2020年06月19日

●「習近平政権の評判は最悪のレベル」(EJ第5271号)

最近になって、普通のドラックストアで不織布マスクが買える
ようになっています。アベノマスクもやっと届きました。今やマ
スクは、出掛けるさいの必需品であり、国内でも新種のマスクが
続々と登場しつつあります。
 このマスクビジネスに早くから手をつけたのは中国です。中国
は、ウイルスの発生を知ると、世界各国からマスクを買い占め、
世界的な品不足の状態にしておいて、ウイルスの感染で苦しむ国
に対して、大量のマスクや医療品をプレゼントするマスク外交を
展開しています。イメージの悪化を解消するためです。
 その中国が、現在、各国からのマスクの返品で、困り果ててい
ます。毎日のようにマスクが返品され、空港には返品の山が築か
れているからです。中国製のマスクは、国際的な医療基準を満た
しておらず、使いものにならないからです。
 そのため、マスク用の原料の不織布「メルトブローン」の価格
が暴落し、中国のマスク製造会社は、次々と操業停止に追い込ま
れています。メルトブローンの価格は、一時1トン45万元(約
765万円)まで価格が高騰したものの、今では2000元(約
3万4000円)と、実に225分の1にまで落ち込んでしまっ
ています。なぜ、そんなに下落したのでしょうか。これについて
「NEWSポストセブン」のレポートです。
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 中国製マスクが国際的な医療基準を満たしていないことを最初
に明らかにしたのはオランダだった。オランダ保健省は3月28
日、中国から届いた130万枚のマスクについて「フィルターに
欠陥があり、顔にもフィットできない『粗悪品』」と断定し、中
国に送り返した。
 これをきっかけに、他の国々も次々と中国製マスクは不良品だ
として、市場に出回らないように処分するなどしている。オース
トラリア政府は4月初旬、約80万枚を税関で押収。フィンラン
ド政府も4月8日、中国から200万枚のマスクは「すべて不良
品」と認定。EUは「中国製マスクは濾過率が不足しており、感
染のリスクが高まる可能性もあり、使用しないように」と警告。
カナダ政府も4月下旬、100万枚を送り返した。
 極めつけは米食品医薬品局(FTA)で、5月7日、企業60
社以上に対して、米国市場に向け高性能マスク「N95」を輸出
する許可を取り消したのだ。これらの影響をもろに受けたのがマ
スク製造関連の中国企業だ。各国政府によるあまりに厳しい対応
に、中国政府が指導に乗り出し、ほとんどの企業が操業停止処分
を受けることになった。       https://bit.ly/2YGKBJo
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 このように、国際社会で中国の評判は低下しています。マスク
外交は、中国のイメージ低下を防ぐための政策で、本来なら世界
各国から感謝されるべき行為なのですが、マスクの大多数が不良
品であることによって、評判は最悪になっています。
 WHOのパンデミック宣言後の3月16日、トランプ大統領は
ホワイトハウスでの記者会見で、次のような発言をしています。
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 とにかくこの事態はだれの罪でもないのだから・・・、いや、
もっとも「ウイルス発生の起源」についてまでさかのぼれば、話
は別かもしれないが・・・。       ──トランプ大統領
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 産経新聞ワシントン駐在客員特派員である古森義久氏は、この
時期、ワシントンにいて、現在の米国の状況をつぶさに知る立場
にありますが、トランプ大統領のこの「ウイルスの起源」という
発言について、次のように述べています。
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 「ウイルスの起源」というのはいうまでもなく中国であり、中
国政府の隠蔽工作のことである。いまは「だれの罪」でもない、
とはいうが、「起源」に戻れば、別の話だというのである。その
「起源」には「罪」があるという示唆である。本音を率直に、と
きには率直すぎる表現で語るトランプ大統領にしては、抑制され
た言葉だった。アメリカ合衆国の命運がかかるとさえいえる国家
非常事態だからこそ、大統領としては、いまはだれかの罪を問う
ているときではない、という自制からだろう。だがそれでも「ウ
イルスの起源」という言葉がつい出てしまったのだ。
                      ──小森義久著
           『新型コロナウイルスが世界を滅ぼす/
      非常事態で問われる国家のあり方』/ビジネス社刊
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 現在、トランプ政権の高官──ペンス副大統領、ポンペオ国務
長官、オブライエン国家安全保障担当大統領補佐官らに共通して
いることは、次の事実です。
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 このパンデミックは人災である。中国政府の新型コロナウイル
ス感染の拡大への対応は、カバーアップ(隠蔽)だった。そのた
めに国際社会は、適切な対応をするうえで、2ヶ月間もの遅れを
とることとなった。そのすべての責任は中国にある。
                ──小森義久著の前掲書より
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 トランプ政権は、共和党保守派ですが、そのトランプ政権と他
の政策においては、ほとんどすべて主張を異にする民主党リベラ
ル派でも、今回の新型コロナウイルスの感染の情報を隠し続けた
中国政府に対しては激しく批判しています。この件に関しては、
米国は一体なのです。
 したがって、仮に大統領選挙でトランプ氏が敗北し、民主党の
バイデン政権になっても、中国に対する批判は何ら変わることは
ないといえます。つまり、今や米国国内での政治的立場の違いに
かかわらず、「中国政府を批判する」というコンセンサスは形成
されているのです。これは、習近平政権にとって深刻な事態であ
るといえます。  ──[『コロナ』後の世界の変貌/015]

≪画像および関連情報≫
 ●米国務長官「中国、悪辣な独裁政権」・・・習主席にも
  真っ向から批判
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   マイク・ポンペオ米国務長官は、5月20日、中国政府を
  「悪辣な独裁政権」と呼び、圧力のレベルを上げた。ポンペ
  オ長官は習近平中国国家主席の世界保健機構(WHO)の演
  説を批判し、中国が懸念している香港と台湾問題も取り上げ
  て論じた。米国が中国を非難する過程で習主席を直接取り上
  げたことはかなり異例なことである。
   ロイター通信によると、ポンペオ長官は「新型コロナウイ
  ルス感染症に集中するあまり、中国が1949年以降、悪辣
  な独裁政権により統治されてきたという基本的な事実を見逃
  してはならない」という発言で記者会見を始めた。ポンペオ
  長官は「我々は中国が自由主義国家に対して理念的にも政治
  的にも、どれほど敵対的であるのかをかなり過小評価してき
  た。全世界がこの事実に気づき始めている」と指摘した。ま
  た「(中国の)共産党は生きているウイルスのサンプルを破
  壊し、新型コロナの発源地に対する独立的な調査を求めてい
  るオーストラリアに対して経済的報復で脅している。全く正
  しくない」と批判した。
   香港については「香港で何が起こっているのか注視してい
  る」とし「今週、親民主派議員たちが親中派議員たちによる
  不正行為を止めさせようとして攻撃を受けた。このような行
  動は香港が中国本土から高度の自治権を維持しているという
  評価を一層難しくしている」と指摘した。台湾については、
  「台湾の民主主義が世界のモデルとして上昇している。台湾
  は外部の強い圧力にもかかわらず、国民に発言権と選択権を
  与える知恵を発揮した」とほめたたえた。
                  https://bit.ly/2BjqMzW
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オブライエン大統領補佐官.jpg
 
オブライエン大統領補佐官
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | 『コロナ』後の世界の変貌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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