2022年11月28日

●「なぜGAFAMについて知るのか」(第5862号)

 「Web3/メタバース」のタイトルを掲げて、10月3日か
ら書いてきましたが、前回までで37回になります。しかし、こ
こまで書いたことは、GAFAMの話が中心であり、テーマに関
することはほとんど書いていません。それは、現在のインターネ
ットであるWeb2がどういうものであるかについて知る必要が
あるからです。
 GAFAMについての記述が多くなったのは、GAFAMが、
Web2の支配者であるからです。Web3は、そのアンチテー
ゼとして登場してきたものです。
 今回のテーマに関する参考書は、すべて購入し、読み込みまし
たが、非常に難解です。このテーマに関する本には、次の2種類
があります。
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       @Web3からの解明を試みる本
       Aメタバースから説明を試みる本
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 「メタバース」が何であるか手っ取り早く知りたければ、Aと
いうことになりますが、そうすると、Web3の理解が曖昧にな
ります。そうではなく、Web3から説明しようとすれば、イン
ターネットの歴史を振り返り、とくに現代のインターネットであ
るWeb2についての詳しい説明が必要になります。EJでは熟
慮の結果、@から入ることにしました。したがって、GAFAM
の話が長くなったのです。
 『日経ビジネス』/2022年11月28日号の特集に次の記
事が掲載されています。私は、『日経ビジネス』を雑誌とオンラ
インの両方で契約していますが、Web3の記事が特集として掲
載されたのは今回が初めてです。
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   ◎Web3の正体/始まった「デジタル独立運動」
            ──2022年11月28日号
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 この『日経ビジネス』の特集の「PART4」にジュリアン・
ポール・アサンジ氏に対する次のような話が出ているので、紹介
することにします。
 2007年7月12日のことです。イラクの首都バクダットに
展開していた米軍の歩兵部隊が敵対勢力からロケットランチャー
によって、攻撃を受けたのです。ロケットランチャーとは、個人
が携帯し、肩に担ぐなどして使用する小火器です。援護を要請さ
れた米軍の攻撃ヘリコプター「アパッチ」は間もなく現場に飛来
し、ロケットランチャーを持つ一団に攻撃ヘリから攻撃を加えて
います。
 しかし、この一団はロイター通信の記者たちで、記者が手にし
ていたのは、望遠レンズ付きのカメラだったのです。それと気が
付かずに攻撃したので、これにより、記者を含む多数の民間人を
殺害してしまったのです。しかし、この事件は、軍事機密として
明らかにされることはなかったのです。
 しかし、それから15年後、この事実は、ジュリアン・アサン
ジ氏の創設による内部告白サイト「ウィキリークス」によって暴
露されてしまいます。米司法省は、多数の国家機密を暴露した罪
で、アサンジ氏を起訴しましたが、アサンジ氏は現在、別の罪で
英国のロンドンの刑務所に収監されています。
 このアサンジ氏の異母弟に当たるガブリエル・シプトン氏は、
何とか「兄ジュリアンの自由を求めて世界最強の軍事力を持つ米
国と戦う」としていますが、そのために手にする武器は、Web
3の中核技術であるブロックチェーンです。これより先について
は、『日経ビジネス』の記事を紹介します。
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 ブロックチェーンは、ネットワークに参加する全員のコンピュ
ーターでデータを管理する、全く新しい発想のデータべ−ス技術
である。国家権力に屈しづらいとされる。権力者が圧力をかけよ
うにも、その相手が広く分散していて曖昧になっているからだ。
ブロックチェーンを土台に開発された「暗号資産(仮想通貨)」
の取引を、国家が阻止するなどといったことは困難だ。
 シプトン氏をはじめとするアサンジ氏の支援者は、訴訟費用を
賄うために22年2月、仮想通貨での募金活動に乗り出し、瞬く
間に5200万ドル(約73億円)相当を集めた。シプトン氏は
「米国政府であろうと、仮想通貨には手出しできないことが改め
て裏付けられた」と強調する。
 「仮想通貨が持つ国家権力への強い耐性を最初に証明したのが
ウィキリークスだった」とシプトン氏は指摘する。ウィキリーク
スは10年に米国政府の外交機密を大量に公開した。その直後か
ら、金融機関や決済機関が一斉に取引を中止したり、口座を凍結
したりして、ウィキリークスの運営資金を支えていた募金活動を
阻止した。米国政府の圧力が背景にあったと考えるのが自然だろ
う。    ──『日経ビジネス』/2022年11月28日号
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 もし、ガブリエル・シプトン氏がウィキリークスの運営資金を
ネットによるクラウドファンディングなどで集めようとしたら、
米国政府からの何らかの圧力で、失敗していたはずです。仮想通
貨建て──おそらくビットコインで募金活動をしたので、それに
反対する勢力がどうすることもできなかったといえます。ビット
コインは、ブロックチェーン技術を使っているからです。
 アサンジ氏に続く大物の告発者として、エドワード・スノーデ
ン氏がいます。スノーデン氏は、NASAの元職員で、NASA
が米大手IT各社の協力を得て、世界規模で人々を監視している
事実を暴露しています。スノーデン氏は現在ロシアにいるとされ
ていますが、Web3を信奉するスタートアップ企業家たちは、
何らかの手段で、スノーデン氏を支援しようとしているとされて
います。このようにWeb2は個人情報を守れないのです。
           ──[ウェブ3/メタバース/038]

≪画像および関連情報≫
 ●Web2.0のサービスが新たなセキュリティリスクに
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   シマンテックは2006年11月6日、インターネット上
  に見られる脅威の動向に関する記者説明会を開催。同社で不
  正プログラムの解析などを担当する「セキュリティ・レスポ
  ンス」のメンバーが2006年に見られた脅威の傾向や、2
  007年にかけての見通しを語った。セキュリティ・レスポ
  ンス・オペレーションディレクターであるケビン・ホーガン
  氏(写真)によると、最近の傾向の一つとして、インターネ
  ット・エクスプローラやファイアフォックス、マイクロソフ
  トやジャストシステムのオフィスソフトといった、アプリケ
  ーションのぜい弱性を悪用する攻撃が増えている点が挙げら
  れるという。これは手法としては以前から見られたものだ。
  修正プログラムがリリースされるなどしてOSのぜい弱性が
  以前より発見しにくくなったり、見つけても悪用するために
  さまざまな条件が伴ったりするようになってきた。そのため
  手間を惜しんだ不正プログラム作成者がアプリケーションの
  ぜい弱性に目を向けているのではないかという。「半自動的
  にアプリケーションのぜい弱性を探すツールもあり、OSの
  ぜい弱性よりも探しやすい」(同氏)。感染経路としては、ユ
  ーザーにファイルやリンクをクリックさせて不正プログラム
  をダウンロードさせるというタイプが多い。例えば興味をか
  き立てるような内容のメールを送信し、メール上に貼り付け
  られたURLをクリックすると感染するといったものだ。
                 https://bit.ly/3U9KcK3
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『日経ビジネス』/2022年11月28日号.jpg
『日経ビジネス』/2022年11月28日号


posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ウェブ/メタバース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする