2009年07月13日

●「オバマ大統領は何をしているか」(EJ第2611号)

 ラクイラ・サミットが終わりましたが、G8首脳の中では在職
日数が最短のオバマ米大統領はどうだったのでしょうか。果たし
て、リーダーシップを発揮できたのでしょうか。
 テレビ報道だけで見ていると、何となくかつての米大統領より
も影が薄かったように感じた人が多かったのではないかと思いま
すが、結構がんばっているのです。
 オバマ米大統領は、初日の夕食会で「核安保サミットの開催計
画」を発表して各国首脳を驚かせ、主要国経済フォーラム――M
EFでは自ら議長を務めて、温暖化問題に消極的な米国のイメー
ジ転換を図って次のように述べるなど、なかなか指導力を発揮し
ているのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 米国は温室効果ガスの主要排出国としての責任を果たしてこ
 なかったが、そうした日々は終わりだ。――米オバマ大統領
―――――――――――――――――――――――――――――
 実はオバマ米大統領は、国内の状況があまりにひどい状態なの
で、どこかの首相と同じように外交で点を稼ごうとしているとい
われているのです。
 米国のマスコミは、大統領就任後100日間は「ハネムーン期
間」と称し、その期間中に大統領がやったことについてはあまり
厳しい批判をしない慣習になっています。それでも現下の米国の
金融・経済は厳しい状態であるので、大統領のやり方によっては
ハネムーン期間であっても厳しい評価をすることがあります。
 2009年4月29日――この日はオバマ氏が大統領に就任し
てちょうど100日目に当たるのです。米調査機関のピュー・リ
サーチ・センターは、米主要新聞、3大ネットワーク、『ニュー
ズウィーク』誌や公共放送7社による1261本の報道内容を調
査した結果を次のように発表しています。パーセンテージは、報
道のうち大統領に肯定的な内容の数字をあわわしているのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
     オバマ現大統領   ・・・・・ 42%
     ブッシュ前大統領  ・・・・・ 22%
     クリントン元大統領 ・・・・・ 27%
―――――――――――――――――――――――――――――
 ギャラップ社の世論調査では、オバマ大統領の就任以来の平均
支持率は63%であり、非常に高いのです。しかし、この数字を
上回った米大統領がいるのです。それは、1977年のカーター
大統領の69%です。
 注目すべきはこのカーター政権の米国なのです。このカーター
大統領の異常に高い高支持率はどの後どうなったでしょうか。そ
れは大きな失望に変わったのです。どうして、そのようなことが
起こったのでしょうか。カーター政権については、ひとつの事例
研究として検証してみたいと思います。
 振り返ってみると、昨年の11月4日に行われたオバマ候補に
よる大統領選勝利演説で彼は次のように述べています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 今こそが大切な時なのです。今こそ、われわれは人々をもう一
 度職に就け、子どもたちのために機会の扉を開け、繁栄を取り
 戻し、平和という大義を推進し、アメリカン・ドリームを再生
 すべきなのです。そして、再確認すべきなのです、基本的な真
 理を。すなわち、多数からひとつへであり、われわれは一つな
 のだということを。息をし続ける限り、われわれは希望を持ち
 続けるのだということを。われわれが冷笑主義と疑いで応じら
 れる場所や、われわれにはできないと言ってくる人たちに対し
 て国民の精神を端的に表す不朽の信条でわれわれは応じます。
 大丈夫、われわれにはできる、「Yes,we can.」と。
  ありがとう。皆さんに神の祝福を。そして神がアメリカ合衆
 国を祝福しますように。
       ――2008年11月4日大統領選勝利演説より
               『オバマ演説集』朝日出版社刊
―――――――――――――――――――――――――――――
 とても見事な演説です。しかし、「われわれはできる」といい
ますが、一体何ができるのでしょうか。
 最近は、現実の世界とネットの世界では、世論が180度違う
ことがよくあります。民主党の小沢問題にしても現実世界の新聞
紙上では「説明責任を果たしていない」とする人が80%となっ
ているのに、ネットの世界では逆転しています。
 『ウォールストリートジャーナル』誌がウェブサイトでブログ
を使って実施している調査によると、オバマ大統領の支持率はさ
んざんなのです。
 最高ランクは「A」ですが、それは10%に達しておらず、最
下位の「F」は76.6 %にもなっているのです。これも逆転の
調査結果です。
 もっとも『ウォールストリートジャーナル』誌の調査ですから
一般的なイメージでの人気ではなく、オバマ政権による金融危機
への対応に不満が高まっているものと考えられます。これは、オ
バマ大統領の責任というより、前任者の責任に帰すべきですが、
国内の大統領に対する評価は低迷気味なのです。
 ところで、オバマ氏とは何者でしょうか。
 政治のリーダーとしてどのような思想を持ち、どのような政策
を実践しようとしているのでしょうか。
 このように問われると、オバマなる人物について、米国人でも
あまりにも不明部分が多くてわからないという人が多いのです。
大統領選のときから、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポ
スト、ロサンゼルス・タイムズという大手新聞、そしてCBS、
NBC、ABCの3大テレビネットワーク、CNNテレビなどは
民主党側に立った報道が多く、オバマ候補の影の部分については
ほとんど報道が行われていないのです。
 明日から、少しずつバラク・オバマなる人物の正体に迫ってい
きたいと考えています。     −―[オバマの正体/01]


≪画像および関連情報≫
 ●オバマ大統領/ハネムーンは終わった
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  今週水曜日に発表されて調査によると、特にここ数ヶ月間に
  行った自動車産業での救済、政府の急激な出費、その他の経
  済政策について、オバマ大統領の資質に国民が疑問符をつけ
  始めている。今年の1月から大統領としての仕事を始めた彼
  だが、今まで比較的安定した支持率を保っていたが今回の調
  査では前回より5%支持率を落とし56%という数字になっ
  ていると、NBCニュースとウォール・ストリートは伝えて
  いる。
  http://amefuji.blog22.fc2.com/blog-entry-112.html
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ラクイラでのオバマ大統領.jpg
ラクイラでのオバマ大統領
posted by 平野 浩 at 04:19| Comment(0) | TrackBack(0) | オバマの正体 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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