2016年07月22日

●「UNは国際連合を意味していない」(EJ第4324号)

 日本人が何の疑問もなく「国連」と呼ぶ国際機関は、次の英語
を翻訳したものです。
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   United Nations/ユナイテッド・ネーションズ/UN
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 「ユナイテッド・ネーションズ」をそのまま訳せば「連合国」
になります。どのように考えてもユナイテッド・ネーションズは
「国際連合」とは訳せないのです。これは完全なる誤訳です。し
かし、なぜこの明らかな誤訳を現在においても日本はまだ使って
いるのでしょうか。
 日本で国連と呼ぶ軍事同盟の名前は意外に早くから決まってい
ます。これについて、古森義久氏は次のように述べています。
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 この軍事同盟を「ユナイテッド・ネーションズ」と最初に呼ぶ
ことを提唱したのは日本軍のパールハーバー奇襲を受けた直後の
アメリカのルーズベルト大統領だった。ホワイトハウスを訪れ、
入浴中だったイギリスのチャーチル首相に相談し、同意を得たと
いうのが定説である。
 チャーチル首相はイギリスの詩人、バイロンがうたった「ユナ
イテッド・ネーションズが剣を抜けば」という一節を引用して賛
意を表したという。その呼称は「連合国」としてすぐ42年1月
1日に発効した大西洋憲章に盛られた。その2年半後のダンパー
トンオークス会議では戦後の国際機関もこの軍事同盟と同じ呼称
にすることが決められた。その過程ではソ連は「世界連合」を、
イギリスは「世界評議会」を、それぞれ新国際機関の名に提唱し
たという。   ──古森義久著/『国連幻想』/産経新聞社刊
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 重要なのは、この名称が決まったのが、第二次世界大戦中であ
ることです。さらに、国連の創設が決まった1945年6月の時
点でも戦争はまだ終わっておらず、唯一の枢軸国として日本は連
合国に対して血みどろの抗戦を展開していたのです。
 驚くべきことは、連合国側は、日本軍が米国に宣戦布告し、真
珠湾を攻撃した1941年12月の時点で、この戦争の勝敗の帰
趨はついたとして、そのため、戦争勝利後の世界をどう統治する
かという思索をめぐらせていたのです。そのシナリオが、ユナイ
テッド・ネーンョンズであったということができます。
 そのため、連合国の敵国であった日本やドイツなどに対しては
ユナイテッド・ネーションズでは「敵国条項」が設けられており
現在も残っているのです。ちなみに、ここでいう「敵国」を正確
にいうと、日本、ドイツ、ルーマニア、ブルガリア、ハンガリー
フィンランドなのです。どういうわけか、イタリアが入っていな
いのです。どうして入っていないのでしょうか。
 それは、イタリアが途中で枢軸国から脱退、日本とドイツに宣
戦布告したので除外されているのです。ドイツについてもナチス
・ドイツから国の体制が変換したという理由で、敵国から外そう
とする動きもあったといわれます。ドイツは欧州の一国であり、
この国を敵国に回すと、困ることがあるからです。結局、日本だ
けが悪者になってしまうことになります。これもきわめて不可解
な勝者の論理ということになります。
 つまり、ユナイテッド・ネーションズという名の軍事同盟は、
ナチス・ドイツや日本のような侵略国家が二度と生まれないよう
にするためのものであり、日本やドイツを戦後に再起不能な状態
にまで解体し、第二次世界大戦を戦った米英ソの連合国の大国が
その後の世界を支配する目的を持っていたのです。
 ところが、米英ソのうち、ソ連が東側陣営を糾合し、米英を中
心とする西側陣営との間で冷戦構造をつくるに及んで、この軍事
同盟の構想が根本から崩れてしまうのです。逆にいうと、これが
日本とドイツを救ったといえます。
 不可解なのは、日本は「連合国」と訳すべきユナイテッド・ネ
ーションズをなぜ「国際連合」と訳したのでしょうか。ちなみに
中国では忠実に「聯合国」と訳しているし、台湾においてもそれ
が公式呼称になっています。
 当時の日本の外務省当局は、当然のことながら、ユナイテッド
・ネーションズの性格を知っていたはずです。そうでいながら、
あえて実体にそぐわない「国際連合」という訳語を当てはめたも
のと考えられます。むしろ戦後日本は国連に積極的に深く関わり
それを本当の意味の世界平和を実現する国際機関に変えることを
意図していたのではないかと考えられます。
 なにしろ日本は太平洋戦争において「退却」を「転進」、「全
滅」を「玉砕」、「敗戦」を「終戦」、「占領軍」を「進駐軍」
といい換えてきた国であり、こういうことは得意だからです。し
かし、「連合国」を「国際連合」としたことは、失敗だったとい
う指摘があります。元外務省国連局社会課長の色摩力夫氏です。
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 戦後のわが国の社会にあり得べき違和感を懸念して、俗耳に入
り易い「政治的表現」を狙ったらしい。だがこれは賢明な判断で
はなかった。「国連」という呼称がわれわれ日本人の途方もない
「国連神話」を生み出す要因の一つとなったからだ。
     ──色摩力夫著『国際連合という神話』/PHP新書
        ──古森義久著/『国連幻想』/産経新聞社刊
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 ところで、敵国条項については日本の努力もあって、1995
年に国連総会で「旧敵国条項の削除を検討する報告書承認」決議
案を採択。賛成155、反対0、棄権3という圧倒的多数の支持
で採択されたのです。しかし、敵国条項は今もって削除は行われ
ていないのです。
 国連憲章の改正は、加盟国の3分の2以上の国々が国内手続き
にしたがった批准をしなければならないというえらく面倒な手続
きが必要だからであり、決議が採択されても依然敵国条項は残っ
ているのです。     ──[孤立主義化する米国/009]

≪画像および関連情報≫
 ●国際連合(国連)なんか存在しない
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   私が自虐史観から目覚めるのに欠かせなかったのが、独立
  総合研究所の青山繁晴さんの存在。青山繁晴さんは、毎週水
  曜日に関西地方で夕方17時〜19時に放送されている「ス
  ーパーニュースアンカー/関西テレビ」に出演し、大変重要
  な事実を伝え続けてくれています。
   本日、2013/1/16(水)のスーパーニュースアン
  カーの青山繁晴さんのお話は、まさに過去の戦争で日本に押
  し付けられた戦後体制のお話が一部ありました。私たちは、
  United Nations=国際連合(平和を維持するため世界各国が
  協調するための機関)などと学校で教わるし、テレビや新聞
  でもそう伝えられるので、それが正しいと思い込んできまし
  た。しかし、中国をはじめ、世界各国で United Nations の
  訳語は「連合国」なんです。つまり、先の大戦で勝利した連
  合国が、恒久的に世界支配の座につき、利益追求するために
  作った虚構なのです。日本は国連憲章の中で未だに「敵国」
  扱いされている、「敵国条項」があります。それにつけこん
  で中国は「日本は敵国だから、侵略行為をすれば国連安保理
  の決議無でも攻撃しても良い」という論理を掲げ、尖閣諸島
  に挑発を繰り返しているのです。
   国連が常任理事国の利益だけを追求した胡散臭い機関であ
  ることくらいもう知っていたけど、まさに世界は「連合国」
  と認識しているにも関わらず、日本だけが「国際連合」など
  という誤訳を押し付けられ、真実を隠されてきたんです。
                   http://bit.ly/2ae8Eqe
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古森 義久氏
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 孤立主義化する米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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