2009年12月01日

●「自画自賛の日本のケータイ文化」(EJ第2705号)

 NTTドコモで「iモード」の開発に携わり、「iモード」の
父とまでいわれる夏目剛氏は、NIKKEI NETのコラムで
次のように書いています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 日本は文句なしのケータイ大国である。一部で「ガラパゴス」
 などと揶揄(やゆ)する向きもあるが、実用化されているケー
 タイのサービスレベルは世界の羨望の的である。ケータイでE
 メールを打つことすら、日本ほどの規模で行われている国はな
 い。せいぜいケータイ同士だけの短いSMS(ショートメッセ
 ージサービス)だ。ましてや、ケータイで駅の改札を通り、コ
 ンビニでお金を支払い、彼女と喧嘩し、デコメでご機嫌をとり
 3Dゲームに飽きたら、音楽を聞きながらケータイで書かれた
 小説を読む・・・なんていう生活を、若者がフツーに行ってい
 る国は日本だけだ。
 http://it.nikkei.co.jp/business/column/natsuno.aspx?n=MMIT33000021102008
―――――――――――――――――――――――――――――
 夏目剛氏はこのように自画自賛(?)しておられるが、やはり
日本のケータイは「ガラパゴス」なのです。確かにひとつの文化
ではあるが、それはあくまで日本の若者のそれであって、とても
世界の標準にはなれない。それが世界シェア5%以下という厳し
い数字となってあらわれているのです。日本の技術は素晴らしい
かもしれないが、ビジネス戦争では完敗なのです。
 話題になっている業務仕分けにおいて、スーパーコンピュータ
の費用を仕分けチームが削減したことについて、ノーベル賞受賞
学者が反論しているが、この反論は完全に的外れです。だいたい
高名な学者を多く集め、莫大な国家予算を注ぎ込んで成功したプ
ロジェクトなどけっして多くないのです。それは、わが国初のコ
ンピュータの開発の歴史をひも解いてみれば明らかです。
 といっても、この国産初のコンピュータ開発の話は、国として
はあまりオープンにしたくない話なので、ネットで容易に見つけ
ることは困難であると思います。これについては、2007年3
月9日のEJ第2036号を読んでいただきたいと思います。
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http://electronic-journal.seesaa.net/article/35530748.html
―――――――――――――――――――――――――――――
 11月28日付の「日刊ゲンダイ」には、スパコンの契約にま
つわる次の話が報道されたのです。
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 理研は、07年にスパコンの設計開発をNEC、日立、富士通
 の3社に共同発注しました。これが随意契約だったばかりか、
 スパコン開発のプロジェクトリーダーは文科省から理研に移っ
 た元NEC社員。総費用のうち800億円は、開発費として、
 メーカーに割り当てられているため、当初から疑問視されてい
 るのです(業界関係者)。
        ――2009年11月28日付(27日発行)
―――――――――――――――――――――――――――――
 しかも、NEC、日立、富士通の共同開発だったのに、日立と
NECが降りて富士通一社の開発になっているのですが、その変
更に伴うリスクについて仕分け人から説明を求められたのに、文
科省の担当者はほとんど答えられなかったというのです。
 この件については、あのホリエモン――堀江貴文氏はネットの
JCASTニュースで正論を展開しています。ぜひ、読んでみて
いただきたいと思います。
―――――――――――――――――――――――――――――
   次世代スパコン開発「異議あり」
   ホリエモン「自分の稼いだ金でやれ」
   http://www.j-cast.com/2009/11/16054024.html
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 スパコンの悪口はこのぐらいにして本題に戻ります。なぜ、日
本のケータイメールが「MMS/マルチメディア・メッセージン
グ・サービス」かというと、これは「写メール」が流行したから
です。2000年11月、Jフォン――現ソフトバンク・モバイ
ルが携帯電話にはじめてデジカメを組み込み、写真をメールに添
付して送り合う「写メール」の流行がきっかけだったのです。
 このときNTTドコモの夏目剛氏は、テレビのインタービュー
で、ドコモの携帯電話にはいつからカメラがつくのかを聞かれた
とき、次のように答えていたことを私は覚えています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 当社としては、現在のところ、携帯電話にはカメラは不要と考
 えております。               ――夏目剛氏
―――――――――――――――――――――――――――――
 しかし、その数カ月後には、NTTドコモはカメラ付き携帯電
話をずらりと店頭に並べたのです。
 これと同じことが携帯電話にワンセグを搭載するかどうかでも
起こっています。このときの主役は、当時のNTTドコモの社長
中村維夫氏ですが、彼は携帯電話にワンセグを付けても弊社とし
てメリットがないと述べているのです。これについては2007
年1月12日のEJ第1997号を読んでください。
―――――――――――――――――――――――――――――
http://electronic-journal.seesaa.net/article/31268543.html
―――――――――――――――――――――――――――――
 しかし、ケータイはあくまでPCとの連携のもとに使うものと
考えるべきです。10億台のPCと33億台のケータイ――20
08年現在――2014年になるとPCは20億台に達すると予
測されています。そうすると、そこに誕生するのは、ケータイで
もPCでもない新しいケータイ――スマートフォンなのです。
 あくまで、PCを使うことを前提として使われるスマートフォ
ン――これは今までになかったマシンといえます。今後のクラウ
ド時代を担うマシンとして目下急速に普及しつつあります。
        ――[クラウド・コンピューティング/33]


≪画像および関連情報≫
 ●長崎大の浜田助教授/3800万円のスパコン
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  東京・秋葉原でも売っている安価な材料を使ってスーパーコ
  ンピューター(スパコン)を製作、演算速度日本一を達成し
  た長崎大学の浜田(剛つよし)助教(35)らが、米国電気
  電子学会の「ゴードン・ベル賞」を受賞した。政府の「事業
  仕分け」で次世代スパコンの事実上凍結方針が物議を醸して
  いるが、受賞は安い予算でもスパコンを作れることを示した
  形で、議論に一石を投じそうだ。(毎日新聞)
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3800万円のスパコン.jpg
3800万円のスパコン
posted by 平野 浩 at 04:17| Comment(0) | TrackBack(0) | クラウド・コンピューティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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