2016年05月02日

●「13種族の上に君臨する欧州貴族」(EJ第4269号)

 内海聡氏によると、イルミナティの13種族──なかでも突出
して有名なロスチャイルド一族とロックフェラー一族では、現在
ロックフェラー一族の方が勢いがあるように見えるものの、ロス
チャイルド一族の方が格が上であるといいます。
 しかし、内海氏はこれら13種族は、企業組織に例えると、せ
いぜい部長クラスに過ぎないというのです。
 それでは、その13種族の上に立つ存在、つまり、役員クラス
は、次の12の一族であると内海氏はいうのです。彼らは欧州の
貴族たちです。
─────────────────────────────
        1.  シェルバーン一族
        2.    タクシス一族
        3.    サヴォイ一族
        4.エッシェンバッハ一族
        5.レーゲンスベルク一族
        6.   キーブルク一族
        7.  フローブルク一族
        8.ラッパースヴィル一族
        9. トッケンブルグ一族
       10.  デル・バンコ一族
       11. アイゼンベルク一族
       12.  プロンフマン一族
                       ──内海聡著
 『99%の人が知らない/この世界の秘密』/イーストプレス
─────────────────────────────
 これらの一族のことを知るには、ハプスブルク家を中心とする
中世貴族の歴史について調べる必要があります。ここで注目すべ
き国はスイスです。
 1のシェルバーン一族はスイス・ユニオン銀行を経営しており
世界中の富豪が資産を預けるスイス金融界の中核のひとつになっ
ています。何しろ、ロックフェラー系の銀行であるリーマン・ブ
ラザーズとロスチャイルド系銀行のラザードの両方に資金を貸し
つけてきたのがスイス・ユニオン銀行なのです。この一族が作っ
た組織が英国のシンクタンク「王立国際問題研究所」ですが、こ
れについては改めて述べます。
 2のタクシス一族は、ハプスブルグ家から派生した貴族のひと
つですが、この一族は郵便事業を独占していたので、富と情報の
両方を握り、諜報機関の世界に君臨しています。この一族につい
て、内海聡氏は次のように述べています。
─────────────────────────────
 諜報機関の世界トップがタクシス一族なら、実行部隊の世界ト
ップがイスラエルのアイゼンベルグ一族と、カナダのブロンフマ
ン一族である。彼らは殺人などを行うマフィア組織と同類であり
ロスチャイルド一族に対しても強い支配的影響力を持っている。
それぞれ企業を経営しており、とくにアイゼンベルグ社はイスラ
エルの軍事企業として君臨、諜報機関であるモサドも彼らの支配
下にある。                  ──内海聡著
 『99%の人が知らない/この世界の秘密』/イーストプレス
─────────────────────────────
 古代ローマ帝国とその末裔であるハプスブルク帝国の皇帝の絶
大な権力による支配は、実はその部下である貴族たちに大きな不
満をもたらしていたのです。なぜなら、誰しも人に支配などされ
たくはないのです。
 これらの貴族たちはそれぞれ軍事力を持ち、また領地で農民を
働かせ、農産物を農民から暴力で奪い、その富を蓄積していたの
です。彼らは富と軍事力を持っているので、皇帝などいなくても
「自分で独立できる」と考え、皇帝からの独立を企てたのです。
 そこで彼らは、金の力で皇帝を支配する仕組みを考え出したの
です。つまり、権力をウラで操ることです。そこでロスチャイル
ドに資金を貸し付け、ロスチャイルドはその資金を土地を担保に
とって皇帝に貸し付けたのです。そしてロスチャイルドは皇帝が
資金を返せないと、どんどん土地を取り上げていったのです。そ
れは、当然金主の貴族たちに帰属します。
 この金主が、4のエッシェンバッハ一族、5のレーゲンスベル
ク一族、3のサヴォイ一族、6のキーブルク一族、7のフローブ
ルク一族、8のラッパースヴィル一族、9のトッゲンブルク一族
なのです。
 このようにして、国には属しているものの国よりもはるかに大
きな力を持つ勢力が生まれていったのです。ロスチャイルドなど
はこうした貴族のパシリでしかなかったのです。
 10のデルバンコ一族は、オフショアのひとつであるベネチア
の金融界を過去800年にわたって牛耳ってきた一族です。オフ
ショアとは、金融の世界においては、規制が非常に少なく、「国
外からの所得」に対して所得税や法人税が安いかまったくかから
ない「国」や自治権を持った「地域」の金融市場のことです。
 デル・バンコ一族はナチスを支持し、ウラから資金援助をして
人種差別をサポートしていたといわれます。既出の内海聡氏は、
デル・バンコ一族について次のように述べています。
─────────────────────────────
 デル・バンコ一族は、他民族や有色人種との結婚を厳禁してお
り、欧州全体に広がる親族間との結婚しか認めない。これはいわ
ゆる「血族」や「ビッグ・ブラザー」と呼ばれる人々、つまり、
私が「彼ら」と呼ぶ存在の考え方に完全に合致する。
                 ──内海聡著の前掲書より
─────────────────────────────
 世の中の物事には必ずウラがあり、それを仕掛ける寡頭勢力が
ある──それはこのテーマで何度も述べてきたことですが、出来
事のウラを探ると、ここで述べた欧州の貴族たちの影が浮かび上
がってくるのです。表に出てきている情報は疑ってかかることが
必要なのです。   ────[現代は陰謀論の時代/082]

≪画像および関連情報≫
 ●「スイス銀行/世界の支配階級のタックスヘイブン」
  ───────────────────────────
   国際刑事警察機構=インターポール創立時、資金提供者ロ
  ックフェラーに現場を任せず、自から陣頭指揮を取ったサー
  ・ウィリアム・ペティは、スイスの金融業界を支配するシェ
  ルバーン伯爵一族の人間であり、世界中の富豪が資産を預け
  るスイスの金融界の中核の1つである、スイスユニオン銀行
  の経営一族でもある。
   シェルバーン一族は、この銀行の頭取ロベルト・ホルツバ
  ッハを使い、ロックフェラーのリーマン・ブラザースと、ロ
  スチャイルドの銀行ラザール・フレールに資金を「貸し付け
  て」来た。ロスチャイルドとその米国支部ロックフェラー。
  この「下っ端」現場要員=ロスチャイルドのボスの1人がこ
  のシェルバーンである。ロックフェラー、ロスチャイルドが
  企業を次々に乗っ取り大帝国を作り上げてきた、その資金は
  欧州王族/シェルバーンから流れてくる。
   世界中の大富豪の資金が集まるスイス、そこから投資先を
  求め資金がロスチャイルド、ロックフェラーへと「天下り」
  して来る。ボスのボスは、ここに居る。シェルバーン伯爵は
  英国情報部のトップであり、スパイの首領であり、スコティ
  ッシュ・ライトのフリーマーソンリーという過激な狂信主義
  思想を持つ秘密結社のトップだったのだ。
                   http://bit.ly/1O4YLqe
  ───────────────────────────

ウイリアム・ペティ/第2代シェルバーン伯爵.jpg
ウイリアム・ペティ/第2代シェルバーン伯爵
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月06日

●「欧州ロスチャイルドが世界を支配」(EJ第4270号)

 どうやら現代世界の最上階には「ヨーロッパの世界」が存在し
米国の大財閥はその下位に位置づけられています。したがって、
米国のロックフェラー家よりも、欧州ロスチャイルド家の方が格
は上であるが、さらにその上にハプスブルグ家を中心とする貴族
が存在し、ロスチャイルド家とロックフェラー家を仕切っている
──それがここまで述べてきたことです。これは、内海聡氏の本
の主張に基づいています。
 これに対して、別の主張をしている研究家に鈴木啓功氏という
人物がいます。鈴木啓功氏は、各産業分野において、その未来を
予測し、経営戦略やマーケティング戦略に関するコンサルティン
グや政策提言を業務とするコンサルタントだったのですが、阪神
淡路大震災をきっかけに、世界を支配する寡頭勢力の存在に気付
き、このテーマに関心を持って著作活動を開始したといいます。
 鈴木啓功氏は、この世界を支配している寡頭勢力を「地球支配
階級」という独特の造語でそう呼んでいます。鈴木氏は、ロック
フェラー家を含む米国の大財閥の上位に位置するヨーロッパの支
配階層を次の3つに分類しています。
─────────────────────────────
      1.    ユダヤ系大財閥/その他
      2.ヨーロッパの王族・貴族/その他
      3.           バチカン
─────────────────────────────
 詳細は、鈴木氏の著書に掲載されている図(添付ファイル)を
参照していただきたいのですが、鈴木氏によると、この世界を支
配しているのはヨーロッパの世界であり、上記の3つに分けられ
るとしています。しかし、実質的な奥の院は、欧州ロスチャイル
ド家であり、19世紀以降の世界はロスチャイルド家が仕切って
きているとしており、その上位の存在を示していないのです。
 内海聡氏がロスチャイルド家の上位であるとするタクシス家や
サヴォイ家は、「ローロッパの王族・貴族」として、「ユダヤ系
大財閥」や「バチカン」と並列に並べられています。しかしヨー
ロッパ上位という点においては、内海聡氏の主張と一致している
のです。鈴木氏は自著で次のように主張しています。
─────────────────────────────
 彼ら(ロスチャイルド家とロックフェラー家)は、現代世界を
代表する「超財閥」であることは言うまでもない。本書の立場か
らは「彼らが世界を動かしている」と言っても過言ではない。ど
こにでも彼らは「存在する」のだ。
 欧米両家の力関係は、もちろん欧州ロスチャイルド家が「上」
で、米国ロックフェラー家は「下」である。米国ロックフェラー
家がどのようにして成り上がったかと言えば、それは「欧州ロス
チャイルド家から回してもらったカネ」が原因だった。1870
年代、米国ロックフェラー家は石油を握って成り上がった。そし
て現代では欧州ロスチャイルド家と並ぶ世界的超財閥となってい
る。だがそこには職烈な権力闘争が存在する。 ──鈴木啓功著
  『日本人だけが知らない/この国の重大な真実/闇の世界金
           融の日本占領計画』/イースト・プレス
─────────────────────────────
 鈴木啓功氏によると,フランス革命は欧州ロスチャイルド家が
仕掛けたものであり、これによってフランスを事実上支配し、続
いて英国も手に入れるのです。さらに彼らは米国に向い、米国も
支配するようになったとしているのです。
 19世紀の世界は帝国主義の世界といわれ、欧米列強が支配し
ていたのですが、それらの欧米列強の背後には、欧州ロスチャイ
ルド家が存在していたのです。そしてそれは現代においても同じ
であると鈴木啓功氏はいいます。
 しかし、国単位で世界で起きる物事を見ると、世界の真実は見
えなくなってしまいます。そういう欧州優位の風潮は、日本にお
いても指摘することができます。
 そのひとつに「宮中晩餐会」があります。宮中晩餐会といえば
日本国における最上位の宴会です。これは、国賓として来日した
国王や大統領などのVIPを皇居宮殿に招き、天皇、皇后両陛下
が主催して催されます。
 日本で行われるのですから、和食を中心とする料理を出しても
よいはずですが、フランス料理が出されることになっています。
2015年6月25日付、朝日新聞は宮中晩餐会について、次の
ように解説しています。
─────────────────────────────
 晩餐会を担当する宮内庁式部職によると、メニューはフランス
料理が基本です。国際的な交流の場にはフランス料理という習慣
が世界に広がるなか、明治期以降、日本も他国にならったわけで
す。現在も、その慣例を引き継いでいます。
           ──2015年6月25日付、朝日新聞
                ──鈴木啓功著の前掲書より
─────────────────────────────
 米国の大統領についても、ロスチャイルドとロックフェラーの
どちらかがバックについているのです。2000年以降の大統領
についていうと、次のようになります。
─────────────────────────────
  2000年代/ブッシュ政権 → ロックフェラー政権
  2010年代/ オバマ政権 → ロスチャイルド政権
                ──鈴木啓功著の前掲書より
─────────────────────────────
 オバマ大統領は、2008年の大統領選挙で「チェンジ」と叫
んでいましたが、それは単に「政治を変える」という意味ではな
く、ロックフェラー政権をチェンジして、ロスチャイルド政権に
変えるという意味だったのです。それでは、2017年に米国大
統領になるのは、どちらの政権なのでしょうか。ロスチャイルド
になのか、ロックフェラーなのでしょうか。
            ──[現代は陰謀論の時代/083]

≪画像および関連情報≫
 ●ロスチャイルドVSロックフェラーVS欧州貴族
  ───────────────────────────
   オルタナティブ通信は、2010年1月時点で、ロスチャ
  イルドVSロックフェラーの現在的位相はロスチャイルドの
  優勢とみていた。
   かつて、南アフリカが黒人人種差別=アパルトヘイト体制
  を採っていた時代、南ア政府は黒人を弾圧するため化学兵器
  として、様々な毒ガスを実戦使用していた。この毒ガスは、
  かつての「英国国営企業」ICI=インペリアル・ケミカル
  ・インダストリー社が製造していた。
                   http://bit.ly/1SW5cA3
  ───────────────────────────
 ●表の出典/──鈴木啓功著の前掲書より

地球支配階級/鈴木啓功氏.jpg
地球支配階級/鈴木啓功氏
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月09日

●ディロン・リード社と日本の関係(EJ第4271号)

 現在の世界情勢は「国」を中心に考えると、その真の姿が見え
なくなります。国のウラ側で動いている勢力があるからです。そ
のことがいやでもわかる「ある事実」についてお知らせしたいと
思います。
 太平洋戦争──実質的には日米戦争は、1941年12月から
1945年8月までの3年9ヶ月にわたる戦争だったのです。日
米の経済力の差から考えても、最初から日本が勝てる戦争ではな
かったのです。したがって、総力戦で戦うしかないのですが、カ
ネも兵器も決定的に不足していたのです。兵器どころか、兵器を
製造する工作機械や工具ですら足りなかったのです。
 当時の日本政府は、それらの兵器や工作機械や原材料をどのよ
うにして確保していたのでしょうか。
 信じられない話ですが、それは米国の軍事商社ディロン・リー
ド社(兵器売買の決済銀行も保有)から借金を重ねながら、購入
していたのです。つまり、日本は米国と戦争しているのに兵器は
当時敵国の米国の会社から購入していたことになります。
 当時の日本の兵器生産について、物理学者の有馬朗人氏(85
歳)は次のように述懐しています。
─────────────────────────────
 勤労動員で昭和19年から工場で旋盤を回しました。猛特訓し
1週間で現場です。(中略)ハッと思ったことがある。工作機械
が皆米国製。敵の機械でつくった飛行機で勝てるのかいなと思い
ましたね。    ──2015年12月2日付、朝日新聞より
                      ──鈴木啓功著
  『日本人だけが知らない/この国の重大な真実/闇の世界金
           融の日本占領計画』/イースト・プレス
─────────────────────────────
 なぜ、米国のディロン社は、敵国である日本に兵器を売ったの
でしょうか。
 それは、ディロン・リード社が戦争を「ビジネス」としてとら
えており、戦争が長期化すればするほど利益が出ると考えていた
からです。つまり、この企業は米国籍ですが、米国を超えた寡頭
勢力(鈴木啓功氏によれば「地球支配階級」)であると考えると
納得がいくと思います。
 この軍事商社ディロン・リード社は、ブッシュ家/ロックフェ
ラー家系列の企業であり、終戦後から現在まで日本に深く関わっ
ているのです。それはどういうことなのでしょうか。
 日本が降伏すると、米国は日本を占領して支配下に置き、いろ
いろなことをやるのですが、ディロン・リード社が最初にやった
ことは戦時中の兵器売買の未決済分の取り立てであったといわれ
ます。ビジネスに関して彼らはこのように徹底しており、儲けの
ためであれば、血も涙もないのです。
 そのうえで米国は、沖縄に米軍基地に置き、日本の再武装=自
衛隊の創設を決めています。そして、日本に米軍を常駐させ、永
久的に日本が植民地状態になる日米安保条約を起草し、条約を締
結したのが、条約締結直前までディロン・リード社の社長であっ
たジェームズ・フォレスタル米国防長官と副社長のウィリアム・
ドレーバー・ジュニア(陸軍次官)だったのです。つまり、ディ
ロン・リード社が主導して、条約締結を実現させたのです。
 鈴木啓功氏は、このディロン・リード社が日本に対して行った
ことについて、次のように述べています。
─────────────────────────────
 自衛隊の発足と前後してディロン・リード社のクラレンス・ダ
グラス・ディロン氏は米国の軍事産業界を引き連れて来日、同時
に三菱重工業ほかの日本の軍事産業を結集して日本兵器工業会を
発足させた(現日本防衛装備工業会)。
 自衛隊は日本兵器工業会を窓口としなければ、兵器を購入する
ことができない。その中心となったのが、米国ディロン・リード
社であった。結果どうなったか。
 在日米軍と自衛隊の兵器はもちろん日本国の警察官が所持して
いるピストルもすべて日本兵器工業会を窓口として購入された。
その背後には「米国ディロン・リード社」が存在した。
 結局、日本の再軍備(自衛隊)と日米安保条約(在日米軍)に
よって、米国ディロン・リード社は「莫大な利益」を稼いだ。近
未来──集団的自衛権を名目に海外で軍事力を展開するためには
──自衛隊は「新しい装備」を大量に購入する必要がある。では
それはどこから購入するのか。それはいうまでもないだろう。自
衛隊は「日本兵器工業会」(米国ディロン・リード社)を窓口と
して、新しい装備を購入することになるのである。
                ──鈴木啓功著の前掲書より
─────────────────────────────
 本稿執筆の2016年5月4日、米大統領予備選のインディア
ナ州でトランプ氏が圧勝し、共和党の大統領候補になることがほ
ぼ確実になったといえます。これでオバマ大統領に代わる次期米
大統領は、共和党のトランプ氏と民主党のクリントン氏によって
争われることは、ほぼ確実になったといえると思います。果たし
てどちらが勝つのでしょうか。
 大方の予想では、ヒラリー・クリントン氏が勝利するといわれ
日本ではそれに期待を寄せる人も多いようですが、私はそうとは
限らないと思います。なぜなら、クリントン氏は、インディアナ
州でもサンダーズ氏に敗れており、その勢いはいまひとつであっ
て、若者にソッポを向かれているからです。
 したがって、本選挙になると、サンダース氏を支持した若手の
層がクリントン氏を支持するとは思えず、トランプ氏支持に回る
可能性が濃厚だからです。したがって、クリントン氏は苦しい戦
いをせざるを得なくなります。
 しかし、トランプ氏でもクリントン氏でも日本にとっては、ど
ちらも厳しい結果になると思います。日本人はお人好しであり、
米国に過度の期待を寄せている人が多いですが、米国はそういう
国ではないのです。   ──[現代は陰謀論の時代/084]

≪画像および関連情報≫
 ●安保条約の起草メンバーと軍事産業
  ───────────────────────────
   1945年、第二次世界大戦に日本が敗戦した時、米国は
  日本が2度と戦争が行えないよう、日本の経済力を弱体化さ
  せ、軍事産業でもあった三菱等の財閥解体を行った。
   また日本を支配していた連合軍司令部GHQ自身が、労働
  組合の組織化に乗り出し、労働組合の力で大企業を監視し、
  賃金を上げさせ、資金が大企業に集中する事で日本の産業力
  ・軍事産業が成長する事を避ける政策を取った。
   敗戦直後、7000団体だった日本の労働組合はGHQの
  諜報機関自身が組合を組織化する「政策」によって、194
  7年には17万団体に増加した。日本の労働組合の「圧倒的
  多数」は、米軍の諜報・スパイ組織の「下部機関」として創
  立された。
   1947年、米国は、ソ連・中国等の共産主義国に対抗す
  る「バリア」として、日本に米軍を常駐させる日米安保条約
  を締結し、日本に再武装=自衛隊を創立させる政策を採用す
  る。そして、米軍を日本に常駐させる事と引き換えに日本を
  独立させ、米国と講和条約を結び「日本を国際社会に復帰さ
  せる」政策を米国は選択する。
   日本は米国が、共産主義国と戦うための先兵であり、「捨
  て石」となり、この時、日本への核兵器の「持ち込み」は恒
  久化された(この間のアメリカ政府の動きの内情は、ホワイ
  トハウスの最高意志決定機関であるアメリカ国家安全保障会
  議の内部文書「ファイル番号NSC13/2」に詳しい)。
                   http://bit.ly/1rTIkc6
  ───────────────────────────

ジェームズ・フォレスタル米国防長官.png
ジェームズ・フォレスタル米国防長官

posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月10日

●「在日米軍撤退に意欲的なトランプ」(EJ第4272号)

 5月4日のことです。次期米大統領予備選で、共和党の代表指
名を確実にしたトランプ氏が、またしても在日米軍の費用全額を
支払わなければ日本から米軍を撤退させると発言したのです。ど
うやら本気でそう考えているようです。
 このトランプ氏の発言について、『週刊朝日』/2016年4
月15号は、外交評論家の孫崎享氏と、基地問題の解決のため、
米国でロビー活動を展開するシンクタンク「新外交イニシアティ
ブ」の猿田佐世事務局長の2人の意見を掲載しています。本テー
マに関係するので、以下にご紹介します。
─────────────────────────────
◎孫崎享氏のコメント
 トランプ氏の発言は、日米同盟への無知からきていると思われ
ます。在日米軍は日本の防衛のためというより、米国の世界戦略
のために駐留している。例えば、横須賀はインド洋までカバーす
る第7艦隊の母港。日本が「どうぞ撤退してください」と言えば
本当に困るのは米国側です」。仮にトランプ氏が大統領になり、
本当に在日米軍撤退を実行すれば、「ひょうたんから駒」で、暗
礁に乗り上げている沖縄の米軍普天間飛行場の辺野古移設は問題
そのものが消滅する──なんてことにならないものか。
◎猿田佐世氏のコメント
 米国の対日外交の主導権はワシントンのごく少数の「知日派」
が握っている。彼らの基本方針は日米同盟の重視と在日米軍の維
持。その状況下でトランプ氏が大統領になっても、トランプ氏に
とってこの問題の優先順位が高くないため、現在の知日派が日米
外交に影響を及ぼし続ける可能性が高い。また、軍の意向が強く
反映される議会を通すのも困難です。強権を発動して大きな政策
変更をするとは考えづらい。     http://nifty.jp/1T34ggx
          ──『週刊朝日』/2016年4月15号
─────────────────────────────
 この2人のコメントに共通していることは、米国という国は大
統領が動かしているのではなく、ウラの寡頭勢力が緻密な計画に
基づいて動かしているということです。まして政治のことがまる
でわからない素人の大統領など実際には何もできないといっても
過言ではないのです。
 したがって、仮にトランプ氏が大統領になったとしても、その
ウラの勢力の意に従わざるを得ないのです。かつてのレーガン大
統領のようになる可能性が十分あります。もっともレーガン大統
領の場合は、寡頭勢力のベクテル社が担いだ大統領でしたが、ト
ランプ氏の場合は、寡頭勢力もまさかトランプ氏が共和党の代表
に残るとは考えていなかったと思われます。
 しかし、もしトランプ大統領が実現するような場合は、寡頭勢
力は副大統領をはじめとして、閣僚や内閣のスタッフにしかるべ
き人材を送り込み、大統領の意のままにさせない体制を作りあげ
てしまうことは目に見えています。
 ところで、5月6日のEJ第4271号でご紹介したディロン
・リード社ですが、書籍によっては、ディロン社と呼称している
ケースもたくさんあります。この会社に関しては、ウィキペディ
アにも記載がないので、あくまで推定ですが、ディロン・リード
社とディロン社は、次のように2つに分けて考えるべきであると
思います。
─────────────────────────────
     ディロン・リード社 ・・・・   銀行
         ディロン社 ・・・・ 軍事商社
─────────────────────────────
 ディロン・リード社はロスチャイルド系の銀行で、豊富な資金
力で業務の資金面を担当し、いろいろな工作の実行はディロン社
が担当するのです。しかし、書籍などの記述によっては、ディロ
ン・リード社なのか、ディロン社なのか明確でない場合が多いの
で、そのことを踏まえたうえで、EJのこれからの記述は、基本
的に「ディロン社」に統一することにします。
 それでは、レーガン政権のとき、実質的に政権を仕切ったとい
われるベクテル社とディロン社とは、どのような関係にあるので
しょうか。
 ベクテル社は、既に何度かご紹介しているように非上場企業で
すが、ディロン社が筆頭株主になっています。このように寡頭勢
力はすべてがつながっているのです。
 ここにレーガン政権とベクテル社、ディロン・リード社の結び
つきについて書かれた一文があります。これを読めば、ベクテル
社とディロン社がいかに時の米政権と密接に結びついているかが
わかると思います。
─────────────────────────────
 これほどあからさまに一つの会社が大統領と結びついたことは
いまだかつて例がない。アイゼンハワー以降、ベクテル社は国家
のすべての最高責任者と密接に連携し続けてきた。1980年の
レーガン大統領選挙キャンペーンで、ベクテル社は大口の寄付を
行なった。ディロン・リード社のピーター・フラニガンが中心的
役割を果たした。シュルツとワインバーガーは、1980年の春
レーガン支持を打ちだし、それにベクテル社の顧問会議メンバー
であるシティバンクのウォルター・リストンとピーボディ石炭社
長のロバート・クエノンが加わった。ベクテル社副社長ケネス・
デーヴィスは、現在エネルギー省のナンバー2である。CIA長
官のケーシーはプルタミナの米国代理人を務めているが、同社は
インドネシアの巨大石油会社で、これまでずっとベクテル社のよ
い得意先だった。「マザー・ジョーンズ」誌/1984年6月号
 ──高橋五郎著『誰が大韓航空007便を“撃墜”したのか/
         早すぎた死亡宣告』/KKベストセラーズ刊
─────────────────────────────
 ちなみに、「マザー・ジョーンズ」誌は、ローマクラブの関連
機関の発行する機関誌です。
            ──[現代は陰謀論の時代/085]

≪画像および関連情報≫
 ●「トランプ勝利の可能性5割超」の理由/高橋洋一氏
  ───────────────────────────
   3月31日、4月1日ワシントンで第4回核安全保障サミ
  ットが開かれた。安倍首相、習・中国国家主席、朴・韓国大
  統領、キャメロン・英首相、オランド・仏大統領らも出席し
  た。当然北朝鮮問題も話し合われた。ただインパクトはいま
  いちだった。それは、米大統領選挙の候補者に過ぎないドナ
  ルド・トランプ氏の発言が、世界を動揺させていたからだ。
   核安全保障サミットの直前の3月29日、トランプ氏は日
  韓の核を容認する発言を繰り出したことはご承知の通り。実
  際の発言は、「ある時点で、われわれは『日本は北朝鮮の凶
  暴な指導者に対して自国で防衛したほうがいいし、韓国も率
  直に言って自衛し始めたほうがいい』と言わざるを得ない」
  というもので、将来の「ある時点」を具体的に言わない限り
  意味がある発言とはいえない。
   まして、トランプ氏は核拡散を否定しているので、直ちに
  日韓の核保有を容認するという話でもない。ただし、核安全
  保障サミットの日程に合わせた、絶妙な言い方ではあった。
  歴代の米大統領は同盟国の核開発を容認するより米国の「核
  の傘」で守るほうが米国の国益になっているという方針を堅
  持してきた。トランプ氏はその米国安全保障を一変させるか
  もしれない。それは、「米国が日本を必ず守ってくれる」と
  いう、日本の平和ボケ的発想を考え直すいい機会にはなるだ
  ろう。              http://bit.ly/25GjJXf
  ───────────────────────────

日本に対して過激発言を繰り返すトランプ氏.jpg
日本に対して過激発言を繰り返すトランプ氏
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月11日

●「東アジアに緊張をもたらした犯人」(EJ第4273号)

 歴史を振り返ってみると、米国は実にわかりにくいことをやっ
ているように見えることがあります。それは、1970年代後半
から始まった米国による中国の軍事力向上に対する支援です。
 1975年、時の米フォード政権は、F4ファントム戦闘機の
エンジンを中国に輸出しています。さらに、76年10月、米国
政府は、「核ミサイル」誘導に使用するコントロールデータ社の
サイバー72型コンピューターを中国に輸出しています。つまり
米国は中国の軍事力の強化を支援していることになります。
 その同じ76年に中国と対立する台湾に対し、米国はファント
ム戦闘機を売却しています。つまり、敵対する同士の双方に兵器
を売り、両国間の緊張を高めているのです。その結果、兵器は一
層高く売ることができるのです。
 このとき、北京に在住し、中国とアメリカ政府の間の「兵器売
却」交渉をサポートし、推進したのが、後のブッシュ(父)米大
統領なのです。このときブッシュ氏は、在北京アメリカ連絡事務
所長を務めていたのです。
 米国の中国への軍事技術の売却は、その後も長く続くのです。
1980年9月のことですが、米政府の軍事視察団が将校クラス
の軍人を伴い、中国を訪問したのです。そのときの視察団の団長
はウィリアム・ペリー氏ですが、この人物は軍事商社ディロン社
の社長なのです。
 このペリー氏の伯父は、黒船を率いて日本に来航したペリー提
督その人です。ペリー氏はその後、1994年〜97年まで、ク
リントン政権時の国防長官を務めています。このように、米国が
中国に兵器売却を始めたときは、父ブッシュ氏が北京連絡事務所
長であり、1980年のときは、ディロン社というように、闇の
兵器商人がしっかりと入り込んでいるのです。
 これを契機として米国は中国への武器輸出自由化を決め、地対
空ミサイル、対戦車ミサイルなどミサイル技術の輸出・販売を開
始したのです。このとき、米国が中国に供与したミサイル技術が
北朝鮮に流れたものと思われます。
 このようにして中国の軍事力は、米国の支援もあってどんどん
強力になっていったのです。そこにある軍事的な事件が起きるの
です。クリントン政権時の1996年のことです。
 そのとき台湾では総統選挙が行われており、李登輝氏優勢の観
測が流れていたのです。そうすると、中国軍は選挙への恫喝とし
て、急遽軍事演習を強行したのです。そして中国軍は、基隆沖海
域にミサイルを撃ち込むなどの威嚇行為を行ったのです。中台間
は一挙に緊張に包まれたのです。まさに台湾有事です。
 これを受けて米海軍は、台湾海峡に太平洋艦隊の通常動力空母
「インデペンデンス」とイージス巡洋艦「バンカー・ヒル」など
からなる空母戦闘群、さらにペルシャ湾に展開していた原子力空
母「ニミッツ」とその護衛艦隊を台湾沖に派遣したのです。
 これに対して人民解放軍副総参謀長の熊光楷中将は、米国防総
省チャールズ・フリーマン国防次官補に対し、次のメッセージを
送り、米軍の介入を牽制しています。
─────────────────────────────
 台湾問題に米軍が介入した場合には、中国はアメリカ西海岸に
核兵器を撃ち込む。米国は台北よりもロサンゼルスの方を心配す
るべきだ。      ──人民解放軍副総参謀長の熊光楷中将
─────────────────────────────
 しかし、中国の牽制はこれまでだったのです。中国は米軍がこ
こまで強硬策に出るとは思わなかったのです。おそらく水面下で
米中間の協議が行われ、中国は軍事演習の延長を見送り、この事
件は落着したのです。
 このように米国は兵器を他国に売却しても、さらにその性能を
上回る兵器を有しているのです。戦闘機でも、潜水艦でも、ミサ
イルでも、戦車でも、レベルが上の兵器には、旧兵器は絶対に勝
てないといわれます。したがって、よりレベルが上の兵器を持っ
ていれば、レベルが下の兵器をいくら売っても米国にとってリス
クはないのです。それに最新鋭の兵器を持っていても、その兵器
の使いこなす技術については、米軍と大きな差があったのです。
 こういう事情もあって、米国による中国への兵器の売却はクリ
ントン政権時の話というのであればまだわかるのです。当時の中
国の軍事力は少なくとも脅威ではなかったからです。しかし、中
国が世界の脅威的な存在になりつつあった以後もディロン社によ
る兵器の売却が続いていたとすれば大問題です。まさかそのよう
なことはないとは思いますが、ネット上にはそのことを肯定する
気になる情報が多く流れているのです。たとえば、次のような情
報もあります。
─────────────────────────────
 ディロン社は、前ブッシュ大統領の軍事産業専門の投資会社・
カーライルの親会社である。中国の持つ旧式のロシア製戦闘機の
ハイテク化のためのハイテク軍事工場を中国に建設したのもディ
ロン社である。
 93年から2008年までに850機の最新鋭戦闘機の販売契
約を中国と結んだのも米国政府である。中国の旧式のF8型戦闘
機の最新鋭化の仕事を、請け負っているのも米国である。3基の
軍事通信衛星を中国に販売したのも、米国である。
 ロシアが中国にミグ31とSU27戦闘機、ディーゼル発電潜
水艦を売り、ウクライナが航空母艦を中国に売った時も米国は何
も抗議しなかった。ただ米国は、兵器販売でロシア、ウクライナ
に負けないように、ロシア、ウクライナの売買契約成立直後に、
「あわてて」米国製の自走迫撃砲を大量に中国に売りさばいた。
 中国の軍事的脅威に備え、米軍は兵器・軍備の増強を計ってい
る。米国は、日本にも中国の脅威に備え、最新鋭の兵器を売却し
ている。これは、どういう事なのか?
         ──「るいネット」 http://bit.ly/1ST6Osh
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/086]

≪画像および関連情報≫
 ●アメリカと中国が極秘裏に結んだ「軍事協定」とは?
  ───────────────────────────
   2015年10月27日、横須賀基地を母港とするアメリ
  カ軍の駆逐艦「ラッセン」が、ついに南沙諸島の中国の埋め
  立て地から12海里以内に進入。米中両大国が緊迫してきて
  日本でも大きなニュースになっています。本書『チャイナ/
  2049』は、こうした南シナ海制圧も含めた、中国が建国
  100周年の2049年までに世界の覇権を取る戦略が、記
  されています。
   南シナ海へは、CNNテレビの記者から、取材に同行しな
  いかと誘われましたが、危なそうだから断りました(笑)。
  アメリカ軍は本来なら、中国が2年前に南シナ海に進出した
  時に、行動しておくべきでした。そうしていたら、7つの人
  工島や3つの滑走路などは造られずに済んだ。しかし当時の
  アメリカ連邦議会は反対した。中国はアメリカ企業にとって
  最大の市場であり、敵ではないというわけです。
   もう一つの理由は、米中間で、秘密の軍事協定があるから
  です。──本書の第3章に書かれた米中間の「秘密協定」の
  くだりは、この438ページもある大著の中で、最も衝撃的
  でした。いわゆる1973年10月から11月に米中間で交
  わした「約束」です。当時のニクソン政権は、イギリスを経
  由することで、アメリカの法律や規制を回避して、中国にハ
  ードウエアや技術を提供した。人民解放軍に対するレーダー
  装備などの支援も申し出た。    http://bit.ly/1q34uqe
  ───────────────────────────

クリントン大統領とペリー国防長官.jpg
クリントン大統領とペリー国防長官(矢印)
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月12日

●「『航行の自由』作戦の本気度疑う」(EJ第4274号)

 5月11日のEJで、米国による中国への兵器売却と軍事技術
の供与について述べましたが、信じられるでしょうか。現在のオ
バマ政権は、表面的には日本と価値観を共有し、中国の力による
現状変更を非難していますが、そのウラで中国に兵器を売却し、
軍事情報を供与しているのです。
 試みにネットで「米国による中国への兵器売却」をキーワード
として検索すると、米国の台湾への兵器売却とそれに対する中国
の抗議と批判の記事がたくさん出てきますが、求める記事はひと
つも見つからないのです。
 しかし、「ディロン社による中国への兵器売却」をキーワード
にして検索すると、陰謀論的な記事ではあるものの、多くの記事
がヒットします。最近の検索エンジンはAI(人工知能)が使わ
れているにも関わらず、「中国=台湾」は認識するが、「ディロ
ン社=米国」は認識しないのです。何らかの工作が行われている
ような気がします。そもそもディロン社についてはウィキペディ
アも存在しないからです。
 しかし、ディロン社の社長──ジェームズ・フォレスタルにし
ても、ウィリアム・ペリーにしても──いずれも、時の政権で国
防長官になっている事実があり、ディロン社が時の政権と一体で
あったことを示しています。
 2015年8月〜9月に、自衛隊と米軍によるカルフォルニア
州での「統合軍事演習」と「離島奪還訓練」がかなり大きな規模
で行われています。演習のテーマは、中国軍に占領された尖閣諸
島を日米軍が奪還するという想定であり、明らかに中国を「敵」
とみなして行う演習です。
 この演習は実戦に近い内容で行われ、大量の兵器や実弾が使わ
れます。それらの演習に必要なものは、すべてディロン社から購
入しているはずであり、費用は日本の全額負担になります。当然
米韓合同軍事演習の費用も韓国は全額支払っているでしょう。つ
まりこれによってディロン社は大儲けできるわけです。戦争にな
るかもしれないという緊張感をつくり出せば出すほど、ディロン
社は儲かるのです。まさに戦争ビジネスです。
 さて、米国の中国に対する対応にはいくつも不可解なことが多
いのです。2015年10月27日、米国は、米海軍ミサイル駆
逐艦「ラッセン」を派遣し、中国が全域を実効支配する南シナ海
・西沙諸島にあるトリトン(中建)島の12カイリ内を航行する
「航行の自由」作戦を実施したのです。
 「遂にやってくれた!」──関係国は喝采したのです。しかし
あまりにも実行するのが遅すぎたし、米国はこの作戦を今後も続
けるとはいうものの、それだけでこの問題が片付くとは、思えな
いのです。その間に人工島の武装化は進むだけです。
 実は、この航行の自由作戦を打ち消すようなことを米海軍はそ
の半月後にやっているのです。次の日本経済新聞の記事を読んで
ください。
─────────────────────────────
 米海軍のイージス艦「ステザム」が11月16日、中国海軍と
の合同訓練を目的に上海に寄港した。(中略)米海軍のイージス
艦「ラッセン」が南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸国
海域で「航行の自由作戦」を展開するなかで、米中は軍事交流を
続ける。ステザムは上海に1週間滞在し、中国海軍と合同で海難
救助や通信訓練を行う。バスケットボール大会などを通じ友好を
深めるとしている。
 会見したステザムのハリー・マーシュ艦長は「お互いの理解を
深める」ことが合同訓練の目的とした上で、南シナ海問題につい
て「米海軍は特定の立場を取らない」と述べた。同艦は米海軍横
須賀基地(神奈川県)に所属する。
        ──2015年11月17日付、日本経済新聞
                      ──鈴木啓功著
  『日本人だけが知らない/この国の重大な真実/闇の世界金
           融の日本占領計画』/イースト・プレス
─────────────────────────────
 以上の記事が掲載された3日後の2015年11月20日付の
朝日新聞に次の記事が掲載されています。
─────────────────────────────
 米国防総省は11月18日、米国と中国の海軍艦船が近く中国
沿岸で合同訓練を実施すると明らかにした。捜索・救助活動に関
する演習で、米中両軍は今月上旬にも、米フロリダ沖の大西洋上
で合同訓練を実施しており、軍事交流を通じ、両国の海上での不
測の事態を回避する狙いがあるとみられる。
 合同訓練に参加するのは米海軍のミサイル駆逐艦ステザム。同
艦が上海を親善訪問した後、演習に参加する。同省当局者は「以
前から決まっていた通常訓練の一環」としている。
 米海軍は10月下旬、南シナ海で中国が埋め立てた人工島から
12カイリ(約22キロ)内に駆逐艦を進入させ「航行の自由」
作戦を実施。中国側は反発したが、演習を通じて相互理解を深め
る考えだ。   ──2015年11月20日付、「朝日新聞」
                ──鈴木啓功著の前掲書より
─────────────────────────────
 この朝日新聞の記事によると、米海軍と中国海軍は頻繁に合同
訓練を実施していることがわかります。航行の自由作戦を実施し
た後で、11月上旬には米フロリダ沖の大西洋上でも中国と通常
の合同訓練を実施しているとあります。大西洋は中国には何の関
係もない海域です。「通常訓練の一環」とあるからには、定例的
に実施している訓練ということになります。
 そうであるとすると、10月末の航行の自由作戦は何だったの
でしょうか。「芝居」だったのでしょうか。しかも米国は中国と
の軍事共同訓練を隠してはいないのです。堂々と、やっているの
です。だから、新聞に掲載されているのです。日本は自国の安全
保障を根底から考え直す必要があります。米国の正体見たりとい
う感じです。      ──[現代は陰謀論の時代/087]

≪画像および関連情報≫
 ●アメリカの南シナ海「航行の自由」作戦
  ───────────────────────────
   10月28日の日本の主要紙は、アメリカが南シナ海に軍
  艦を送って「航行の自由作戦」を開始したことを、そろって
  1面で報じた。中国が南シナ海に人工島を建設していること
  に対して、同海域のシーレーンを守るために、ついにアメリ
  カ政府が重い腰をあげたということだ。
   そもそも、この作戦は5月ごろから検討されてはいたが、
  オバマ米大統領が習近平・中国国家主席の訪米が終わるまで
  実施を見送ってきた経緯がある。作戦の実施そのものは評価
  できるが、オバマ大統領の中国への過剰とも言える配慮がう
  かがえる。
   英エコノミスト誌も、「米艦船が27日に、中国が自国の
  領海と見なす南シナ海に進入したことについての疑問は、そ
  れが実施されたということではない。むしろアメリカが「ル
  ーティン」と主張し続けるこのパトロールが、もっと早く行
  われなかったことだ」と指摘している。
   日本国内では、今回のアメリカの作戦によって、中国が窮
  地に陥ったという議論も出されている。しかし、アメリカが
  軍艦を送っただけで解決するほど、問題は簡単ではない。中
  国は3千メートル級の滑走路を3本も建設しており、軍事目
  的であることは明らかだ。     http://bit.ly/1Nmp7cq
  ───────────────────────────

航行の自由作戦/駆逐艦「ラッセン」.jpg
航行の自由作戦/駆逐艦「ラッセン」
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月13日

●「ヒラリーはトランプに勝てるのか」(EJ第4275号)

 あの暴言のドナルド・トランプ氏が共和党の大統領候補に選出
されることが決定しています。共和党の大統領候補はヒラリー・
クリントン氏で間違いないと思います。
 トランプ氏は、代表に決まった後も日本や韓国などへの暴言を
やめず、対決姿勢を打ち出しており、多くの日本人を何となく不
安な気持に陥れています。しかし、本選挙ではクリントン氏が勝
つだろうと安心している人もいます。
 しかし、本当に本選挙でクリントン氏はトランプ氏に勝てるの
でしょうか。実はこれがとても厳しいのです。その理由について
これからEJで述べることにします。
 実は仮にクリントン氏が大統領になっても、日本にとってはよ
いことはないのです。それは、ヒラリー氏の夫のビル・クリント
ン大統領時代の日本を考えればをわかることです。
 クリントン大統領は内政では、経済に重点を置き、重化学工業
からIT・金融に重点を移して経済を活性化させ、第2次世界大
戦後としては、2番目に長い好景気をもたらし、インフレなき経
済成長を実現させています。
 しかし、外交では、不慣れや民主党に外交の専門家がいないと
いうこともあって、成果らしきものを何ひとつ残せていないので
す。とくに日本に対しては、かなり敵対意識を持っていて、ベン
ツェン財務長官の主導により、円高政策が強力に推し進められ、
日本の輸出産業に円高不況と呼ばれるほどの深刻な打撃を与えた
のは記憶に新しいのです。
 さらに減税や銀行への公的資金の投入、スーパー301条に基
づいた市場開放を高圧的に内政干渉にも近いかたちで要求すると
いう、日本にとってけっして友好的な政権ではなかったのです。
同じ民主党でもオバマ政権は、クリントン政権よりは、はるかに
マシであると思います。
 何よりも許せないのは、クリントン大統領が、日本に立ち寄る
ことなく訪中し、9日間にわたって中国に滞在したことです。こ
れは、「ジャパン・パッシング」(日本無視政策)と呼ばれ、日
本の政財界に戦後共有されていた「民主党=反日・親中」という
認識を改めて再確認させることになり、日本では共和党政権の樹
立に期待が高まったのです。
 もうひとつ気になるのは、クリントン家がディロン社と関係が
深いことです。5月11日付のEJ第4273号で述べたように
米国は、1980年9月、ディロン社社長ウィリアム・ペリー氏
を団長とする米軍事視察団を訪中させ、その直後から中国への兵
器売却を始めています。
 それ以後もディロン社による中国の兵器の売却は続くのですが
クリントン政権時に、ディロン社の元社長のウィリアム・ペリー
氏を国防長官に任命しています。クリントン大統領がジャパンパ
ッシングして中国に長逗留するわけがここにあります。この中国
寄りの姿勢は、妻のヒラリー・クリントン氏が大統領になっても
変わらないと思います。
 さて、現在に話を戻します。「トランプVSクリントン」の戦
いではなぜトランプ氏が有利になるかです。それは、ヒラリー・
クリントン氏の人気がさらに失速する可能性があるからです。
それは、大統領予備選が開始される前から全米に巻き起こってい
るクリントン氏の国務長官在職時の個人メール問題です。
 2016年5月7日のNHKのニュース・ウェブは、次のよう
な衝撃的ニュースを伝えています。
─────────────────────────────
 アメリカ大統領選挙に向け、民主党の指名獲得に大きく近づい
ているクリントン前国務長官が、私用のメールアドレスを公務に
使っていた問題で、アメリカメディアは数週間以内にFBI=連
邦捜査局がクリントン氏本人の事情聴取を行う見通しだと伝えま
した。アメリカ大統領選挙に向けた民主党の候補者選びで指名獲
得に大きく近づいているクリントン氏は、国務長官在任中に私用
のメールアドレスを公務に使っていたことが明らかになっていま
す。これについてアメリカメディア各社は、FBIが最近、クリ
ントン氏の側近らの事情聴取を行ったとしたうえで、クリントン
氏本人の聴取も数週間以内に行う見通しだと伝えました。
 クリントン氏のメールには、機密情報が含まれていたことが分
かっていますが、クリントン氏側は「送受信した当時は機密に指
定されていなかった」と主張していて、アメリカメディアにより
ますと、現時点ではクリントン氏が故意に違法行為を行った証拠
は見つかっていないということです。  http://bit.ly/1rEZ0TR
               ──NHK NEWS WEB
─────────────────────────────
 米大統領予備選挙では、本来であれば圧倒的に知名度のあるク
リントン候補が、無名のサンダース候補を圧倒し、とっくに民主
党の指名を確実にしてもおかしくないのに、サンダース候補が意
外に善戦しており、インディアナ州の予備選でも勝利して、5月
8日現在、まだ候補から下りていないのです。負けは必至なのに
サンダース候補は、何かを待っているように思えます。
 うがった見方かもしれませんが、その待っている理由はメール
問題で、クリントン氏がFIBの事情聴取を受け、場合によって
は逮捕されることではないかと思うのです。もし、そのようなこ
とになると、サンダース氏が民主党の大統領候補の指名を得るこ
とになります。
 荒唐無稽の話ではないのです。現実問題として、クリントン氏
のFBIによる事情聴取は現実のものとなりつつあります。逮捕
はあってもおかしくはないのです。確かにメディアは、違法性は
ないとしていますが、メール問題の背景を精査すると、なぜ、ク
リントン氏が私用のメールを使ったのかがわかってきます。
 国務省は、クリントン氏の私信メールのほとんどを公開してい
ますが、22件については「最高機密」にして公開していないの
です。この22件のメールの内容がクリントン氏の運命を握って
いるのです。      ──[現代は陰謀論の時代/088]

≪画像および関連情報≫
 ●「メール全件削除」のヒラリー、疑惑はかわせたのか?
  ───────────────────────────
   ヒラリー・クリントン氏が自分の「eメール」をめぐるス
  キャンダルに巻き込まれそうになりました。2009年から
  の4年間、オバマ政権の国務長官時代に法律に違反して、個
  人のメールアドレスを使って公務をしていたというのが問題
  になったのです。
   まず、国務長官と言えば国の外交の事実上の責任者であり
  最高の外交官でもあるわけです。ですから公務を遂行するに
  あたって必ず国務省のサーバを通して、公式のアドレスで交
  信をすることが義務づけられているわけです。
   理由は簡単で、国家の最高機密を扱う以上は「最高のセキ
  ュリティで情報を保護する必要がある」からです。個人のア
  ドレスを使用したり、セキュリティの甘いサーバを使われた
  りして、機密が漏えいしたら大変なことになるわけで至極当
  然の措置と言えます。
   但し、個人のアドレスの使用が全く禁止されているかとい
  うと、そうではなく緊急避難的な使用は認められています。
  その場合はメールのコピーを国務省に提出することが義務づ
  けられています。さて、このスキャンダルですが、共和党の
  一部と保守系のTV局「FOXニュース」などが、かなり躍
  起になって追及をしていました。2016年の大統領選へ向
  けて、立候補表明前に「最強の民主党の候補ヒラリー」を政
  治的に葬ることができればホワイトハウス奪還もグッと現実
  味を帯びてくる、追及にはそんな迫力が感じられたのです。
                   http://bit.ly/1EaK176
  ───────────────────────────

選挙中のヒラリー・クリントン.jpg
選挙中のヒラリー・クリントン
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月16日

●「カダフィー大佐は何をやったのか」(EJ第4276)

 ヒラリー・クリントン氏が、オバマ政権の国務長官在職時に公
務に私用メールアドレスを使っていた問題。大統領選にからんで
この問題が再び注目されつつあります。多くの人はそれがそんな
大事件だとは思っていないと思います。とくに政府要人のセキュ
リティの甘い日本では、そう思う人が多いはずです。
 安倍首相や閣僚は、平気で私用の携帯電話(スマホ)を使い、
メールを送受信しています。しかし、先進国のトップや閣僚でそ
んなことをしている人はいません。まして米国では、そんなこと
は絶対に許されないのです。
 この私用メールアドレス事件は、場合によってはヒラリー・ク
リントン氏がFBIに逮捕されるか、そうならなくても、大統領
候補から降りることになり兼ねない大事件に発展する可能性すら
あるのです。
 この事件は、2012年に起きた在リビア米国領事館襲撃事件
と深い関係があります。この事件の概要を次に示しておきます。
─────────────────────────────
 2012年、アメリカ在外公館襲撃事件は、アメリカ合衆国で
作成された映画『イノセント・オブ・ムスリム』がイスラム教を
侮辱するものとして、これに抗議するためエジプトやリビアなど
アラブ諸国のアメリカの在外公館が2012年9月11日以降、
次々と襲撃された事件である。一連の襲撃事件で、在リビアのア
メリカ領事館ではクリストファー・スティーブンス駐リビア大使
ら4人が殺害された。
         ──ウィキペディア http://bit.ly/1WkQ9DI
─────────────────────────────
 襲撃された領事館は、リビアの東部ベンガジにあるので、この
事件は「ベンガジ事件」といわれます。このベンガジ事件とヒラ
リー・クリントン氏の関係については知るには、その背景をある
程度詳しく知る必要があります。
 ところで、リビアといえば「カダフィー大佐」という名前が出
てきます。しかし、この呼称は日本だけです。カダフィーは、正
しくは「ムアンマル・アル=カッザーフィー」というのです。称
号は「リビア最高指導者および革命指導者」です。
 多くの日本人は、カダフィー大佐というと「独裁者」のイメー
ジを強く持っています。何しろ42年間にわたり、独裁者として
リビアに君臨したのです。しかし、カダフィー大佐がリビアで何
をしていたかについて知る人は少ないのです。イメージからいっ
て、圧政や悪政の国というイメージが強いと思いますが、実際は
それとは正反対なのです。
 リビアでは教育は無料で受けられます。しかも大学まで行ける
のです。カダフィーが政権を取る前まで、リビア国民の90%は
文字が読めなかったのです。しかし、カダフィーが政権を取ると
逆に国民の90%以上が文字を読めるようになっています。そし
て、国民の25%が大卒資格者です。
 それに医療も無料です。政府は全国民に家を持たせるよう努力
し、新婚夫婦には5万ドル(500万円)の住宅補助金を支給し
失業者には無償でアパートを貸与したのです。弱者にはとことん
やさしい政権だったといえます。
 さらに、車を購入する際は、政府が半額負担してくれるし、農
業を始めたい人には土地、家、家畜、飼料など全て支給してくれ
ます。薬剤師についても同様です。子どもを産んだ女性には5千
ドル(50万円)を支給し、学校卒業後、仕事に就けない人には
仕事に就けるまで国が相応の給与を支給します。
 どうしてこんなことができるのかというと、それは石油の売り
上げの一部を国民に還元しているからです。リビアは石油の埋蔵
量はアフリカ最大であり、それでいて人口が少ないので、一人当
たりのGDPはアフリカの上位クラスで、先進国並みです。
 それに独裁国家でありながら、為政者が富を独占しないので、
格差は少なく、国民全体が潤っているのです。そのためカダフィ
ー大佐に対する国民の支持は圧倒的に高かったのです。
 それに独裁といってもその国家運営は次のように非常に民主的
なものだったのです。
─────────────────────────────
 一般的に考えられていることとは逆に、欧米マスコミが決まっ
て“カダフィの軍事独裁制”と表現するリビアは、実際は世界で
最も民主的な国家の一つだった。
 カダフィの独特な直接民主主義の下で、伝統的な政府機構は解
散され、廃絶され、権力は様々な委員会や議会を通して、直接国
民のものだった。
 たった一人が全てを支配するどころか、リビアは非常に分権的
で、本質的に国家内の“ミニ自治州”であるいくつかの小さな共
同体に分割されていた。こうした自治州が、各自の地域支配し、
石油収入や予算資金をいかに配分するかを含め、様々な決定をす
ることができた。こうしたミニ自治州の集合で、リビア民主主義
の三つの主要な組織は、基礎人民会議と、県地区人民会議と、全
国人民会議である。     ──マスコミに載らない海外記事
                   http://bit.ly/1OONsUW
─────────────────────────────
 もともとリビアは反欧米の国だったのですが、2001年の同
時多発テロ事件以降、カダフィー大佐は一転して米国との関係を
見直し、2003年には核放棄を宣言し査察団の受け入れを行っ
たのです。この変化は、カダフィーはリビアがイラクのようにな
りたくないと恐れて核放棄をしたと思われていますが、カダフィ
ーとしては民主主義をもっと大きく前進させようとしたのです。
 米国はこれを評価し、それまで行っていた経済制裁などを解除
し、テロ国家指定から外す措置を取ったのです。そして2006
年5月15日、リビアと米国の国交正常化が行われたのです。
 しかし、カダフィーはもっと大きな構想を実現しようとし、結
局はそれが原因で暗殺されてしまうのです。それについては明日
のEJでお話しします。 ──[現代は陰謀論の時代/089]

≪画像および関連情報≫
 ●カダフィーの真実〜理想社会を創った英雄
  ───────────────────────────
   カダフィー大佐。2年前のリビア戦争で話題になった人で
  す。最期は反政府軍らに殺害されます。「独裁者」とか「ア
  ラブの狂犬」とか悪の象徴であるかのような感じでしたね。
  確かに緊張みなぎった強面ですし。腕っ節の強そうな剛毅な
  感じもします。
   40年以上も独裁者だった、とい言われていましたね。ま
  た武装もしていないリビア国民をも無差別に攻撃したとか。
  残虐非道で、悪魔のような人物。リビア国民は恐怖と圧政に
  強いられていたんだろうな、という感じでした。ですので、
  リビア戦争では、「民主主義万歳!」、「反政府運動イケイ
  ケ!」という感慨を、おそらく全世界の人達が持ったことで
  しょう。
   欧米メディアでは、カダフィー大佐を「悪者」として報道
  していましたし。無差別攻撃の映像が流れたり。そんな報道
  一色でした。これに対して、「正義の味方」の「国連・NA
  TO」といった感じでもあったりします。
   しかし、カダフィー大佐は、報道されていた人物とは真逆
  でした。「え!?」と想うかもしれません。最初知った時は
  私も驚きました。カダフィーの本当の姿は、独裁者でも無け
  れば、狂犬でもありませんでした。なんとリビアの国民の全
  てを愛し、リビア国民の幸福の実現のために本気で取り組ん
  だ方だったのです。カダフィー大佐の業績は驚くものがあり
  ます。ご存じでしょうか?     http://bit.ly/1TCa8HJ
  ───────────────────────────

カダフィー大佐
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月17日

●「カダフィーは国連で何を訴えたか」(EJ第4277号)

 36年ぶりの朝鮮労働党の党大会を盛大に開催した金正恩党委
員長は自らの国を「核保有国」として強く誇示しています。彼が
「核兵器は絶対手放さない」と考えている根拠は、米国が核保有
国には一度も戦争を仕掛けようとしないことです。
 金正恩氏が確信したのは、カダフィー大佐が米英両国の説得を
受け入れ、核兵器を放棄した後に殺されているという事実です。
だから「核兵器は絶対手放さない」というわけです。
 カダフィー大佐が殺害されたのは2011年8月23日のこと
であり、金正恩氏はその同じ年の12月17日に北朝鮮の最高指
導者の地位を継承しているのです。それだけに、カダフィー大佐
の突然の死は強く印象に残っているのだと思います。
 しかし、カダフィー大佐が殺されたのは、ぜんぜん別の理由に
よるものです。カダフィー大佐は、小国リビアの最高指導者にし
ておくのはもったいないほどのスケールの大きい政治家であり、
この世界を仕切る寡頭勢力にとっては、排除すべき、好ましから
ざる政治家の一人であったのです。
 したがって、早くからカダフィー大佐は、寡頭勢力によるプロ
パガンダで、「独裁者」とか「狂犬」とか「テロリスト」などの
イメージの悪いレッテルを貼られていたのです。これらのレッテ
ル貼りはカダフィー大佐によるリビアの善政を隠そうとする意図
があったものと思われます。彼には、どうしても残虐非道な独裁
者のイメージをかぶせておきたかったのです。
 カダフィー大佐は、2009年9月23日に初めて国連総会に
出席し、予定時間の15分を無視し、1時間30分に及ぶ大演説
をぶっているのです。この演説についてはその一部しか報道され
ていないので、「英考塾」というサイトから、その一部について
ご紹介します。
─────────────────────────────
◎国連の常任理事国について
 ・ある国には拒否権があり、別の国にはない。ある国には永久
  の席(常任理事国席)があり、別の国にはない。
 ・現在の常任理事国は、アメリカ、イギリス、フランス、ロシ
  ア、中国。これらは皆、第2次世界大戦の戦勝国であり、北
  半球の国々である。地域が偏っている。
◎アフリカについて
 ・アフリカは植民地化され、不正をされた。彼らはアフリカを
  動物のように見なし、奴隷取引をした。
 ・ヨーロッパは、石油・野菜・食品・家畜と人間だけでなく、
  金・銀・銅・ダイヤモンド・鉄・ウランと、他の全ての価値
  ある鉱物を持ち去った。
 ・ヨーロッパではアフリカからの移民を問題にするが、移民を
  止めるためには、この富を返す決意がなければならない。彼
  らにはそれを追い求める権利がある。
◎イタリアとアメリカについて評価する
 ・イタリアは植民地化が間違っていたと認めた。イタリアは謝
  罪し、植民地時代を償っている(毎年2億5千万)。植民地
  化を決して繰り返さないように、それを罰すること、補償を
  支払わせることが必要である。
 ・アメリカのオバマ大統領は、声をあげて、核兵器廃絶を求め
  る。これは我々が拍手喝采することである。かつてのアメリ
  カは、リビアの子供たちに毒バラ(爆撃を意味する)を送っ
  たものだ。
◎国連が防ぐべきであったかつての戦争について
 ・朝鮮戦争では、もう少しで原子爆弾を使うところであった。
  スエズ運河戦争では、何千ものエジプト人が殺された。国連
  があったのに。ベトナム戦争の12日間で落とされた爆弾は
  第二次世界大戦4年間で使われた爆弾以上だった。300万
  人の犠牲者が出たと言われる。
 ・国連は、パナマで4000人の市民を殺し、独立国家の大統
  領を、犯人として連れ去り、刑務所にブチ込んだ。
◎ウイルスについて
 ・薬は無料であり、ワクチンは無料である。資本家の企業がワ
  クチンを売って金を儲けてはならない。そうでなければ、彼
  らはウイルスを生産し、ワクチンを高値で売るようになる。
  薬は無料で、売り物ではないと宣言しなければならない。
        ──「英考塾」より/ http://bit.ly/1X00O5M
─────────────────────────────
 カダフィー大佐の演説は型破りでしたが、本質を衝いており、
先進各国にとっては、耳の痛い内容であったことは確かです。と
くにアフリカについて訴えたかったことは次の3つです。
 カダフィー大佐は、欧米諸国が植民地のアフリカに対してやっ
たことの第1は「アフリカの分断」であるというのです。結束さ
せないためです。そして内輪もめの材料を探し、紛争を起こさせ
分断を強めるのです。
 第2は、アフリカの国民に教育をさせないことです。要するに
物事の本質を見抜く能力を持たせないようにすることです。要す
るにバカにしておくこと。カダフィー大佐は、だからリビア国民
に対する教育を強化したのです。
 第3は、欧米諸国は国の運営を独裁者に一本化させ、国を統治
させたことです。そして独裁者には望むものを何でも与えたので
す。その方がコントロールしやすいからです。
 カダフィー大佐が国連総会演説で、欧米諸国がアフリカに対し
て行ってきたことを痛烈に批判したのです。それに加えて、カダ
フィー大佐は次の3つのことをやろうとしたのです。
─────────────────────────────
  1.アフリカのための通信衛星の実現を提案したこと
  2.アフリカに3つの銀行を創設させようとしたこと
  3.アフリカ経済共同体構想を推進しようとしたこと
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/090]

≪画像および関連情報≫
 ●カダフィ大佐の国連演説にも一理ある/作家園田豪氏
  ───────────────────────────
   国連総会におけるリビアのカダフィ大佐の演説は1時間半
  以上に及んだとか。その詳細は新聞などでは報じらぬので、
  報じられた部分に限ってコメントしよう。
   国連憲章には「各国は平等」と書かれているにもかかわら
  ず、実際は安全保障理事会常任理事国5カ国が支配している
  と非難し、国連憲章の冊子を投げ捨てたカダフィ大佐、その
  気持ちを理解するものは多いのではないだろうか。
   国連は世界のためにあるのではなく米国を始めとした安保
  理常任理事国が世界を支配するためにある、と言うのはほと
  んど正解である。常任理事国とは米国、英国、フランス、ロ
  シア、中国の第二次世界大戦の戦勝国で且つ核兵器の保有国
  だ。その五カ国の支配的地位を維持するために、安保理での
  拒否権というものを国連に取り入れ、核についてはほかの国
  が保有して力を持たぬようにとNPTという条約で縛ってい
  る。現実に、イスラエルのパレスチナへの非人道的暴力への
  非難は、人道的判断にも正義という観点にも関係なく米国に
  よって拒否される。また、チベットでどんなに虐殺がなされ
  てもその非難決議は中国によって拒否される。しかも中国は
  ある時は後進国だと言って二酸化炭素排出の規制を逃れよう
  とさえする。カダフィ大佐の怒りはもっともなことだ。しか
  し、国連の会場からは席を立つ者が多かった。米国の顔色を
  うかがわざるを得ない国が多いことを物語るように感じた。
                   http://bit.ly/1qd4X9x
  ───────────────────────────

国連総会で演説するカダフィー大佐.jpg
国連総会で演説するカダフィー大佐
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月18日

●「アフリカ初の通信衛星成功の経緯」(EJ第4278号)

