2017年08月15日

●「豊洲予算への民主党の不可解対応」(EJ第4583号)

 東京都は、何回かに分けて、豊洲の土地を購入しています。東
京都はその都度予算案を議会の審議にかけて通しています。なか
でも節目というべき予算の可決は次の2つです。
─────────────────────────────
  1.豊洲新市場予定地の用地取得費1260億円の可決
               ──2010年3月30日
  2.豊洲移転の経費を含む中央卸売市場会計予算の可決
               ──2011年3月11日
─────────────────────────────
 これらの2つの予算案を阻めば、築地市場の豊洲移転は阻止す
ることはできたはずです。しかるに、結果としてこれら2つ予算
案は、当時都議会第1党の民主党が原因で、可決されています。
民主党は、2009年夏の都議選で圧勝し、54議席を獲得し、
都議会第1党になっています。ちなみに民主党は、都議選で「移
転反対」を公約にして勝利しているのです。
 「1」に関しては、昨日のEJで述べた通り、民主党は、付帯
決議として民主党の要望が盛り込まれたので、可決に賛成したと
主張していますが、その「付帯決議」とは次の通りです。
─────────────────────────────
 築地市場の老朽化を踏まえると、早期の新市場の開場が必要で
あるが、これを実現するためには、なお解決すべき課題が多いこ
とから、予算の執行に当たっては、以下の諸点に留意すること。
 1.議会として、現在地再整備の可能性について、大方の事
   業者の合意形成に向け検討し、一定期間内に検討結果を
   まとめるものとする。知事は議会における検討結果を尊
   重すること。
 2.土壌汚染対策について、効果確認実験結果を科学的に検
   証し、有効性を確認するとともに、継続的にオープンな
   形で検証をし、無害化された安全な状態での開場を可能
   とすること。
 3.知事は、市場事業者それぞれの置かれている状況及び意
   見などを聴取し、合意形成など「新市場整備」が直面し
   ているさまざまな状況を打開するための有効な方策を検
   討すること。
          ──「都政新報」 http://bit.ly/2hT3iao
─────────────────────────────
 この付帯決議は、築地市場の再整備について可能性を検討し、
豊洲に移転する場合は、市場関係者の合意と、豊洲市場の土壌汚
染対策をオープンで行い、無害化の状態で開場できるようにする
など、「築地市場の移転反対」を掲げていた党としては、きわめ
てゆるい条件といえます。そもそも「付帯決議」には法的拘束力
はなく、移転反対の公約に反する行動をとることの単なるエクス
キューズでしかないものです。
 「2」の予算案の可決の経緯について述べます。
 この予算は、豊洲移転の経費を含む中央卸売市場会計予算であ
り、これが決まると、築地市場の豊洲への移転は事実上決まって
しまう重要な予算です。
 この予算が審議されたときの都議会の情勢は、定員127人の
うち欠員が1人おり、議長を除くと125人、豊洲移転の賛否で
は「賛成62対反対63」で、反対派の方が1票ながら上回って
いたのです。
 ところが、反対のはずの民主党議員が1人裏切って移転賛成派
に回り、予算案は可決されたのです。またしても民主党によって
豊洲移転がほぼ確定することになります。そこには一体何があっ
たのでしょうか。
 裏切ったのは、「東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備
に関する特別委員会」の委員長を務めていた民主党の花輪智史議
員です。花輪氏は、都議会で議決の直前、民主党に会派離脱届を
出して、姿をくらましたのです。
 2011年3月11日の採決当日、行方不明だった花輪智史議
員は、自民党議員2人にガードされて議場に姿を現し、花輪議員
が予算案に賛成票を投じて、予算案は可決されます。この状況を
見れば、誰が考えても自民党の有力者があることを条件にして、
花輪議員を取り込み、寝返らせたことは明らかです。これを主導
したのは、落選中の内田自民党都連幹事長ではないかといわれて
います。その約1時間後にあの東日本大震災が起きるのです。
 花輪議員は、3月25日付で、会派離脱の理由と、なぜ自分が
築地市場の豊洲移転に賛成したかについて、次のブログで詳細に
述べています。その一部を掲載します。
─────────────────────────────
◎「私の決断」/2011年3月25日
 私は、一昨年の9月25日から「東京都中央卸売市場築地市場
の移転・再整備に関する特別委員会」委員長の職にありました。
 この特別委員会は、3人の学識経験者と15人の業界関係者な
どの参考人招致を含め、1年半にも及び、委員会と理事会を開催
し、土日も含めて、熱心かつ真摯な議論を重ねてまいりました。
また、大阪市中央卸売市場の視察も実施し、議論を深めてまいり
ました。公正中立な委員会の運営に努めるという使命を負った委
員長であったがゆえ、この間、私は、所属していた都議会民主党
の一議員という立場を超えて、築地市場の移転・再整備について
冷静に考えることができたと思っています。
 こうした議論と熟考を重ねた末、申し上げなければならないこ
とは、「この問題をこれ以上先送りすることは許されない」とい
うことです。私、花輪ともふみは、この時点で築地市場の移転・
再整備問題に「結論を出す」大きな決断をするに至りました。
 私は、都民のみなさんのために最良、最善の選択は何かを熟慮
した結果、今回、豊洲移転経費を含む東京都中央卸売市場会計予
算に賛成いたします。         http://bit.ly/2uzg9oo
─────────────────────────────
              ──[中央卸売市場論/030]

≪画像および関連情報≫
 ●カネのために魂を悪魔に売ると大災害が起きる?
  ───────────────────────────
   2011年3月11日の現実に起きたドラマは凄いもので
  ある。東日本大震災は2011年3月11日の14時46分
  頃。この14時46分頃という時刻はSF小説の小松左京著
  「日本沈没」での日本沈没が始まる時刻とほぼ同じ。そして
  2011年3月11日13時何分(正確には解らないが13
  時代)に、都議会で63票VS62票で築地市場の豊洲移転
  が決定する。
  ―――――――――――――――――――――――――――
    ◎築地市場豊洲移転決定
        →2011年3月11日13時××分頃
    ◎東日本大震災
        →2011年3月11日14時46分頃
  ───────────────────────────
   上記の二つの大事件は因果関係があるのか?ありそうであ
  る。しかしその関係をハッキリさせることは当然難しい。し
  かし世界には偶然というものは存在しない。この二つの大事
  件は非常に深く関係しているだろう。
   築地市場が豊洲市場に移転を決定する投票は、63票VS
  62票で決まった。たった1票差。しかもその大事な1票と
  投じた人物は、ずっと反豊洲移転派の民主党都議であった。
  しかし投票の直前に行方不明となり、2011年3月11日
  の投票日に豊洲移転推進派の自民党の都議に守られて、豊洲
  移転賛成に1票を投じたのである。http://exci.to/2wTPVcC
  ───────────────────────────

モーニング・ショーのフリップ.jpg
モーニング・ショーのフリップ
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | 中央卸売市場論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
RDF Site Summary