2020年06月09日

●「石正麗とはどのような学者なのか」(EJ第5263号)

 今回の新型コロナウイルスの中心人物とされる石正麗氏とは、
どういう人物でしょうか。
 石正麗氏は、中国の武漢の大学で生物学を学び、2000年に
フランスのモンペリエ大学でウィルス学の博士号を取得していま
す。2002〜2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)
流行後の2006年、オーストラリア連邦科学産業研究機構(C
SIRO)の管轄下のオーストラリア疾病予防センター(ACD
P)で3ヶ月間、訪問学者として「SARSとコウモリの関係」
を研究しています。そして、講演で石正麗氏は、いつも次のこと
を警告していたそうです。
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 野生動物の商取引を規制するなど、その危険性に細心の注意
 が払われないと、各種コロナウイルスがSARSと同じよう
 に猛威を振るうことになる。        ──石正麗氏
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 石生麗氏は、SARSやMARSなどのコウモリ由来のウイル
ス研究の第一人者であり、今回の新型コロナウイルスは、その遺
伝子コードが中国特有のキクガシラコウモリという小型コードに
酷似しているというのです。
 なお、MARSは「中東呼吸器症候群」といわれ、あるテレビ
局ではその感染源をラクダを正解とするクイズ問題を出していま
したが、これはコウモリからラクダに感染したもので、元はコウ
モリが正しいのです。このように、石正麗氏は、そのコウモリ由
来のコロナウイルス研究の専門家であり、武漢P4研究所にラボ
ラトリを持つウイルス学者です。したがって、今回の新型コロナ
ウイルスも武漢P4研究所から流出したのではないかと噂され、
そういう意味で石正麗氏はまさに渦中の学者であるといえます。
 4月末頃のことですが、この石正麗氏について、次のような気
になる情報がネット上を駆け巡ったのです。
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 石正麗氏は、1000件近い秘密研究文書を持ち出して、家族
と共に欧州に逃亡し、フランスの米国大使館に亡命を申請した。
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 ありそうな話ですが、当のフランス米国大使館からのメッセー
ジもなく、これはどうやら本当の話ではないようです。この亡命
説について、中国共産党機関紙・人民日報系「環境時報」は、石
正麗氏が「微信/ウィーチャット」上で、友人に向けて書いたと
する次の文章を掲載し、この情報を否定しています。
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 私(石正麗)と私の家族はみな元気です。いかに多くの困難が
あろうと『叛逃(国に背いて亡命すること)』のデマにあるよう
な状況にはなりえない。我々は何も間違ったことはしていない。
我々の心の中には、科学に対する揺るぎない信念がある。
                  https://bit.ly/3h1hZTC ─────────────────────────────
 しかし、現在、石正麗氏は行方不明です。「環境時報」が伝え
た上記の石正麗氏のコメントの報道は、本人が友人に対して発信
したコメントを紹介しているだけで、彼女が中国の国民に対して
話している言葉ではないのです。亡命がウソであるならば、中国
政府は本人をテレビに出して、堂々と否定させるべきです。
 まして石正麗氏によると、今回の新型コロナウイルスは、彼女
のチームが、2013年に雲南省で採取したサンプルと96%一
致しているそうであり、世界中のウイルス学者が石正麗氏の意見
を求めています。もし、中国政府が石正麗氏の口を封じているの
であるとすると、それこそ完全な情報隠蔽です。
 英語圏5ヶ国(米国、英国、オーストラリア、カナダ、ニュー
ジーランド)による最強の諜報ネットワークである「ファイブ・
アイズ」が、目下石正麗氏の行方に関して調査をしているという
情報があります。中国はWHOと組んで、明らかに事実を隠蔽し
ている疑いがあるからです。
 ことの経緯から考えて、トランプ米政権がいっているように、
今回の新型コロナウイルスは、武漢P4研究所から間違って流出
したものと考えられます。しかも、それは早ければ、10月後半
か、遅くても11月には起こっていたのではないかと考えられる
のです。もし、中国がWHOに報告した12月31日であるとす
ると、その後の武漢での感染拡大のスピートがあまりにも早過ぎ
るからです。
 実際に武漢P4研究所では、今回のウイルスと96%一致する
ウイルスが存在しており、それが何らかの事故で流出してしまっ
たと考えられます。そうすると、その責任者は、石正麗氏という
ことになります。そのカギを握る石正麗氏の行方は、現在のとこ
ろわかっていないのです。
 頻繁に中国に滞在し、中国各地方の人口動態や社会状況に詳し
い米国人学者のスティーブン・モシャー氏は、今回のウイルス流
出について、ニューヨークの有力新聞「ニューヨーク・ポスト」
2020年2月21日に次の記事を書いています。
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 人民解放軍の高度ウイルス使用の生物戦争の最高権威で細菌学
者の陳薇少将が1月に武漢へ派遣された。陳少将は軍内部でこれ
までSARS(重症急性呼吸器症候群)やエボラ熱、炭素病はじ
め、コロナウイルスの研究をしており、武漢の生物安全実験室と
の関係が深い。中国当局は武漢の海鮮物市場からコロナウイルス
が発生したという説を流しているが、当初の感染者たちはいずれ
も同市場に足を踏み入れたことがなかった。同市場で売買された
コウモリが発生源という説もあるが、この市場では当時、コウモ
リは売られていなかった。          ──古森義久著
           『新型コロナウイルスが世界を滅ぼす/
       非常事態で問われる国家のあり方』/ビジネス社
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         ──[『コロナ』後の世界の変貌/007]

≪画像および関連情報≫
 ●新型コロナ“武漢研究所流出説”に複数の状況証拠/トラン
  プ政権は動かぬ証拠を示せるか?       木村太郎氏
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   「動かぬ証拠」を示すのは、難しいとは思うが、「状況証
  拠」ならば既にいくつか明らかにされている。「武漢研究所
  の危険を警告する電報が国務省へ送られていた」(ワシント
  ン・ポスト紙電子版4月14日)
   同記事によれば、米国政府は、2018年1月以来、北京
  駐在のリック・スウィツアー参事官らの視察団を同研究所に
  派遣して実情を視察させていた。その結果、視察団は、同研
  究所の運営に問題があることを警告する報告を「取扱注意電
  報」として国務省に送っていた。
   「武漢ウイルス研究所では、コウモリから採取したコロナ
  ウイルスがヒトに感染し、SARSの時のような感染拡大を
  招く恐れがあることを発見していた」報告はこう伝え、さら
  に研究所の安全対策についてこうも述べていた。
   「同研究所の科学者たちとの交流で、同研究所にはウイル
  ス流出を防止するために必要な熟達した技術者や調査官が決
  定的に不足していることが分かった」
   この警告が中国側に伝えられたかどうかは定かではないが
  新型コロナウイルスの汚染が拡大した2020年2月16日
  中国共産党の英字紙「グローバル・タイムズ」電子版に次の
  ような記事が掲載された。「ウイルス研究所の疫学的運営の
  抜け穴を修正するためのガイドラインが発表された」
            https://www.fnn.jp/articles/-/39936
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武漢P4研究所.jpg
武漢P4研究所.
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posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(1) | 『コロナ』後の世界の変貌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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