 カダフィー大佐は、日本という国を、どのように見ていたので
しょうか。彼は次のようにいっていたのです。このコメントを見
れば、カダフィー大佐がきわめてまともな政治家であることがわ
かると思います。
─────────────────────────────
 日本について、私はこれまで日本人を困らせたくないので、話
すことを避けてきた。欧米諸国と違い、日本はアフリカ大陸で植
民地政策や侵略行為をしなかった。しかし国連で日本は米国に追
随してばかり。もっと自由な意思を持たないといけない。広島と
長崎に原爆を落とした米国の(軍の)駐留を認めているのは悲し
いことだ。あなたたちの祖父などを殺した国となぜ仲良くなれる
のか。日本はアジアの近隣諸国との友好、信頼関係を重視すべき
である。     ──ウィキペディア http://bit.ly/1WqTC3r
─────────────────────────────
 カダフィー大佐がやろうとした3つのことを再現します。これ
がカダフィー大佐が殺された原因です。
─────────────────────────────
  1.アフリカのための通信衛星の実現を提案したこと ←
  2.アフリカに3つの銀行を創設させようとしたこと
  3.アフリカ経済共同体構想を推進しようとしたこと
─────────────────────────────
 カダフィー大佐は、アフリカをアメリカ合衆国のように連邦制
にしたいと考えていたようです。上記の1〜3は、そのことを前
提にしています。
 「1」について考えます。「1」は、アフリカ独自の通信衛星
を持とう提案し、それを実現させたことです。
 アフリカは、人口密度が低く、広大な面積があるので、有線電
話の設備を設置することは困難です。そのため、携帯電話やイン
ターネットは必需品になります。しかし、携帯電話やインターネ
ットををアフリカ全土で使うには、自前の通信衛星を持つことが
不可欠になります。
 しかし、その必要不可欠な設備である通信衛星事業は欧米が独
占してきたのです。そのため、自前の通信衛星を持たないアフリ
カ各国としては、欧米の通信衛星にお金を払って利用するしか方
法がなかったのです。その費用は、アフリカ全体で年間5億ドル
(約380億円)にもなったのです。しかもこの費用は、年々増
加することはあっても、減少することはないのです。
 そもそも通信衛星や気象衛星などの人工衛星は、赤道が大陸上
を通過するアフリカや南米の国で打ち上げる方が燃料や制御から
考えてもはるかに合理的なのですが、アフリカ各国はお金も技術
もないので、欧米の通信会社の通信衛星を莫大な費用を支払って
利用するしかなかったのです。
 カダフィー大佐はこの事態を何とか解決しようとしたのです。
カダフィー大佐はアフリカ各国に対して「自前の通信衛星を持と
う」と呼びかけ、1992年にアフリカ45ヶ国がアフリカ独自
の通信衛星を持つことに合意します。驚くべきリーダーシップで
あり、説得力であるといえます。
 カダフィー大佐は、独自の調査により、独自の衛星を持つ方が
アフリカ各国が欧米の通信会社に支払っている5億ドルよりも安
く上がることを知り、それを説得の材料に使ったのです。
 しかし、先立つのはお金です。代表者はまずIMFに資金提供
を求めたのですが、IMFから断られてしまいます。IMFはこ
の融資を行うと、欧米諸国の反発を買うことがわかっており、そ
のことを懸念したのです。もし、アフリカ独自の通信衛星ができ
ると、欧米の通信会社にとっては、年間5億ドルの大きなビジネ
スを失うことになるからです。
 衛星打ち上げの費用は約4億ドルです。そこでカダフィー大佐
は、アフリカ各国に対して驚くべき提案をしたのです。驚くなか
れ、総額4億ドルのうち、3億ドルをリビアが負担するので、残
額の1億ドルを全アフリカで負担して欲しいと訴えたのです。
 何しろ費用総額の4分の3をリビア一国が国費を使って負担す
るという申し出です。おそらくこれは独裁国だからこそできたこ
とであると思います。アフリカ各国は、もちろんカダフィー大佐
の申し出を了承し、2007年にロシアに依頼して4億ドルでア
フリカ独自の通信衛星を打ち上げたのです。
 これによって、欧米諸国は、年間5億ドルのビジネスを失った
ことになりますが、それ以上に危惧したことは、欧米のやり方に
怒りを持っているカダフィー大佐の強いリーダーシップです。こ
のまま放置すると、カダフィー大佐が標榜しているアフリカ全体
をひとつにまとめかねないと考えたのです。
 欧米諸国に代表される寡頭勢力のアフリカ対応は、昨日のEJ
で述べたように、アフリカを個々に分断することです。そして、
相互にいさかいを起こさせることです。
 そうすれば、アフリカ各国に兵器が売れるし、戦争が起これば
兵器はさらに売れるのです。それによって人がどれほど死のうと
寡頭勢力にとっては何の痛痒も感じないのです。しかし、アフリ
カをひとつにまとめられてしまうと、その甘い汁は吸えなくなっ
てしまいます。そういう意味において、寡頭勢力はカダフィー大
佐に強い警戒心を抱いたのです。
 ここで、冒頭のカダフィー大佐の日本へのことばを思い出して
ほしいのです。「国連で日本は米国に追随してばかり。もっと自
由な意思を持たないといけない。広島と長崎に原爆を落とした米
国の(軍の)駐留を認めているのは悲しいこと」。これはズバリ
本質を衝いています。
 日本では、米国(寡頭勢力)のいうことを何でも聞く政権が長
く続きます。そして、少しでもそれに逆らうようなことをするか
する恐れのある政治家はほとんど失脚させられています。
 田中角栄しかり、鳩山由紀夫しかり、小沢一郎しかりです。カ
ダフィー大佐にいたっては殺害されたのです。その理由は明日の
EJで追及します。   ──[現代は陰謀論の時代/091]

≪画像および関連情報≫
 ●西側の強欲がなぜカダフィー大佐を殺害したか
  ───────────────────────────
   中東の一連の革命でカダフィ大佐を取り上げたことがある
  が、そのカダフィ大佐が汚辱にまみれて弄り殺しにされた。
  アフリカの近世の歴史はヨーロッパによる植民地支配の利益
  収奪の歴史である。
   私は、以前何故カダフィが将軍でなく、大佐なのか疑問に
  触れたことがある。権力を得てからも、単なる呼び名の一部
  とはいえ、リビア革命で王政から直接民主主義に移行した時
  の初心を忘れないように大佐のままでいたかったのではない
  だろうか。尊敬するエジプトのナセル大統領にあやかってい
  るともされているが、正式には「大佐」ではなく「最高革命
  指導者」だという。
   リビアの国は、医療費も教育費も無料で、優秀な若者は国
  費で海外でも教育も受けられるという。ガソリンは1リット
  ル0・1ドルで、結婚すれば5万ドルの住宅資金を援助して
  くれるという。国民は、日本とは大違いに恵まれている。人
  間は、自分の持っている物を数えずに無い物を数えて不満を
  言う。どんな国にも不満はある。民主主義が正義の制度とい
  うのは幻想にすぎない。民主主義という言葉を振りかざす人
  間は信用できない、「民主主義に反する」とか「民主主義の
  敵」とか、たいてい相手を誹謗したり攻撃する時に使う言葉
  であるからだ。          http://bit.ly/1UUye5K
  ───────────────────────────

アフリカ初の通信衛星打ち上げ成功!.jpg
アフリカ初の通信衛星打ち上げ成功!
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月19日

●「アフリカ金融の自主化狙う3銀行」(EJ第4279号)

 引き続きカダフィー大佐が殺害された理由を追及します。カダ
フィー大佐がやろうとした3つのことを再現します。
─────────────────────────────
  1.アフリカのための通信衛星の実現を提案したこと
  2.アフリカに3つの銀行を創設させようとしたこと ←
  3.アフリカ経済共同体構想を推進しようとしたこと
─────────────────────────────
 実は、カダフィー大佐について詳しく書かれている書籍を求め
て、2つの大書店で、「カダフィー大佐」と「アル=カッザーフ
ィー」をキーワードとして検索したのですが、ヒットした本は2
〜3冊しかなく、そのうち2冊について本の内容を調べたところ
彼がどのような政策を考えていたかについて書かれているものは
皆無でした。明らかに何者かの画策によって、事実が封印されて
いるように感じます。また「リビア」についても本を調べたとこ
ろ、これも極めて少数しかなく、その本のなかにもこちらの求め
る情報は皆無だったのです。
 したがって、カダフィー大佐が2020年にかけて何を考えて
いたかの情報は、ネットか陰謀論的書籍にしか掲載されていない
のです。カダフィー大佐は依然として「狂犬」のままです。
 さて、今回は上記「2」について考えます。カダフィー大佐は
アフリカ独自の金融秩序を構築しようとします。そのため、次の
3つの銀行の設立を目指すのです。
─────────────────────────────
        1.アフリカ通貨基金
        2.アフリカ中央銀行
        3.アフリカ投資銀行
─────────────────────────────
 第1の銀行は「アフリカ通貨基金」です。
 カダフィー大佐は欧米からの脱却を目的とし、IMFに代わる
AMF(アフリカ通貨基金)の設立を目指したのです。2011
年にカメルーンの首都ヤウンデに本部を置き、スタートさせよう
とします。これによってアフリカでは、IMFは必要ではなくな
ることになります。
 欧米や中東の産油国からはAMFに出資の申し入れがあったの
ですが、欧米からの脱却を目指しているカダフィー大佐はこれを
すべて拒否しています。
 なぜなら、国家財政基盤の弱いアフリカ各国のなかに巨大な資
本を有する欧米の政府系金融機関や民間のファンドが入ってくれ
ば、せっかく創設したAMFが欧米のハゲタカファンドやオイル
マネーに牛耳られてしまうことは目に見えているからです。
 何よりも危機感を抱いたのはIMFです。IMFにとっては、
世界支配網を敷いており、たとえアフリカであっても世界支配に
「穴」を空けることは絶対に許さないと考えても不思議はないの
です。事実、その設立を目指した2011年にカダフィー大佐は
殺害されています。
 第2の銀行は「アフリカ中央銀行」です。
 これはEUのECB(欧州中央銀行)を目指したものと思われ
ます。つまり、カダフィー大佐は、アフリカの“ユーロ”すなわ
ち、アフリカの統一通貨創設を目指していたのです。その通貨は
「アフロ」という名前まで決まっていたといわれます。これは驚
くべきことです。
 アフリカでは、1991年のアブジャ条約で、2028年に単
一通貨導入を目指して「アフリカ経済通貨同盟」を創設すること
に合意していますが、1999年のシルテ宣言ではアフリカ経済
通貨同盟の創設を2020年に早めるよう求めています。
 アフリカ中央銀行が全アフリカ議会における条約で完全に実施
されると、アフリカ統一通貨の発行人となります。そしてアフリ
カの政府や民間・公営の全ての金融機関に対する中央銀行となり
アフリカの銀行業を規制・監督して、公定歩合や為替レートの設
定を行うことになるのです。
 第3の銀行は「アフリカ投資銀行」です。
 アフリカ各国では、今後多くの大規模プロジェクトが予定され
ています。これらのプロジェクトには巨額の資金がかかるので、
一国で負担するのは困難であり、欧米の資本を導入して行うのが
一般的です。
 それをアフリカ各国が相互に資金提供し合い、そのプロジェク
トのによってもたらされる富をアフリカ自身のものにしようとい
うのがアフリカ投資銀行の狙いです。アフリカ投資銀行の設立資
金については、リビアが率先して提供するものの、アフリカ各国
には多くの油田地帯があり、それを開発することによって欧米資
本に頼らず、十分もたらされるものと思われます。
 カダフィー大佐は、以上の3つの銀行の設立によって、アフリ
カの金融の自主化を目指したのです。これをやられてしまうと、
欧米諸国としては、宝の山であるアフリカのすべての権益を失っ
てしまうに等しいことになります。そしてこれはドルで決済され
ることになっている国際ルールを変えることも意味しています。
 これには欧米の寡頭勢力は強い危機感を感じ、カダフィー大佐
がAMFを設立しようとした2011年に殺害されています。ど
のようにして殺害されたかについては、実はヒラリー・クリント
ン氏と関係があるのです。これについては改めて述べます。
 またこれは「原油はドルで決済する」という原則を冒すことに
なります。あのサダム・フセインも原油の決済を域内5億人の総
人口を有し、GDPの規模も米国を上回るユーロに変更しようと
して、米国に別の理由で戦争を仕掛けられ、事実上殺害されてい
るのです。まさに虎の尾を踏んだのです。
 イラク戦争は「不滅の自由作戦」という名前が付けられていま
すが、これは基軸通貨としての米ドルを金融決済に使うことが、
世界に自由をもたらすという身勝手な米国の理屈なのです。同様
な意味で、カダフィー大佐も欧米の寡頭勢力にとって目障りな人
物だったのです。    ──[現代は陰謀論の時代/092]

