2017年10月04日

●「ソーシャル化とスマート化の解明」(EJ第4618号)

 デジタルトランスフォーメーションが起こしつつある4つの変
化を再現します。1と2の説明は終わっています。
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          1. サービス化
          2. オープン化
        → 3.ソーシャル化
        → 4. スマート化
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 第3の変化は「ソーシャル化」です。
 よくいわれる「ソーシャル化」とは、どういうことを意味する
のでしょうか。定義は次のようになっています。
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 ソーシャル化とは、従来はユーザーが単独でそれぞれ利用して
いた機能やサービスに、ネットワークを通じて人と人との双方向
コミュニケーションが図れるソーシャルメディアの要素を加える
ことである。             http://bit.ly/2xUuI66
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 これは、ウェブサイト、ブログ、ツイッターの違いを考えてみ
るとわかります。ウェブサイト、すなわちホームページは、その
メッセージは一方的に発信するだけです。
 これに対してブログは、投稿記事に対して返信機能があるので
これを使えば、コミュニケーションがとれます。しかも、そのブ
ログの利用者には、やり取りが公開されているので、誰でもその
やり取りに参加できます。今では当たり前のことですが、当時と
しては画期的なことだったのです。
 ツイッターは、発進できる文字数が140字と限定されていま
すが、ツイートに対しての返信はもちろんのこと、そのまま自分
のフォロワーにリツィートしたり、「いいね」をクリックしたり
して、ツイートを拡散できます。ここまでくると、「人と人との
双方向のコミュニケーションが図れる」ので、ソーシャル化とい
うことができます。同じことができるフェースブック、インスタ
グラム、LINEなどのSNSメディアは多数あり、現代は「人
と人がつながる時代」になっています。
 これは、多くの人がスマホを常備するようになって、実現した
といえます。斎藤昌義氏は、ソーシャル化は「情報の民主化を加
速する」として、次のように述べています。
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 インターネットの普及とともにコミュニケーションコストが劇
的に下がりました。また、だれもがスマートフォンを所有し、情
報をその発生源から直接手に入れることができるようになりまし
た。その結果、情報の流通を管理、統制することで権力や富を維
持してきた仲介者はその役割を失いつつあります。インターネッ
トやソーシャルメディア、スマートフォンの普及は、そんな「情
報の民主化」を加速しています。
          ──斎藤昌義著『未来を味方にする技術/
  これからのビジネスを創るITの基礎の基礎』/技術評論社
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 インターネットを介して人と人が簡単につながることが実現し
たことによって、これまでの常識では考えられなかった「シェア
リングエコノミー」というサービスが続々と誕生しています。
 例を上げると、車の所有者と、いま車に乗りたい人がつながる
ことで実現した配車サービスの「ウーバー」、印刷機の空き時間
をなくしたい印刷会社と、少しでも安く印刷したい人がつながる
ことで実現した「ラクスル」などがあります。これらは、シェア
リングエコノミーと呼ばれますが、人と人がすぐにつながるソー
シャル化があってはじめて実現したサービスです。
 第4の変化は「スマート化」です。
 最近「スマート」という言葉がよく使われます。「スマート〇
〇」というようにです。スマートフォン、スマートファクトリー
スマートハウス、スマートグリッド、スマートシティ、スマート
デバイスなど、たくさんあります。
 一般的に「スマート」という言葉は、「気の利いた」とか「粋
な」とかいう意味にとらえられています。しかし、辞書をていね
いに見ると、「高性能の」とか「コンピュータ化された」とか、
「ハイテクな」というような意味もあります。
 これによって「スマートフォン」は、高性能のハイテクな電話
という意味になりますし、「スマートファクトリー」は、「賢い
工場」ともいわれますが、「ハイテク化された工場」というよう
に理解できます。
 現在、多くの製品、衣服にしても、バイクにしても、好みの多
様化やカスタマイズ化が起きています。しかし、企業が人の様々
な好みに合わせて、個別に対応することは困難です。
 しかし、IoTによって消費者とメーカーがつながることで、
それは可能になるのです。IoTを活用すると、消費者は、カス
タマイズされた一品ものの製品を、量産品と変わらない価格で買
うことができるようになります。
 消費者からのカスタマイズされた注文を受けた工場のAI(人
工知能)が、必要な組み立て工程を確立し、自動的にラインが組
み替えられて、あたかも量産品が生産されるかのように、カスタ
マイズ製品が出来上がるのです。既出の斎藤昌義氏は、これにつ
いて、次のように述べています。
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 IoTによって収集された「個別な事実」は、人工知能によっ
て分析され、それぞれの事実や意向を汲み取ります。そして、全
体を考慮しつつも可能な限り個別のニーズに対応しようとするで
しょう。さらに、人工知能は大量の「個別の事実」を分析し、新
たな知見、未来予測、最適な判断を促し、私たちの住む現実社会
をより快適にしてくれます。   ──斎藤昌義著の前掲書より
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            ──[次世代テクノロジー論/08]

≪画像および関連情報≫
 ●「スマート化」 が進むと世の中はどうなる!?
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   オバマ大統領が2008年の選挙期間中に発表し、大きな
  話題となった「グリーン・ニューディール政策」。これは、
  環境産業によって、経済成長の促進や雇用を生むことを狙っ
  た政策ですが、この中で取り上げられ、一躍脚光を浴びるこ
  とになったのが、「スマートグリッド」です。
   電力の送り方を "賢く" する、この取り組み。必要な時に
  必要な場所だけに電力を送れるようにすることで、効率化を
  図り、省エネを実現します。また、再生可能エネルギーやエ
  コカーの導入を、強力に促進させます。このシステムを支え
  る縁の下の力持ちが、高度な電気・IT技術です。
   電力の供給と需要のバランスを上手にコントロールしたり
  太陽光や風力で発電したエネルギーを貯めておく技術の開発
  が、急ピッチで進められています。また、「スマートオアシ
  ス」といって、電気自動車の充電スタンドの所在地や、空き
  状況を知らせる新しいサービスの提供が始まっています。電
  気やエネルギーのコントロールを新しい方向へ導く「スマー
  トグリッド」。あなたが社会人になるころには、よりエコロ
  ジカルで、「賢く電気を使う」ためのさまざまな仕組みが社
  会に浸透しているはずです。    http://bit.ly/2hGFY07
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posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | 次世代テクノロジー論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする