2016年12月19日

●「クリントン家と中国との黒い関係」(EJ第4424号)

 米国大統領選が始まったとき、多くの日本人は、ヒラリー・ク
リントン候補の勝利を願ったと思います。少なくとも予備選にお
いて、強く日本への非難を繰り返していたドナルド・トランプ候
補よりもマシと考えたからだと思います。
 日本の安全保障上脅威なのは中国の存在です。中国は日本の尖
閣諸島を核心的利益と位置づけ、いずれ武力によって奪い取るつ
もりで、実際に何回もアタックをかけてきています。そのさい、
日本の後ろ盾になってくれる存在は米国であり、どのような人が
米国の大統領になるかは最大の関心事項になります。
 トランプ氏についての詳しい情報がなかったときの状態におい
ては、少なくとも米国の国務長官として「尖閣諸島の紛争は日米
安保条約第5条の適用範囲に入る」と明言してくれたクリントン
氏が大統領としてベストであると考えたのは当然です。
 しかし、結論から先にいえば、対中国を気にするのであれば、
ヒラリー・クリントン大統領は最悪だったといえます。なぜなら
クリントン家はあまりにも中国にべったりの関係だからです。そ
の関係は、1980年代にはじまるのです。今から46年も前か
らのことなのです。
 中国では、ケ小平主席の後を継いだ江沢民氏は、自身が国家主
席になる1990年代から、米国とのパイプ作り工作をはじめて
います。そのとき、なぜか、当時米国のアーカンソー州知事を務
めるビル・クリントン氏とその妻であるヒラリー・クリントン氏
に目をつけたのです。
 もともとビル・クリントン氏が、なぜ突如大統領選に出馬し、
当時湾岸戦争に勝利して人気上昇中のジョージ・ブッシュ(父)
大統領の再選を阻んだのかは疑問ですが、これについては既に述
べているので、さらなる言及は避けることにします。江沢民氏も
当時のビル・クリントン氏が大統領になる可能性が高いという情
報をどこからか掴んでいたものと思われます。
 そのとき、ビル・クリントン氏は、アーカンソー州の2期目の
知事を務めていたのです。ビルとヒラリー両氏は1975年に結
婚し、1978年にビル氏が32歳の若さでアーカンソー州知事
に当選すると、アーカンソー州のファースト・レディとして積極
的に活躍するかたわら、弁護士の仕事もしていたのです。そして
ヒラリー氏は、アーカンソー法律事務所の上級パートナーを務め
るようになります。
 中国の江沢民氏は、このアーカンソー法律事務所に目をつけた
のです。彼は、自らの支配下にあるリッポ・グループをアーカン
ソー法律事務所と顧問契約を締結させ、そこを通して巨額の報酬
をクリントン家に送り込んだのです。
 ところでリッポ・グループ(リッポ財閥)とは何でしょうか。
 リッポ・グループは、インドネシアの華僑華人のかたちをとっ
ていますが、明らかに中国と密接につながっているのです。日本
の評論家で、国際政治・米国金融アナリストである伊藤貫氏の著
作から引用します。
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 中国共産党と人民解放軍は、クリントン夫妻に対して多額の贈
賄をするパイプとして、インドネシア・香港・中国に拠点を持つ
リッポ・グループ(力宝集団)を使用した。リッポ・グループは
インドネシアの華僑財閥・リアディ家が所有する企業集団であり
銀行業・不動産業・流通業・観光業等を経営している。
               ──伊藤貫著/PHP研究所刊
               「中国の『核』が世界を制す」
─────────────────────────────
 つまり、リッポグループは、人民解放軍のスパイ機関といって
よいのです。そういうグループから資金支援を受けて、ビル・ク
リントン氏は、1992年の大統領選に出馬し、大方の予想を覆
して大統領に就任します。そして、2期目も同グループからの支
援を受けて再選を果たしたのです。
 つまり、ビル・クリントン氏は、1993年1月20日〜20
01年まで大統領の地位にあったのですが、その間、当然のこと
ながら、クリントン家とリッポ・グループとの関係は、ますます
深くなっていったのです。
 1997年頃のことですが、米国民主党の政治家たちが中国か
ら収賄している疑惑があるというニュースが米国のマスコミに流
れ、それが中国政府スパイ組織による深刻な外交問題に発展する
のです。これを受けてFBIは事実関係の調査に乗り出しますが
たちまち、捜査の中断に追い込まれます。これについて伊藤貫氏
は次のように書いています。
─────────────────────────────
 しかし、FBIと連邦政府検察官による贈賄事件の捜査は、数
ヶ月しか続かなかった。1997年初頭、ホワイトハウスの命令
を受けた司法省が、この件に関する捜査を打ち切る決定を下した
からである。
 この事件の捜査を続行するために独立検察官を任命することを
主張したキャリア検察官、チャールス・ラベラは、即刻、解雇さ
れた。他の検察官たちはラベラが即座にクビになったのを見て、
「この事件には、深入りしないほうがよい」と理解した。
                 ──伊藤貫著の前掲書より
─────────────────────────────
 1998年のことですが、クリントン大統領は企業家1200
人を連れて中国を訪問します。そのときクリントン氏は、多くの
米国の利権を中国に渡したと思われます。中国全土にマクドナル
ド店舗が広まり、核兵器や軍事技術も中国に供与し、中国軍隊の
近代化にも貢献したといわれています。
 しかも、このときクリントン大統領は、9日間も中国に滞在し
ながら、日本に立ち寄ることなく帰国したことから「ジャパン・
パッシング(日本無視政策)」という言葉が流行し、米民主党政
権は「反日・親中」という認識を再確認させることになったので
す。          ──[孤立主義化する米国/109]

≪画像および関連情報≫
 ●中国から狙われたクリントン夫妻
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   中国はケ小平時代に発足させた人民解放軍系企業が、兵器
  や麻薬の密輸など非合法ビジネスを含め、対外ビジネスに積
  極的に参入していった。米国にも、人民解放軍系のペーパー
  カンパニーが続々と増えていった。
   並行して、世界の華僑華人財閥とのネットワーク強化に力
  を注ぐ政策を打ち出し、中国共産党幹部は、華僑華人の資金
  をどこへ避難させ、どこへ投下するか、情報力と機動力のあ
  る華人らと連携しながら管理運営をしていった。
   こういった中国共産党の対外工作において、米政治家の中
  で早々にターゲットとなった1組が、民主党のクリントン夫
  妻だった。その“物語”は1980年代初頭−アーカンソー
  州知事のビル・クリントン氏が脚光を浴び始めた時代にまで
  遡(さかのぼ)る。インドネシアの華人財閥、リッポー・グ
  ループ(力宝集団)は、ヒラリー氏が当時、上級パートナー
  を務めていたアーカンソーの法律事務所を顧問とし、高額の
  報酬を支払う。
  銀行の買収など、リッポーは米国で勢力を拡大させつつ、人
  民解放軍系企業からクリントン夫妻への資金提供や、民主党
  への政治献金などでのパイプ役を務めていったとされる。米
  国の法律では、大統領選や知事選などの立候補者が、外国人
  や市民権を持たない人間から選挙資金の提供を受けることを
  禁じている。           http://bit.ly/2he69pE
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クリントン米大統領と江沢民国家主席.jpg
クリントン米大統領と江沢民国家主席
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 孤立主義化する米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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