2017年11月15日

●「セーフィーによるニュービジネス」(EJ第4646号)


 ウ―バーやエアビーアンドビーだけではありません。日本の企
業も「見えない大陸」のビジネスに多く参加しています。テクノ
ロジー4・0の時代では、今までであれば、銀行が絶対に貸さな
い企業でも、アイデアが優れていれば、クラウド・ファンディン
グで資金を集めることはできるのです。
 セーフィーという2014年創業の日本の企業があります。こ
の企業は、クラウド・ファンディングで資金を集め、急成長して
いる企業です。セーフィーは、170度モニターできるカメラと
スマホを連動させる技術で、セキュリティ情報を提供するビジネ
スを急拡大しています。
 この防犯カメラは、一台約2万円しますが、なかなか高性能な
カメラです。400万画素の170度広角カメラで、HD(高精
細度)画質のライブ映像をPCやスマホに送ることができます。
いま話題のドライブレコーダーでも2〜3万円はするので、防犯
カメラとしては格安です。
 このカメラを自宅の玄関先に設置し、セーフィーに月額980
円を支払うと、誰かが玄関に近づいたとき、センサーが反応し、
スマホにリアルタイムに映像を送信してくれるのです。さらに録
画された画像は一週間分保存されているので、トラブルがあった
ときは、その画像をそのまま警察に持ち込むことができます。こ
の月額料金は、セキュリティ料金としては「超格安」です。セコ
ムなどの既存企業が真っ青の低価格なのです。
 セーフィーは、クラウド・ファンディングで資金を集め、創業
しており、銀行に依存していないのです。銀行にこのアイデアを
持ち込んでも相手にされないでしょう。セーフィーは現在普及し
ているテクノロジーを組み合わせたアイデアで勝負しています。
もし、既存のセキュリティーサービス企業で、セーフィーと同じ
ことをやろうとすると、数100万円かかるといいます。それが
初期費用2万円、月額980円で実現するのです。
 2017年になってセーフィーには、オリックス社、関西電力
社、キャノンマーケティングジャパン社、NECキャピタルソリ
ューション社、ティーガイア社の5社と、9・7億円の資金業務
契約を締結しています。銀行が、融資にはあくまで担保を要求す
るなどの古いビジネスをやっていると、銀行不要になってしまう
ことはこの企業を見ても明らかです。
 セーフィー社の佐渡島隆平CEOは、日本国内で稼働中の防犯
・監視カメラはローカルなシステムで稼働しているとして、次の
ように述べています。防犯ビジネスの問題点を鋭く見抜いている
発言です。
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 日本国内では約350万台の防犯と監視カメラが稼働中なので
すが、その99%がローカルシステムかつローカル保存で、シス
テムもそれぞれ別のもので動いているんです。ムダが生まれてし
まっているところに、我々がクラウドで集中管理することで、ラ
ンニングコストを約6分の1に圧縮しています。
 しかも、セーフィーでは、HD動画を観られるので、静止画と
比べたらデータ量は約50倍なんですね。ということは、実質的
には約300分の1に下げたことになるわけです。
                   http://bit.ly/2iIhH6B
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 ウ―バー、エアビーアンドビー、そしてセーフィーのビジネス
のいずれにも共通している前提は、現代ではほとんどすべての人
がスマホを常時携帯していることです。この状況があるからこそ
このようなビジネスが成立しているのです。少しオーバーにいう
なら、現代は世界中の人が必要に応じて「つながる社会」になっ
ているといえます。
 スマホによって人と人がつながるためには、そのための通信網
が必要です。この携帯電話のネットワークがあるからこそ世界中
のどこへでも情報をきわめて安く送ることができます。しかも、
そのネットワークは、どんどん進化しています。
 携帯電話通信網の進化は、「G」──ジェネレーションであら
わします。現在は、「4G」の時代に入っています。
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       1.1G運用開始/1979年
       2.2G運用開始/1993年
       3.3G運用開始/2001年
    ⇒  4.4G運用開始/2012年
       5.5G開始予定/2020年
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 私は、1996年頃から携帯電話を使いはじめたと記憶してい
ます。そのとき、携帯電話のネットワークは2Gの時代だったこ
とになります。このときは、まさに携帯電話は音声電話の時代で
す。データ通信はもっぱらPCで行われていたのです。
 1999年1月から日本では、iモードで携帯電話によるメー
ル送受信ができるようになっています。これは日本が世界に先行
して行っています。このとき、世界では携帯メールによるショー
トメールが流行していたのです。これは、携帯電話番号を使って
送るメールであり、メールではなく、電話そのものです。もちろ
ん日本の携帯電話でもできるのですが、iモードの普及によって
あまり使われているとはいえません。
 今から考えると、日本では、このiモードに使うようになって
以降、携帯電話にカメラが付き、さまざまなアプリが搭載され、
遂には「お財布ケータイ」として決済まで行われるようになり、
ガラパゴス化が進んだのです。
 そして、2008年にアイフォーンが登場するのです。これは
日本のガラパゴスケータイが下敷きにされたものといっても過言
ではないでしょう。私は、アイフォーンを2009年から使用し
ていますが、使用当時のネットワークの世代は「3G」であり、
使い勝手においていくつもの問題点があったのです。
            ──[次世代テクノロジー論/36]

≪画像および関連情報≫
 ●電話・通信の仕組み/実は有線の携帯電話!?
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   携帯電話の最大の利点は、「いつでも、どこでも通話でき
  る」ことでしょう。これが実現できているのは、携帯電話に
  電話線がないから。電話線がないからこそ、どこへでも持ち
  歩いて、好きなときに通話することができるのです。とはい
  え、もちろん、通話をしているのですから、電話線の役割を
  しているものがないわけではありません。携帯電話は、電波
  による「目に見えない電話線」を利用しているのです。目に
  は見えなくとも、携帯電話のアンテナが立たない「圏外」表
  示を見て、「電波が届かないこと」を体感したことは、誰で
  も一度や二度はあるのではないでしょうか。このように「目
  に見えない電話線」を利用している携帯電話ですが、実は、
  通常の電話と同様、有線のネットワークが通話を支えている
  ことをご存知でしたでしょうか?
   たとえば、北海道に住んでいるAさんと沖縄に住んでいる
  Bさんが、携帯電話で通話しているとします。この場合、A
  さんの携帯電話とBさんの携帯電話はどのようにつながって
  通話しているのでしょうか?
   ついイメージしがちなのが、Aさんの携帯電話から発せら
  れた電波が、日本の上空を横断して、直接Bさんの携帯電話
  に届いて、通話しているというものではないでしょうか?な
  んといっても、携帯電話は電波を使っているのですから。し
  かし、これは間違いです。     http://bit.ly/2hnlols
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セーフィーの防犯カメラ.jpg
セーフィーの防犯カメラ
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | 次世代テクノロジー論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする