2019年10月01日

●「韓国のデモに異変が出てきている」(EJ第5099号)

 韓国では、相変わらず毎日のようにデモが行われています。し
かし、現在では反日デモはなりを潜め、「文在寅辞めろ!」のデ
モが拡大しています。それは、直接的にはチョ・グク法相の一連
のスキャンダルや、韓国経済の危機的状況による文在寅政権への
批判が高まっているためですが、韓国国民は、文在寅大統領が最
近口にしはじめた次の言葉に不安を感じ始めたのです。
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 平和統一こそ経済大国の近道。2032年に「ソウル/平壌
 五輪/45年に1つの国、ワン・コリア」へ
       ──8月15日光復節での文在寅大統領の演説
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 つまり、文在寅政権による北朝鮮主導の赤化統一への警戒が強
くなっているのです。しかし、文政権はメディア統制を強めてお
り、この動きが拡大しないようコントロールしています。
 それにしても2018年から現在にかけて韓国が日本に対して
行ってきている行動は、日本人には理解しがたいことがあまりに
も多いです。これについては、以前のEJでも述べましたが、そ
の原因について、作家で、数学者の藤原正彦氏が、「中国への卑
屈、日本への軽蔑」と題して、次のような見事な筆致で述べてい
るので、その一部を引用します。
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 2000年にわたる中国の支配下で、朝鮮の人々の意識に刷り
込まれていったのが「華夷秩序」という考え方でした。これは、
中国こそが優れた文明を持つ世界の中心(華)であり、その世界
から外れた周辺の異民族を夷狄(蛮族)とみなすものです。「華
夷秩序」に則れば、本来は朝鮮民族は夷狄ですが、朝鮮は中国の
冊封下に入って、属国として礼を尽くしていたため、「中華」の
一員として認められていました。朝鮮は小中華としての「誇り」
を持っていたのです。
 ただ、小中華としての朝鮮が大中華である中国を凌駕すること
はあり得ないため、必然的に朝鮮の人々は、大国に対しての「卑
屈」を感じることになります。その心理的ストレスを解消しよう
と、中華の外にある日本を蛮族として「軽蔑」することで、心の
均衡を保ってきたのです。優越感をプラス、劣等感をマイナスと
すると、大体どの人も両方を足すと0になるようになっているの
です。中国に対する「卑屈」と日本に対する「軽蔑」。この2つ
の感情が常にセットとなり、長い歳月にわたって朝鮮の人々の精
神的支柱として存在してきました。
      ──『文藝春秋』10月号「総力特集/日韓断絶/
                 憤激と裏切りの朝鮮半島」
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 藤原正彦氏は、上記の「中国に対する『卑屈』と日本に対する
『軽蔑』」の例として、韓国における米軍のTHAAD(地上配
備型ミサイル迎撃システム)配備を上げています。THAAD設
置の場所を提供したロッテグループに対し、中国は徹底的な不買
運動、韓国ツァーの全面中止など、今の韓国が日本にやっている
のと同じようなことを中国は韓国に対して行い、ロッテを中国か
ら、遂に追い出してしまっています。また、現代自動車も北京工
場の一つが閉鎖に追い込まれています。
 それにもかかわらず、そのとき韓国では、中国を非難するデモ
は一切起きていないのです。「華夷秩序」上では、目上である中
国からの圧力は仕方がないと考えるからです。しかし、それが目
下(と朝鮮人は思っている)の日本が何か韓国に不利益なことを
すると、信じられないほど執拗に、延々とデモや不買運動が起き
るのです。日本は蛮族ですから、何をしてもよいと考えているの
でしょうか。「華夷秩序」の論理ではそうなるのです。
 もちろん国民全般がそのように考えて、デモや不買運動を起こ
しているのではなく、すべて官制のデモです。青瓦台が指揮して
やらせているのです。当然メディアもコントロールし、他国にそ
ういう不利益な情報が流れないようにしています。こうなると、
韓国はもはや民主主義国とはいえなくなります。
 その韓国において、『反日種族主義』(添付ファイル)という
本がベストセラーになっています。李栄薫(イ・ヨンフン)ソウ
ル大学名誉教授ら6人の学者の共著である同書のテーマは、「歴
史問題に関する嘘や無知、誤解に基づく韓国の『反日』は、未発
達な精神文化の表れであり、これを克服しなければ韓国社会の発
展はない」というものです。よくぞいってくれたという本です。
日本語版も出るようなので、読んでみたいと思います。
 こういう本が堂々と出版される韓国は、中国よりはよほどマシ
ですが、政治の上層部にはまるで効いていない。現在、スキャン
ダルを重ねているチョ・クグ氏がこの本を読み、次のように感想
を述べたことをテレビで知りました。
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 『反日種族主義』を読んだが、ウソをウソで塗り固めていて
 吐き気をもよおした。         ──チョ・グク氏
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 このような本が出ても、小さいときから「反日教育」で刷り込
まれてきているので、受け付けないのです。しかし、一般人であ
れば別として、チョ・グク氏は名門ソウル大学の教授であり、物
事を客観的に判断できるはずの学者です。しかも、データは豊富
にあり、それらを分析できる能力があるはずです。それによって
真実が見えないはずがないのです。
 例えば、竹島が韓国の領土ではないことなどは、学者であれば
それも紹介されているように、彼が途方もなく優れた学者である
ならば、客観的にデータを見ればわかるはずです。それでも国の
ために、政治的にそのようにはみないことにしているのかもしれ
ません。だから、この国では、『反日種族主義』のように、真実
を記述した本が出たとしても、青瓦台は平然とそれを否定して反
日政策を続けるのです。このままでは、韓国は危険な状態に陥っ
てしまうはずです。     ──[中国経済の真実/098]

≪画像および関連情報≫
 ●「この国は嘘つきの天国」韓国ベストセラー本の中身
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  <今の韓国社会の雰囲気とは真逆を行く書籍、『反日種族主
  義』だが、韓国の書店でベストセラーになっている>
   日本でも注目されている韓国のベストセラー本『反日種族
  主義』が、引き続き売れている。ソウルにいるデイリーNK
  ジャパン記者によれば、ソウル市中心部の大型書店で今週も
  総合ランキング1位である。
   李栄薫(イ・ヨンフン)ソウル大学名誉教授ら、6人の学
  者の共著である同書のテーマをざっくり言うと、「歴史問題
  に関する嘘や無知、誤解に基づく韓国の『反日』は、未発達
  な精神文化の表れであり、これを克服しなければ韓国社会の
  発展はない」というものだ。
   最近の韓国社会の雰囲気とは真逆に置かれる内容だが、否
  定派も含め、同書を手に取る人が圧倒的に多いのも韓国社会
  の現実なのだ。日韓関係の悪化を受けて、歴史関係の書籍が
  全体的に売れているというが、同書に追随する本は見当たら
  ない。ただ、前出のデイリーNKジャパン記者によれば、同
  書が売れに売れながらも、その内容に基づく「大論争」が始
  まる気配はまだ見えないという。同書は従軍慰安婦、徴用工
  日韓併合などについて韓国の「常識」に強烈に異を唱えてい
  るわけだから、その内容を受け入れられない学者や運動家は
  ひとつひとつ根拠を挙げて論駁しなければならない。そうす
  れば、同書にも誤りがあることが判明するかもしれない。
                  https://bit.ly/2oeDrxp
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「反日種族主義」韓国書店第1位.jpg
「反日種族主義」韓国書店第1位
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | 中国経済の真実 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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