日の第5884号までの241本を、営業日の毎日、一日も欠か
さず、お届けしました。その間、同じコンテンツをブログにも投
稿しています。EJ第6000号は、2023年5月頃に達成す
る予定です。
2022年は、次の3つのテーマを取り上げて、執筆してきて
おります。
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1.新しい資本主義 ・・・・・・・・・・ 130回
2.新中国論 ・・・・・・・・・・・・・・ 51回
3.ウェブ3/メタバース ・・・・・・・ 60回
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241回
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2022年の3番目のテーマである「ウェブ3/メタバース」
において、GAFAMについて詳しく取り上げました。しかし、
そのGAFAMも丸3年になろうしているコロナ禍において、大
きなダメージを受けています。そのGAFAMのなかで、4つ目
のAであるアマゾンは、コロナ禍で逆に利用価値が高まり、通販
市場において、リーディングカンパニーになっています。
しかし、ここにきて、アマゾンの対抗馬というか、反アマゾン
ともいうべきEコマースの注目すべきプラットフォーム企業が出
現しています。それは「ショッピファイ/Shopify」 といわれて
いますが、ご存知でしょうか。
ショッピファイは、2006年にカナダのオタワで創業され、
2020年現在、世界175カ国以上で、100万以上の店舗で
利用されています。2021年現在、カナダロイヤル銀行、トロ
ント・ドミニオン銀行などを超え時価総額でカナダ最大の企業と
なっています。
このショッピファイについて、クーリエ・ジャポンは次のよう
に紹介しています。
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ショッピファイは、もともとはありふれたEコマースサイト構
築会社にすぎなかった。出店したい人は支払いや決済処理、プロ
グラミングなどの複雑な処理を気にすることなく、ただ、商品の
写真をショッピファイに転送し、価格を決め、銀行口座情報を提
供すればすぐに商品を売ることができる。
ここ15年ほどでeコマースは物珍しい存在から日常の一部へ
と成長した。ショッピファイの事業もそれに伴って拡大を続け、
いまや時価総額1000億ドル超の上場会社だ。ショッピファイ
のサービスには、同社プラットフォームの加盟店向けに資金を提
供する「ショッピファイ・キャピタル」や、顧客用決済システム
「ショップペイ」などがあり、こちらは6000万人以上のユー
ザーがいる。(中略)
このショッピファイ方式は、アマゾンをはじめ、ウェイフェア
やウォルマートなど、サードパーティー運営型マーケットプレイ
スで利益を折半したり、ブランドが弱体化したりすることを望ま
ない「ダイレクト・トゥ・コンシューマー/D2C」ブランドの
あいだで歓迎されている。 ──クーリエ・ジャポン編
『変貌する未来/世界14社の次期戦略』/講談社現代新書
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ショッピファイは、米国内でよく利用されているEコマースサ
イトの売上高の順位で、2019年に「イーベイ」を抜き、2位
に浮上し、Eコマース全体の6%を占めるまでになっています。
2020年には、さらにシェアは8%に上昇しますが、1位のア
マゾンのシェアは37%でダントツですが、ショッピファイの伸
び率は急ピッチで上昇しています。
ここまでの説明では、ショッピファイが何をするプラットフォ
ームで、何をする企業かわからないと思います。理解するカギは
「D2C」にあります。これに関連して「B2B」と「B2C」
を理解する必要があります。
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B2B ・・ Business to Business
B2C ・・ Business to Consumer
D2C ・・ Direct to Consumer
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「B2B」は、企業同士の取引であり、「B2C」は企業と消
費者との取引です。これに対して「D2C」は製造者がダイレク
トに消費者と取り引きをすることをいいます。
D2CとB2Cは混同しやすいのです。B2Cは、企業と消費
者の取り引き全般のことです。例えば、楽天市場や、アマゾンと
いったオンラインショッピングモールは、消費者と取り引きをす
るのでB2Cですが、製造者ではないので、D2Cではないので
す。なお、D2Cは厳密には通販と同義語でもないのです。通販
は、店舗を介さずに商品を購入することですが、D2Cは実店舗
も使えるからです。
すなわち、D2Cは、メーカーなどの製造者が自社ECサイト
で商品を消費者に直接販売するため、販売業者を介さないという
ことが最大の特徴です。D2Cのショッピファイは、ECサイト
の製作・管理をはじめ、さまざまなアプリや商品を売るための諸
サービスのプラットフォームを格安の料金プランで提供します。
アマゾンの成功のカギが「顧客第一主義」にあったとすれば、
ショッピファイの成功のカギは「出店者第一主義」ということが
いえると思います。ショッピファイについては、いずれEJで取
り上げたいと考えています。
日本では、どうしてこういうスタートアップが生まれないので
しょうか。今年のEJでは、そのことも含めて、ICT技術を中
心に書いていこうと考えています。新年のEJの配信は、1月4
日から新テーマで行います。
≪画像および関連情報≫
●ショッピファイとは?
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皆さん。現在世界で最も利用されているECプラットフォ
ーム「Shopify(ショッピファイ)」をご存知ですか?
ショッピファイは全世界175カ国、170万店舗以上の
ストアで利用されている世界最大のECプラットフォームで
す。グローバルでの流通総額はなんと30兆円を超えていま
す。2022年1月ジェノスAIの調査によると、2020
年3月から2022年1月の間に、ショッピファイで作られ
たウェブサイトのの数は201、53%急増しました。パン
デミックの影響により、ショッピファイは1287547の
ウェブサイトを新規でホスト(公開)し、累計3882345
サイトを記録しました。したがって、ショッピファイは直近
2年間で2594798と驚異的な数の新しいショッピファ
イサイトを追加しました。
初期費用がいらず月額課金制。そしてデザイン性も高くシ
ンプルで高機能。更にクラウド型(SaaS型)のため日々
バージョンアップされていく、現代のニーズにマッチしたE
Cカートと言えるショッピファイ。国内でも徐々にコミュニ
ティが増え、ショッピファイでのECサイト構築はトレンド
になりつつあります。2020年1月には日経新聞にも取り
上げられ、大きな注目を浴びています。
https://bit.ly/3jLmW8Y
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2023年元旦