、NEC、NTTドコモ、パナ
ソニック、モバイルコミュニケーションズ、サムスン電子、ボー
ダフォングループの6社――これらのファウンダーメンバーによ
り、2007年に設立された団体です。
 LiMoファウンデーションの目的は、リナックスをベースと
する低コストで、迅速に開発できるプラットフォームを目指し、
世界のキャリアやメーカーが採用することを狙っているのです。
その後10社のコアメンバーが加わり、それに加えて多数の一般
メンバーが参加しているのです。注目すべきことは、NTTドコ
モが両方のグループに加入していることです。
 NTTドコモは、あちこちのグループに食指を動かしているの
です。リナックスの話ではないですが、王者ノキアの「シンビア
ン財団」というのがあるのです。この財団は、各モバイル端末ベ
ンダーとアプリケーションプロバイダとで構成されるのですが、
2008年6月にノキアによって創設されているのです。
 その創業メンバーは、ノキア、ソニーエリクソン、AT&T、
モトローラ、NTTドコモ、LGエレクトロニクス、サムスン電
子、STマイクロエレクションズ、テキサツ・インスツルメンツ
の10社です。このシンビアン財団にもNTTドコモは、ちゃん
と入っているのです。
 LiMoの話に戻ります。そもそもLiMoは、モトローラが
ボーダフォンに呼ばれて、プラットフォームを3つに集約したい
といわれたことにはじまるのです。3つのプラットフォームとは
ウインドウズ・モバイル、シンビアン、そしてクアルコムのBR
EWの3つです。BREW――ブリューは、CDMA携帯電話向
けアプリケーションのプラットフォームなのです。
 しかし、それは簡単ではなく、モトローラはリナックスを提案
したのです。そこでマルチメディア関連の特許を多く持つパナソ
ニックに声がかかったのです。その関係からNTTドコモに誘い
が入り、一緒にNECも参加したのです。その一方でボーダフォ
ンはサムスン電子を連れてくるなど、組織はどんどん大きくなっ
ていったのです。
 そのLiMoの成果といわれるものに「RI」といわれるもの
があります。これはLiMoプラットフォームに準拠する第1弾
なのです。このRIによって、「P905i」や「N905i」
が開発されているのです。
 といってもこれはNECやパナソニックのドコモ向けの端末だ
けでなく、モトローラやサムスン電子などの端末もRIで開発さ
れているのです。2008年時点では、7社から18種類のRI
搭載端末が発表されているのです。
 2008年になると、LiMoに日本のACCESSとフラン
ステレコムのオレンジがメンバーに加わります。オレンジは携帯
向けの「LiPS(関連情報参照)」フォーラムの創設メンバー
であり、ACCESSもLiPSのメンバーです。オレンジは、
LiMoのファウンダーに加わって7社となり、LiPSは活動
停止します。  ──[クラウド・コンピューティング/44]


≪画像および関連情報≫
 ●「LiPS」とは何か
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  LiPSの目標は、携帯電話に対応する各種のオープンソー
  ス・プロジェクトで採用されるような標準の策定にあり、2
  007年末には最初のエディションが完成していた。一方、
  LiMoは、当初からコードの作成に取り組み、マルチメデ
  ィアやネットワーク、DRM(デジタル著作権管理)、メッ
  セージングなどの重要なミドルウェア機能をサポートする統
  合ソフトウェア・フレームワークの開発を進めてきた。
      http://www.computerworld.jp/news/mw/113389.html
  ―――――――――――――――――――――――――――

FOMA/N905i.jpg
FOMA/N905i
posted by 平野 浩 at 04:18| Comment(0) | TrackBack(0) | クラウド・コンピューティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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