2021年06月03日

●「キャッシュレス4・0の時代到来」(第5502号)

 世の中は、キャッシュレスの時代に突入していますが、キャッ
シュレスにも次のステップがあります。
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         @キャッシュレス1・0
         Aキャッシュレス2・0
         Bキャッシュレス3・0
         Cキャッシュレス4・0
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 「キャッシュレス1・0」は、クレジットカードの時代です。
私は仕事の関係で、実験ユーザーとして、かなり初期の頃からク
レジットカードは持っていましたが、銀座でカードの使える店を
探して歩いたものです。カードはDCカードでした。
 「キャッシュレス2・0」は、電子マネー、ポイントカードの
時代です。私が最初に入手した最初のポイントカードは、西武百
貨店の「クラブオンカード」──これは百貨店では最初のポイン
トカードであり、1000円以上からポイントが付きます。買い
物の額によってランクが上がります。クラブオンカードは、クレ
ジットカードと一体化し、残っていますが、現在も1000円以
上からしかポイントは付きません。おかしな話です。
 「キャッシュレス3・0」は、今まさに隆盛を極めるモバイル
ペイメントの時代です。楽天ペイ、LINEペイ、ペイペイ、そ
してファミペイなどたくさんあります。スマホが登場して約10
年が経過して、モバイルによる現金を使わない、このような決済
サービスが登場してきたのです。
 「キャッシュレス4・0」は、顔認証決済、音声認識決済、そ
してIоT決済の時代を意味しています。一般的には、アリペイ
ウィーチャットペイが爆発的に普及している中国が「キャッシュ
レス4・0」でも先行すると考える人が多いですが、アマゾンは
負けていません。アマゾンが2018年から展開している「アマ
ゾンゴー」は、キャッシュレス4・0そのものといえます。
 「アマゾンゴー」とは何なのでしょうか。
 元日本コカコーラの副社長で小売と電子決済に詳しいコンサル
タントのIBAカンパニー代表取締役・射場瞬さんによる説明を
ご紹介します。
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 お店に入る場合、あらかじめアマゾンのアカウントを持ってい
ることと、アマゾンゴーのスマホアプリをダウンロードする必要
があります。その上で、QRコードをスマホに表示させて、それ
をゲートで読み取らせることでお店に入店することができます。
 お店に入ったら棚にある商品をつぎつぎとアマゾンゴー店内で
買ったショッピングバックや自分のエコバックに入れて、そのま
まゲートで、QRコードを読み込ませてお店を出れば買い物終了
です。普通のスーパーやコンビニと違うのは、ショッピングカー
トがないことと、レジがないこと。お店を出ると、通常数分でス
マホにレシートが届きます。同時に決済は完了します。これだけ
です。               https://bit.ly/3vIPa5f
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 キャッシュレス4・0で、もうひとつ注目すべきは「音声認識
決済」です。音声認識決済とは何でしょうか。
 アマゾンには、「アマゾンエコー」という、AIスピーカーが
あります。ややこしいのですが、このアマゾンのAIスピーカー
は「アマゾンアレクサ」とも呼ばれます。どのように、違うので
しょうか。このAIスピーカーには「アレクサ!」と呼びかける
ことがあまねく知られています。
 AIスピーカー自体は「アマゾンエコー」であり、アレクサは
その「AI音声認識アシスタント」なのです。AIエンジンのよ
うなものです。AIスピーカーに向かって「アレクサ!」と呼び
かけると、コンピューターが起動するようになっています。
 アレクサには、スマホにアプリが追加できるように、後から、
「スキル」を追加して、機能を高めることができます。ここでい
う「スキル」とは、スマホの「アプリ」のようなもので、アマゾ
ンの「スキルストア」からスキルを追加することができます。こ
れによって、できることの幅が広がるのです。
 たとえば、何かをしながら、「アレクサ!モーツァルトの××
曲を流して」と声をかけると、アマゾンエコーは、指定の曲を流
してくれます。アマゾンのプライム会員であれば、100万曲以
上の音楽を無料で聴くことができるのです。
 問題は、このアマゾンエコーと音声認識決済の関係です。例え
は、アマゾンエコーに対して、次のように話したとします。
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 「アレクサ!『ドミノデラックス』のLサイズ2枚たのむ」
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 これだけで注文が確定し、最寄りのドミノピザ店から指定のピ
ザが届くのです。もちろん、ユーザーはドミノピザのウェブサイ
ト上やアプリ上で、名前、住所、支払い情報といった「ピザプロ
フィール」を事前に設定し、アレクサアプリで自身のアカウント
とピザプロフィールを連携させておく必要があります。
 もちろん、アマゾンエコーに声で伝えることによって、アマゾ
ン市場の商品を購入することはいうまでもないことです。このよ
うに、声をかけるだけで、買い物と決済を完了するのです。これ
が音声認識決済です。
 詳しい技術的な説明は避けますが、このアマゾンのアレクサに
は、AWSが提供する「AWSラムダ」という技術が使われてお
り、サードパーティーがアレクサ・ボイス・サービス(AVS)
というAPIを通じて、自社のサービスをアレクサに組み込むこ
とができるのです。
 すでに時代は、キャッシュレス4・0の時代に入ってきていま
す。キャッシュレス4・0の時代においては、モバイルすら必要
のない、顔認証、音声認証ですべてが処理できるのです。
             ──[デジタル社会論U/030]

≪画像および関連情報≫
 ●アレクサとは何者か?アマゾンが狙う次のプラットフォーム
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   2017年初にラスベガスで開催されたコンシューマー・
  エレクトロニクス・ショー(CES)2017では、アマゾ
  ンのAI技術が自動車や冷蔵庫などの多くの製品やサービス
  に搭載されたと報じられた。自動車や冷蔵庫がアマゾンのA
  Iでコントロールされると思った人もいるだろう。しかし今
  のところ、SFに登場するような「万能な人工知能」は存在
  していない。
   データの分析や予測を行うためのソフトウェアが、機械学
  習によってその精度や効率を飛躍的に高めることができるよ
  うになった。そのようなソフトウェアと、目や耳などの感覚
  器官の役割をするセンサーや、手や足の役割を果たすハード
  ウェアとを組み合わせた「分野特化型の人工知能」が、工場
  の生産ラインや自動車の運転などで、これまで人間が行なっ
  ていた特定の作業や業務を自動化し始めている。人間の仕事
  を奪うかもしれないと話題になっているAIとは、この「分
  野特化型の人工知能」を指している。
   一方で、機械学習によって精度や効率を高めた画像認識や
  音声認識などのソフトウェアは、インターネットサービスの
  画像検索や、音声によるスマートフォンの操作や、Eコマー
  スの商品のおすすめなどにも応用されている。では、自動車
  や冷蔵庫に搭載されたアマゾンのAI技術とはどのようなも
  のだろう。            https://bit.ly/3wPopft
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アマゾンエコー.jpg
アマゾンエコー
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(2) | デジタル社会論U | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする