めた福田前首相の辞任理由について、国際未来科学研究所代表の
浜田和幸氏が自著で意外な事実を明かしています。
2008年9月といえば、世界各地で株価が、まるでジェット
コースターのように上下していた頃です。1日に株価が1000
円も上がったり下がったりする――尋常ではない状況だったので
す。その2008年9月1日に福田首相が突然辞任してしまった
のです。いったい何があったのでしょうか。
この福田首相の突然の辞任について浜田氏は次のように述べて
いるのです。
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思い出されるのが、2008年9月1日の、福田康夫首相の突
然の辞任である。「あなたたちとは違うんです」との名(迷)
セリフを残して記者会見場を後にした「のび太総理」だが、じ
つは、アメリカ政府から、しつこく「ドルを融通してくれ」と
の圧力を受けていたようなのだ。しかも、それは半端な金額で
はなかった。じつに、日本が保有する全外貨準備高にあたる1
兆ドル(約100兆円)の提供を求められたという。これは、
アメリカ政府が今回の金融パニックを封じ込める目的で投入を
決めた7000億ドルを上回る金額である。要は、自分たちの
失敗の尻拭いを日本に押し付けようとした、アメリカのムシの
よすぎる話に福田前首相はキレてしまったというのである。
――浜田和幸著/光文社刊
『「大恐慌」以後の世界/多極化かアメリカの復活か』
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既に述べたが、日本の外貨準備高は約100兆円あります。こ
のお金は、小泉政権の時代に異常に高く積み上げられ、ドルが下
落したとき、円売りドル買い介入を行う資金として使い、その買
ったドルで米国債を買うという、まるで米国に尽くす下僕のよう
なことを日本は今までやってきたのです。したがって、この外貨
準備高は本来は、非常事態において日本を救うための資金である
のに米国を救うための資金の様相を呈してきたのです。
米ブッシュ政権は、2007年の夏の時点で現在のような状況
になることを察知し、ポールソン財務長官やチェイニー副大統領
が対応策を練り始めていたのです。
そのとき、ドルを十分貯め込んでいる中国と日本から資金協力
を強制するという方針が決められ、福田首相に対して何回も何回
も1兆ドル(100兆円)の提供を要請していたのです。
一方中国はどうかというと、日本と違ってきわめて外交に長け
ているので、外貨を利用して米国の投資銀行や住宅公社に資本注
入を積極的に行い、差し押さえられた不動産物件のかなりの債券
は中国が保有しているのです。
同じ米国に協力する場合でも、中国の場合は自らイニシアティ
ブをとって積極的に先手を打って動いたのに対し、日本は完全に
受身であり、度重なるブッシュ政権の圧力に屈した金融庁の金融
市場戦略チームは、対米支援の目玉としての「100兆円提供」
を決定する寸前まで行ったのです。
福田前首相はこれを止めたのです。浜田和幸氏はこの間の事情
を次のように書いています。
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いくら同盟国とはいえ、あまりに無茶な要求。いくらお人よし
の日本とはいえ、そんな理不尽な要求は飲めない」。そこは頑
固な福田氏。あの手この手で迫ってくるブッシュの手先に対し
て「ノー」を言い続けた。そしてついに堪忍袋の緒が切れ、ア
メリカに対して「そんなにしつこく言うなら、辞める」となっ
たのが、ことの顛末だという。「総理の職を投げ出した」と批
判が沸き起こったが、いっさい言い訳をしなかった福田前総理
は、じつは意外なサムライだったのかもしれない。
――浜田和幸著の前掲書より
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それでは麻生首相はどうするのでしょうか。もし、このことが
本当なら、福田氏は麻生氏にこのことを言い含めたはずです。ま
さか麻生首相が100兆円を提供するようなことはないと思うが
国民としてはそれを慎重に監視する必要があります。
ここで、昨日のEJで言及した米国のデフォルト宣言のタイミ
ングの問題について述べることにします。デフォルト宣言なんて
あっては困りますが、既出の原田武夫氏は、オバマ次期大統領に
とって、最も「傷」が浅くて済むタイミングは、1月20日の大
統領就任直後であり、最悪のタイミングは財政赤字をそのままに
して、景気浮揚政策をとる場合であるといっています。
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なぜならば、そうすることでオバマ新政権はそれまでの財政赤
字の累積に対してはいわば免罪符を得るなか、「CHANGE
(変革)」の標語にふさわしい刷新策を続々と打ち出すことが
可能になるからである。これに対し、最悪のパターンとなるの
が、財政赤字の問題にはいったん目をつむり、とりあえずは景
気浮揚策を打ち出すものの、結果的には財政負担の重圧に耐え
られず、遅くとも6月までに「デフォルト宣言」を行うという
もの。この場合、オバマ新政権に対する期待が一気に失望へと
変わるため、市場では米国債、そして米ドルが投げ売りになる
との観測がある。「その場合、1ドル=50円台も目指す可能
性がある」(国内投資家筋)との現実主義的な見方も聞かれる
ようになっている。 ――原田武夫氏
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EJ第2475号で述べたように、竹中平蔵氏は、2008年
4月に「日本郵政はアメリカに出資せよ」といっています。時期
的にも米国が福田首相に圧力をかけた同じ時期にこういうことを
いっているのは、明らかに米国筋の要請に沿ったものと考えられ
るのです。一民間人の竹中氏がこういう発言をすること自体が異
常であるといえます。 ―――[大恐慌後の世界/02]
≪画像および関連情報≫
●関連情報/福田首相の辞任と100兆円
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福田首相は辞任の直前まで続投する気だった。辞任を決めた
のは、金融庁が渡辺案「米政府が必要とすれば日本の外貨準
備を公社救済のために米国に提供する」との報告書をまとめ
上げ、提出する直前だった。もし、福田首相が9月1日に辞
任しなければ、9月14日に破綻したリーマンブラザースの
救済に日本の1兆ドルの外貨準備金が使われていたかも知れ
ない。
http://4ki4.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-edd8.html
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かれは、日本を救ったのですね。
何で実直な福田さんの方が、麻生さんより人気少なかったのか不思議。
今回の話は初めて知った。やっぱそれなりの人だったと思う。
前もって対策は練りきってから行動に移す。
それをすべてで実現していくのはなかなかできないと思うんだ。
政治の世界ならなおさらでしょうね。
軽そうなパフォーマンスの小泉さんより、うその下手そうな福田さんを密かにひきにしていたのは、すこしだけ誇らしいかな。
ブをとって積極的に先手を打って動いたのに対し、日本は完全に受身」だった責任の一端は福田首相にもありますし、圧力を撥ね退けて政権を続けるオプションもあったのでは。
日本の政治で一番重要なポジションである総理大臣の座をアメリカの圧力という外的要因で放り出した事実は残ると思います。(選挙の大敗などの内的要因ではない、という意味で書いてます)
サムライなどと言うと良いイメージかもしれませんが、仮に知られざる真実の元での行動であるなら、その原因もはっきりさせるのが政治家とかそういうの関係なしに必要な態度であり、周りの適正な判断を可能にすると思うのですが。
なんか、言葉に異常に神経質な今の社会が社会を悪くしているようで、良い気持ちでいられません。
今回は初めてコメントさせていただきます。数日前に記事に対してで恐縮ですが、ちょっと疑問がありましたので。
アメリカから圧力のあった100兆円とは新たに融通する100兆円ということでしょうか?
今の外貨準備は既に米国債に化けているわけですから、これを使って何かするなら債権放棄しかありません(米国債を売らないというのは既にやってますからね)。それは日本国民世論が許せる話ではないから無理。
そうでないなら、つまりは日本政府が新たに100兆円借金をして米国に融通しろ、という圧力ということになりますね。それはそれでいくらなんでも馬鹿げてる、というかそんなのどんなに頑張っても実現不可能ですね。国民世論的にも資金的にも。日本国内にはもう100兆円の捻出余力はないでしょう。長期金利が跳ね上がってしまい、日本経済は破綻するでしょう。
福田さんは評価しますが、福田さんでなくとも、どんな売国政治家、米国の犬政治家であろうと出来ないものはできない話ですね。こんな馬鹿な圧力をかけてくるとは、米国も完全に終わってますね。
せっかく福田さんが断ったというのにーー
あ**総理は、どう対応するかというと、あ、そう、と快く、ぽんとくれてやるらしいです。
自分の国民にはたかが二兆円をやるやらないで
大騒ぎなのに、気前の良いことですね。
どうせ自分の金じゃないからかなー
貧乏な家族が、自分の家族はご飯と梅干しで我慢しながら、お客さんにだけは、豪華な料理を振る舞って我慢するみたいで、日本人てどこまで犠牲と奉仕の奇特な人々なんでしょう。
のびくん。
この忙しい時期に日本に3日、、、
100兆円の資金を取りに来たのだろう。
あと北朝鮮問題で、日本、韓国、中国に挨拶だろう。
インドネシアは、北朝鮮と親しいので事前に
挨拶だね。
アメリカは、オバマ大統領に成っても目を引く政策が出ていない。
ここで日本から資金と北朝鮮で取引できれば、
拍手喝采だな。
アメリカの金融の法案で足りないのが、ちょうど
100兆円。。。
その日本の戦後に溜めた資産を根こそぎ奪われたら、世界の最貧民国に転落してしまうだろう。
北朝鮮の花火が、導火線に付いて爆発すれば、
更にダメージが日本経済にあるだろう。
ジェットコースターに乗るときと同じで、日本の暗い先が多少とも見える方が、どんな急坂、暗闇を走るのか、先に多少教えてもらった方が、心臓には良いだろう。もまなく国務長官が金と血の恐喝にやってくる
この100兆円の関連かと疑ってしまう。
北海道での選挙の苦労して、頭もよい
中川大臣が、簡単に大臣の席を棒に振るのは
余程の理由が有るハズ。
クリントン国務長官が、訪問後のインドネシアに
すぐ、財務省が、120億ドルの円スワップ???
不自然な援助?
なぜ今頃インドネシアなのだろうか?
マスコミとかアメリカのやりくちを批判しないのでしょう?
原因はブッシュ前大統領との会談でインド洋自衛隊派遣を約束して、帰ってきて延長しようとしたら、公明党が反対して、国会がどうにもならなくなったからだ。原因はアメリカ関連で当たっていても、本当の理由は公明党との関係悪化だ。そこを間違えるな。麻生政権で可決したのは北側前幹事長とのパイプがあったからだ。
というか真に受けてる奴の気が知れない
なんでアメリカの要求突っぱねるのに辞任する必要があるんだよ
バカじゃねーの
とっても頭が可哀想な子だな
問題はこの話を何で選挙民たる俺らが知らないんだ?ってことだろ。
事実を知らなければ選挙なんてシステム、成り立つ訳がねえよ。何なんだ?この腐ったシステム。
これを美談に出きるってどんだけ奴隷根性なんだか。
事実無根のデマだからだろ。
>これを美談に出きるってどんだけ奴隷根性なん>だか。
いやーペリーの圧力に屈した江戸幕府が悪いと思うな。
米国を見ると、米国のオバマ大統領は、「借金額の上限を守れ」という連邦議会を説得できず、2011年8月2日の「デフォルト宣言」を覚悟したが、期限前日の8月1日になって連邦議会が、
借金財政の継続を容認したため、デフォルト宣言には至らなかった。そして、米国債を日本・中国などの外国に買わせることで、やりくりをする借金財政のままだ。
世界を見ると、1929年のニューヨーク株式市場の大暴落と2008年の米国バブル経済崩壊(リーマン・ショック)は、経済中心の世界から軍事中心の世界へ移行する歴史変動をもたらす、同じ起爆剤である。
だから、1929年以降の世界経済恐慌からブロック経済へ、そして第二次世界大戦へと向かった歴史経緯を分析・反省したIMF(国際通貨基金)が、世界経済がブロック経済へと向かう動向を牽制するためにTPP(環太平洋経済連携協定)を推進している状況にある。EUは、ギリシア財政破たんがあり、経済的に脆弱になっている。中国バブル経済も終わったと言える。
今後の日本国及び世界各国が、どうなるかは、1930〜1940年代の歴史の動向を分析すれば予測可能だ。そして、思想的には、世界各国で国家主義と共産主義との間の熾烈な政治闘争が繰り広げられる。