2017年11月16日

●「携帯電話通信網が進化しつつある」(EJ第4647号)

 2009年に私が手にしたアイフォーンは「アイフォーン3G
s」──日本のアイフォーンユーザーとしては初期の頃になると
思います。電車のなかで持っている人は、ほとんどいなかったし
むしろ持っていることが注目されたものです。しかし、当時のア
イフォーンは、アプリをダウンロードするときは、PC経由でな
いと、できなかったと記憶しています。当時は、通信世代は3G
であり、「3Gs」はそれを意味しています。
 なぜ、PC経由でないとダウンロードできなかったかというと
電池が長持ちしないことと通信速度が遅かったからです。そのた
め外ではアプリのダウンロードはできなかったのです。したがっ
て、PCがうまく使いこなせない人にアイフォーンの操作は困難
だったといえます。
 既に携帯電話通信網の規格は「G(Generation)/世代」で表
すことになっていると述べていますが、1Gからはじまって、現
在4Gの時代になっています。
 1979年運用開始の1Gは音声をアナログ電波で通信する規
格です。そのため、ノイズが多くて音声品質は良くなく、盗聴さ
れる危険性もあったのです。しかし、1993年に2Gになり、
ここからデジタル方式に変わっています。これによって、音声品
質は格段に向上し、基本的には、メールやネットにも対応できる
ようになっています。
 2001年から3Gが運用開始され、通信のさらなる高速化に
対応できるようになります。3Gの時代は10年続きますが、こ
の間に通信速度は大幅に進化しています。そして「LTE」を経
由して4Gの時代になっています。
 3Gと4Gの通信速度の違いは、次のようになっています。ち
なみに、これは下りの速度、つまり、アプリをダウンロードする
ときの速度のことです。
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       3G ・・・ 384Kbps〜 14Mbps
       4G ・・・  75Mbps〜100Mbps
               4Gは正確には「4GLTE」
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 通信の速度は「bps」(ビーピーエス) であらわします。通信
では「ビット」という単位を使いますが、これは1秒間にどれだ
けのビットを送れるかをあらわしています。
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  bps :bit per second
  75Mbps → 1秒間に75メガビットの情報を送れる速度
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 4Gの一番遅い速度と3Gの一番速い速度を比べると、5倍以
上の速さの差があります。その差は動画に明確にあらわれます。
3Gでは動きが滑らかでなく、場合によっては止まってしまうの
に対し、4Gでは動画をスムーズに見ることができます。
 ここで少し複雑な話をしなければなりません。というのは、こ
こで4Gといっているのは、正確には「4GLTE」であるから
です。それではLTEとは何でしょうか。LTEとは、次の言葉
の略語です。
─────────────────────────────
        LTE/Long Term Evolution
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 LTEとは、3Gと4Gの中間に位置する規格のことであり、
「3・9G」に分類されています。つまり、まだ4Gではないと
いうことです。しかし、キャリア(携帯電話会社)間で話が統一
されておらず、現在では、すべてのキャリアが4Gと呼ぶように
なっています。かつてNTTドコモは、この3・9Gを「Xi/
クロッシィ」と呼んていました。
 なぜ「3・9G」というような中途半端な呼び方をするように
なったかというと、基地局などの装置が4G通信を可能にするま
でには相当の時間がかかるからです。最初は条件の整った実験室
のなかとか、東京都心などの一部エリアしか4Gのサービスを提
供できず、少しずつ高速化エリアを増やして行くしかないので、
あえて4GLTE(3・9G)という呼び方をしたのです。
 それでは、4GLTEではなく、4Gの通信速度はどの程度の
速度になるでしょうか。
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     4Gの通信速度/超高速大容量通信の実現
                 100Mbps〜1Gbps
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 2年後の2012年に私は「アイフォーン5Gs」に買い替え
ていますが、この頃から、ほとんどのアプリはPC経由ではなく
アイフォーンでできるようになったのです。このときから、外で
アイフォーンを使ってネットでウェブサイトがストレスなく見れ
るようになったことを記憶しています。それは、4GLTEの時
代に入ったことを意味しています。
 その2012年から5年が経過しています。そして東京五輪が
行われる2020年のサービスインに向けて、「第5世代移動体
通信システム(5G)」の整備が着々と進んでいます。どうして
5Gが必要なのかについて、次の根拠があります。
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 2015年に通信されたデータ量はおよそ6ZB(1ゼタバイ
ト=2の70乗バイト)。それが2020年には7倍の44ZB
になるといわれている。7倍もの量のデータが通信されるわけで
当然それだけ高速なデータ通信、インフラが必要になる。さらに
IoTでいろいろなものがつながってくる。
 米シスコが出している予測では、全世界のモバイル端末の数は
2020年までに116億まで増加するという。
                   http://bit.ly/2zCQ3Qs
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            ──[次世代テクノロジー論/37]

≪画像および関連情報≫
 ●なぜ今、次世代のモバイル通信方式「5G」が必要か
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   いま、携帯電話業界で急速な盛り上がりを見せている「5
  G」は現在主流のモバイル通信方式「4G」と比べ、一体何
  が違っているのだろうか。また5Gを実現する上では、どの
  ような課題があると考えられるだろうか。
   ここ最近、携帯電話業界で「5G」に対する取り組みが急
  速に拡大している。国内の事例を見てもソフトバンクが昨年
  より「5GProject」 と打ち出し、5Gの要素技術を用いて
  通信環境を改善する取り組みを進めているほか、NTTドコ
  モも今年5月より、東京スカイツリーなどで5Gを体験する
  取り組みを進めていくとしているなど、各社が急速に5Gに
  関連した施策をアピールしている。
   そもそも5Gとは何かというと、現在主流の「4G」と呼
  ばれる「LTE-Advanced」 などの通信方式の、次の世代とな
  るモバイル通信方式のこと。第5世代の通信方式ということ
  で「5th Generation」、つまり5Gと呼ばれているわけだ。
  とはいえ現在のところ、多くの人は、現在の4Gの通信環境
  に対し、それほど大きな不満を抱いているわけではないだろ
  う。100Mbps を超える通信速度を実現している4Gであれば
  スマートフォンで動画や音楽など、比較的大容量のコンテン
  ツを扱うサービスであっても満足できるレベルで楽しめる。
  にもかかわらず、いま5Gが必要とされている理由は、モバ
  イル通信の利用の変化によって起きる「多様化」に対応する
  必要があるからだ。        http://bit.ly/2ADGO2K
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3G/4G/5Gjpg.jpg
3G/4G/5Gjpg.jpg
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | 次世代テクノロジー論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする