2021年01月12日

●「QRコード決済デジタル化を加速」(第5405号)

 あるIT企業の社内のカフェには、QRコードとともに、次の
メッセージが書かれているプレートが置いてあります。
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 このコーヒーの原価は28円です。コーヒー一杯30円でお
 願いします。
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 社員はスマホでQRコードを読み取り、30円と入力処理し、
コーヒーを飲んでいます。これを現金でやろうとすると、集金箱
を用意しなければならないし、お釣りには対応できないので、小
銭がないと、コーヒーが飲めないことになるので不便です。
 このQRコード決済は「アプリにお金を貯める」という発想か
ら生まれています。現在、それを具体化するものとして、「○○
ペイ」というのが流行しています。ペイペイ、LINEペイ、楽
天ペイ、メルペイなどなど。これらはいずれも、事前にアプリに
お金チャージする方式です。この決済方式が普及すると、世界に
17億人いるといわれる銀行口座を持たない人でもスマホさえあ
れば、簡単に決済ができるようになります。これについて、既出
の尾原和啓氏は次のように述べています。
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 たとえば、インドネシアでは配車アプリの「グラブ」や相乗り
アプリの「ゴジェック」がライドシェア市場を席巻していて、ド
ライバーの人たちは料金をアプリにプールしています。料金を現
金で受け取っても、コンビニなどでアプリにチャージできます。
つまり、銀行口座をもっていなくても、アプリに給料をためてお
けるわけです。そして、アプリ内にためておいたお金が、電子マ
ネーとして使えれば、そもそも銀行口座はいらなくなります。
                ──尾原和啓著/NHK出版
   『ネットビジネス進化論/何が「成功」をもたらすのか』
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 QRコード決済の代表的な存在である「ペイペイ」の決済方法
の仕組みについて、簡単に説明します。
 いわゆる「○○ペイ」の基本は、アプリにお金(電子マネー)
を貯めて、その残高で決済する方式です。それが面倒であれば、
クレジットカードに紐付けしておけばよいのです。「ペイペイ」
の場合、クレジットカードを「ヤフーカード(Y!)」にしてお
くと、ポイントが貯まり易くなります。「ペイペイ」は、次の2
つの決済方式を採用しています。いずれにしても、事前に「ペイ
ペイ」のアプリをスマホにインストールし、登録を済ましておく
必要があります。
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      @QRコード決済/ユーザー・スキャン
       ・QRコードが掲示されている
      Aバーコード決済/ストア−・スキャン
       ・お店にバーコードを提示する
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 @の「QRコード」決済の方法です。
 店舗がQRコードを提示している場合、決済に当ってお客は、
スマホでそのQRコードを読み取り、支払い金額を入力処理し、
店舗側にそれを確認してもらえば決済は完了です。もし、支払い
金額が残高を上回る場合、不足分を登録してあるクレジットカー
ドから自動チャージして決済は完了します。
 Aの「バーコード」決済の方法です。
 お客は店側に「ペイペイ」で支払うことを告げ、店舗に対して
アプリが表示するバーコードを提示し、店側はそれをバーコード
リーダーで読み取り、決済は完了します。
 利用金額によって、0・5%が「ペイペイボーナス」として貯
まるなど、様々なサービスがあります。ポイントは、後日加盟店
で「1ポイント=1円」で使えます。さらに、クレジットカード
払いに設定すれば、クレジットカードのポイントも一緒に貯まる
ことになります。
 とくにペイペイは、ソフトバンクとヤフーの共同出資による決
済サービスであり、最近、取扱店舗と利用者数を急速に拡大して
おり、有力です。利用額と支払い方法に応じて、ポイント還元率
が3段階に変化します。とくに「ヤフーカード(Y!)」は、ポ
イントプログラムのあるクレジットカードなので、これと紐付け
ておくと、カードのポイントとの二重取りもできます。
 しかし、上記のようなキャッシュレス決済が実現するためには
本人確認が確実に行なわれること条件になります。そのために必
要なものはIDとパスワードです。これによってインターネット
の各サイトは「パーソナライゼーション」を行っています。パー
ソナライゼーションとは何でしょうか。
 パーソナライゼーションとは、サイトがその人向けにサービス
をカスタマイズさせることをいいます。同じウェブサイトにアク
セスしても、実はユーザーごとに違うコンテンツを表示している
のです。これは、サイト側がアクセスしてくる人を識別している
からできることなのです。
 私は日経電子版を利用していますが、単に日経をPCやスマホ
で見ることができるだけではなく、その他の日本経済新聞社が提
供する多くの記事や情報──会員でないと読めない記事も含めて
読めるようになっていることに気が付きました。単にアクセスす
るだけで、日経系のサイトは、私を会員として、パーソナライゼ
ーションしてくれているのです。
 どうして、そのようなパーソナライゼーションができるのかと
いうと、ネットの裏側でIDを識別してくれているからです。こ
れを可能にしているのは「クッキー(Cookie)」です。クッキー
には、サイトを訪れたユーザーの情報が保存されているのです。
ですから、クッキーを無効にしてしまうと、サイト側は、ログイ
ンする人が誰だかわからないので、そのつど、ログインIDとパ
スワードを要求してくることになります。
              ──[デジタル社会論/006]

≪画像および関連情報≫
 ●QRコード決済って何?
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   スマホで利用できるキャッシュレス決済としては,携帯電
  話時代からモバイルスイカなどが利用できるおサイフケータ
  イ(アンドロイドの場合)がありました。おサイフケータイ
  は、ソニーの非接触ICカード技術方式「フェリカ」を利用
  しており、アイフォーンのアップルペイも同じ仕組みです。
  おサイフケータイは,店頭の読み取り機にスマートフォンを
  かざすだけで,決済ができる電子マネーです。
   一方,最近話題になっているのが,ペイペイや楽天ペイ、
  LINEペイなどのQRコード決済と呼ばれる方式です。元
  々は中国で普及した方式で,レジでQRコードを読み取った
  り,アプリに表示されるバーコードを店員に提示して、読み
  取ってもらうことで決済ができる方式です。
   スマホのキャッシュレス決済としてはおサイフケータイが
  あるのに,なぜQRコードの読み取りなど,手間がかかるQ
  Rコード決済が最近話題になっているのでしょうか?
   おサイフケータイは,読み取り機にかざすだけで高速に決
  済ができ,セキュリティも配慮されているという使う側にと
  っては良いことだらけですが,お店に設置する読み取り機を
  導入するのにQRコード決済に比べて費用がかかるという欠
  点があります。一方,QRコード決済のシステムは,おサイ
  フケータイに比べて設置費用が安価で,おサイフケータイが
  コスト面で導入できなかった小さなお店や,イベント会場な
  どでも導入しやすいという利点があります。これは提供側の
  都合ですが,使える場所が多いというのは,使う側の利点に
  もなります。          https://bit.ly/38kvU4S
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QRコード決済/ユーザー・スキャン.jpg
QRコード決済/ユーザー・スキャン
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | デジタル社会論T | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする