2018年04月10日

●「森友問題を詳しく知る4人の官僚」(EJ第4741号)

 森友学園事件の真相を解明するには、そのカギを握っている国
土交通省と財務省の高級官僚から事情を聞く必要があります。し
かし、この事件に関わりのある官僚は、続々と表舞台から退場し
ています。現在、当時の状況を知り、まだ霞が関に残っている官
僚は次の4人がいます。
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        重田雅史国土交通省物流審議官
           竹内良樹財務省国際局長
         美並義人財務省近畿財務局長
            太田充財務省理財局長
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 昨日のEJ第4740号で述べたように、佐川喚問に先立つ3
月19日に財務省は「あるメモ」を公開していますが、このメモ
の日付は、2016年4月4日です。その5日前の3月30日付
で、国と森友学園は「合意書」を交わしていますが、その合意書
には次の3人の署名があります。
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           籠池泰典森友学園理事長
         竹内良樹財務省近畿財務局長
       加藤隆司国土交通省大阪航空局長
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 このうち、加藤隆司大阪航空局長は、籠池理事長のいう廃材・
ゴミの撤去費として約8億円を値引きして売却してほしいという
提案を受け入れたのです。このとき、国交省航空局の次長として
対応したのが重田雅史氏です。したがって、重田雅史氏は、その
間の事情はよくわかっているはずです。
 加藤隆司大阪航空局長は、2016年7月に退官し、大阪航空
局長は佐藤善信氏が着任していますが、重田雅史氏も航空局次長
から、現職の物流審議官に就任します。ここで、森友学園との交
渉は終了するのです。
 このように、8億円値引きの当事者は土地の所有者である国土
交通省大阪航空局なのです。これについて、雑誌「選択」は、あ
る政治部記者の話として次のように述べています。
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 「厄介なのは第2次安倍政権誕生以降、国交大臣ポストを公明
党に割り振ってきたこと」
 現在の大臣、石井啓一が就任したのは15年10月。まさに問
題の交渉が行われているさなかであり、風向き次第で財務大臣の
麻生太郎のように責任を問われかねないのだ。国交省は「書き換
え前文書」を自ら官邸に提出するなど、必死に無関係を装ってい
るが、共犯疑惑は晴れていない。重田も国会に引きずり出して厳
しく追及すべきだろう。(敬称略)
              ──「選択」/2018年4月号
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 美並義人氏が財務省近畿財務局長に就任したのは、2016年
6月、8億円値引きの土地売買契約が結ばれる直前のことです。
同時期に本省理財局長に就任したのは佐川宣寿氏です。そのとき
現理財局長の太田充氏は、財務省大臣官房総括審議官の職にあっ
たのです。太田氏はこのポストに2015年7月に就いており、
その職務上、森友学園事件については、佐川氏よりも詳しく知っ
ていたはずです。それでいて「自分は佐川氏の後任」として、振
る舞っています。
 美並義人氏が近畿財務局長になってからというもの、近畿財務
局は何かを隠蔽するような不自然な対応をするようになります。
当初非公開としていた土地の売却金額を一転公開に踏み切ったり
その理由を「森友学園からの申し入れ」と説明したが、森友学園
はそのような申し入れはしていないと反論。何かにつけて隠蔽す
るようになったのです。当時の近畿財務局内では、この取引は何
か胡散臭いと思われていたのです。
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 条件が破格という話は、近畿財務局で噂になっていた。加えて
昭恵夫人が名誉校長、理事長が日本会議幹部。いつしか「これは
政治家案件だ」などという話が聞こえ始め、近畿財務局の担当者
レベルではとても手に負えないものだった。
              ──「選択」/2018年4月号
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 これらの官僚たちに対しては、政治の力では事情は聞けないで
いるが、大阪地検特捜部は、地位の低い者から順に事情を聞いて
います。そして、そこで何が起こっているのかについては、ほと
んど把握しているようです。
 結局のところ、森友学園事件の真相解明は、大阪地検特捜部に
委ねられることになるでしょう。現在、大阪地検特捜部は、上野
友慈氏を大阪高検検事長に迎えて、水を得た魚になっており、意
欲的に捜査に取り組んでいます。当面の目標は、霞が関の財務省
本省への家宅捜査です。
 関西検察は、その範囲がOBまで及ぶ身内意識が強く、時には
それが癒着に転化する問題点はあるものの、財界を巻き込んだ勢
力圏を持っています。この関西検察の土着パワーを持ってすれば
森友学園問題は、その全貌が明らかになるものと期待されていま
す。「選択」は関西検察について次のように述べています。
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 今回の森友問題再燃のきっかけになったのは朝日新聞のスクー
プで、この情報源は大阪地検との見方がささやかれる。真偽は不
明だが、従来の法務・検察内部での関西派の立場を振り返れば、
ここで乾坤一撒の勝負に打って出たとしても、何ら不思議ではな
い。果たして、関西検察一家こと、特異な地域互助システムは千
載一遇の好機で社会正義を体現し、その身に塗り込められた屈辱
を晴らすことができるか。  ──「選択」/2018年4月号
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            ──[メディア規制の実態/065]

≪画像および関連情報≫
 ●橋下徹「スクープ!森友学園問題の真相」
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   森友学園問題については、僕自身が大阪府知事をやってい
  たこともあって、責任の一端は僕にもあるという思いから、
  僕なりに総力をあげて取材をしてみた。しかるべき責任者に
  きっちり話が聞けたし、何が問題なのか、それは行政組織の
  どこの問題なのか、政治行政をやってきたので、そこら辺の
  コメンテーターよりもはるかに真相を語れる自信がある。
   以下の話はまだ表では出回っていない。僕が総力をあげて
  (笑)関係者に聞いた話を総合すると、以下のような真相が
  浮かび上がってきた。近畿財務局のチョンボである。問題と
  なっている土地は、大阪音楽大学の隣接地で、大阪音楽大学
  は平成24年から国と売買交渉をした。土地は国土交通省大
  阪航空局の所管だが、売却手続きは近畿財務局が行う。
   この土地は、関西国際空港が伊丹空港と統合され新しい会
  社になるときに、平成24年10月、関西国際空港の新会社
  に現物出資され、新会社の所有となった。近畿財務局は大阪
  音楽大学に売却できると思い、その代金を国のものにするた
  め、いったん新会社所有となった当該土地を国所有に戻した
  (平成25年1月)。ところが、結局、大阪音楽大学への売
  却は交渉決裂となって破談した。こうなると、当該土地が国
  のものとして余ってしまうのである。民間だとそれの何が問
  題なの?と感じるだろう。しかし行政の世界では大問題なの
  である。            https://bit.ly/2HhsmRD
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太田充理財局長.jpg
太田充理財局長
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | メディア規制の実態 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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