≪画像および関連情報≫
 ●カダフィ大佐はなぜ殺されたのか?/ホモファーベル庵日誌
  ───────────────────────────
   あらためてこの疑問にこだわりたい。リビアとカダフィ大
  佐の虐殺事件にこだわりたい。なぜなら、ここに現代史と現
  代世界の基本構造が如実に、極めてあからさまに現れている
  と思われるからだ。リビアの運命が日本の運命とダブって見
  えてくるからだ。
   主権国家であるリビア。この美しい国を侵略し、爆撃し、
  3万人のリビアの人々を殺し、さらにリビアの英雄カダフィ
  大佐を虐殺した勢力がいる。この勢力と同じグループが、3
  11に関与し、さらに虎視眈々と日本の富をも奪い取ろうと
  している。いや既に日本の富は彼らに略奪され続けている。
  TPPという日米不平等通商条約もそうだし、ちょうど昨日
  は10兆円ほど略奪されたばかり・・
   だけれど人のいい日本人のほとんどは気がついていない。
  それほど日本人は寛容で心が広い愛すべき民族なのですね。
  カダフィ大佐のように優しい人は、自分を優しいとは言わな
  い。カダフィ大佐のような正義の人は、自分が正義とは言わ
  ない。これらの言葉を操るのはペテン師と悪魔だけである。
  リビアの人々は、彼らの最大の利益のために働く高潔で勇気
  あるリーダーを持っていたのだ。  http://bit.ly/1TJO51C
  ───────────────────────────

3つの銀行の設立を目指したカダフィー大佐.jpg
 
3つの銀行の設立を目指したカダフィー大佐
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月20日

●「なぜカダフィー政権は崩壊したか」(EJ第4280号)

 引き続きカダフィー大佐が殺害された理由を追及します。カダ
フィー大佐がやろうとした3つのことを再現します。
─────────────────────────────
  1.アフリカのための通信衛星の実現を提案したこと
  2.アフリカに3つの銀行を創設させようとしたこと
  3.アフリカ経済共同体構想を推進しようとしたこと ←
─────────────────────────────
 「3」について考えます。
 カダフィー大佐の構想の「2」である3つの銀行が本当に設立
されれば、アフリカがアメリカ合衆国のようにひとつにまとまる
アフリカ経済共同体として機能する──カダフィー大佐はこう考
えたのです。実にスケールの大きい政治家の構想といえます。
 しかし、カダフィー大佐の外部からのイメージとは大きく異な
ります。何しろカダフィー大佐といえば、その容貌のせいもあり
ますが、残虐非道の独裁者で、「砂漠の暴れん坊」のイメージそ
のものだったからです。
 欧米諸国は徹底的にアフリカで植民地政策を実施して、アフリ
カから多くの富を収奪したのです。それも金やダイヤモンドやレ
アメタルといった地下資源だけでなく、奴隷という形で数百万人
もの人間を収奪したのです。
 カダフィー大佐は、そういう欧米諸国に対して、アフリカを一
体化させることによってアフリカの富を守ろうとしたのです。そ
れが3つの構想です。欧米諸国としては、このようなことをする
カダフィー大佐を許せるはずがなく、何らかの手段でこれを排除
しようとします。欧米にとって望ましいアフリカ像は、依然とし
て18世紀以前の「暗黒大陸」としてのアフリカなのです。
 欧米諸国の寡頭勢力のアフリカに対する基本政策としては、既
に述べたように、アフリカ諸国を分断して、それぞれの国同士に
いさかいを起こすネタ与えていがみ合わせ、場合によってはそれ
ぞれの国に武器を供与してクーデターを起こさせ、邪魔者は抹殺
するというやり方です。
 こうしたカダフィー大佐の真実を伝えるサイトは、いくつかあ
りますが、実名でそれをきちんと伝えているサイトはほとんどあ
りません。唯一それに該当するのがレルネット主幹の三宅善信氏
のサイトです。EJのここまでのカダフィー大佐の記述でも、こ
のサイトを参考にさせていただいています。三宅善信氏は、カダ
フィー政権の崩壊について次のように述べています。
─────────────────────────────
 約半年間の“内戦”を経て、42年間続いたカダフィ政権が崩
壊した。日本のマスコミをはじめ世間ではこれをリビアの西隣の
チュニジアでほうはいとして湧き起こった「ジャスミン革命」が
ベン=アリー政権の崩壊からわずか10日後にはリビアの東隣エ
ジプトにも波及し、31年間続いたムバラク政権もわずか2週間
で崩壊するに及んで、1989年11月の「ベルリンの壁崩壊」
からわずか1ヶ月間に、盤石を誇っていたかに見えた東欧の社会
主義諸国家の共産党政権がドミノ倒し的に崩壊したことを想起し
「砂漠の狂犬」「アラブの暴れん坊」と恐れられたカダフィ大佐
によって40年以上も長期間にわたって独裁体制が敷かれていた
リビアにも自然に波及したものとされているが、これはとんでも
ない間違いである。          http://bit.ly/1R2pNOU
─────────────────────────────
 三宅善信氏のいうように、カダフィー政権は、2010年から
2012年にかけてアラブ世界において発生した、前例にない大
規模反政府デモを主とした騒乱──いわゆる「アラブの春」の一
環である反政府デモで崩壊したのではないのです。
 それでは、どのように崩壊したのでしょうか。その事実を正し
く把握するため、ウィキペディアの記述を参照します。
─────────────────────────────
 2011年リビア内戦は、リビアにおいて2011年に起こっ
た政治社会的要求を掲げた大規模な反政府デモを発端とする武装
闘争である。アラブ圏においては、「2月17日革命」と呼ばれ
る。2月15日に開始され、同年8月に首都トリポリが北大西洋
条約機構軍の支援を受けた反体制派のリビア国民評議会の攻勢に
よって陥落し、40年以上政権の座にあったムアンマル・アル=
カダフィ大佐が率いる大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒ
リーヤ国は事実上崩壊した。その後もカダフィ大佐は抗戦を続け
たが、10月20日に最後の拠点スルトで身柄を拘束され、その
際に受けた攻撃でカダフィ大佐は死亡した。10月23日に国民
評議会によりリビア全土の解放が唱えられ内戦終結が宣言された
が、その後、親カダフィ勢力・イスラム国の台頭を招き内戦は現
在まで継続している。          ──ウィキペディア
                   http://bit.ly/1W2n3pz
─────────────────────────────
 上記の記述において注目すべきは「北大西洋条約機構軍の支援
を受けた反体制派のリビア国民評議会の攻勢」という部分です。
つまり、NATO軍がリビアを空爆しているという事実です。な
ぜ、NATO軍が出撃したのでしょうか。
 まず、2011年2月17日にカダフィーの退陣を要求するデ
モが起きています。このデモは2月20日には首都トリポリに拡
大し、放送局や公的機関事務所が襲撃・占拠されたのです。これ
に対し、軍はデモ参加者に無差別攻撃を開始し、多数の犠牲者が
出たという“報道”が行われたのです。
 これを受けて国連安保理は「民間人に対する暴力」としリビア
に対し経済制裁と強い非難決議を採択しています。この非難決議
によってNATO軍が出撃したのです。しかし、リビアにおける
騒乱は外部勢力による騒乱である疑いが濃いのです。それを必ず
しも事実とはいえない過大な報道によって安保理は非難決議を出
しています。欧米諸国はこれを利用して何が何でもリビアを潰し
てやるという強い意思が働いています。NATO軍は6月から出
撃したのです。     ──[現代は陰謀論の時代/093]

≪画像および関連情報≫
 ●見え透いた米仏のリビア政権転覆策動/渋谷一三氏
  ───────────────────────────
  『アラブ世界が揺れ動いている。チュニジアに続きエジプト
  で政権が崩壊し、バーレーン、リビア、イラン、スーダンな
  どに波及している。チュニジアは「民主化」という概念で捉
  えることができたが、エジプトではすでに米国のご都合が見
  え透いている。内政干渉もいいところだ。イスラエルをアラ
  ブ世界への楔兼橋頭堡として確保し続けるため、反米政権が
  成立する前にムバラク政権を見限った方がよいとの判断が働
  いた。もう、民主化闘争の勝利などとは呼べない情況がうま
  れている。3例目となるともっと純粋ではない。カダフィが
  外国勢力の手先に負けないと言うのがあながち間違いでもな
  い情況がある。内戦と言おうが、デモ隊に銃を向けたことは
  正当化されないし、放火煽動分子がいるのも確かだが、カダ
  フィが革命家ならば、逮捕しこそすれ、銃殺することはない
  だろう。それが政権を担った同志の離反を招いているのだろ
  う。歴史的な動きが表面に出てきていることは確かだが、そ
  の分析をするには、あまりに情報が偏っている上に情報量自
  体が少ないので次号以降に分析を回させていただきたい』。
   2月号でこのように書いた。東日本大震災により、より情
  報が入りにくくなったが、米仏による「多国籍軍」の空爆が
  何よりも雄弁にリビアにおける階級関係を物語った。「反政
  府軍」は『同志の反乱』ではなかった。もはや革命家とは呼
  べなくなったカダフィと同じ政府にいてもカダフィが革命家
  でない以上、同志と呼べる存在はありえない。
                   http://bit.ly/23RObKv
  ───────────────────────────

リビア内戦でのカダフィー大佐.jpg
リビア内戦でのカダフィー大佐
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月23日

●「ベンガジ事件と私用Eメール問題」(EJ第4281号)

 18日付の米FOXニュース(保守系のテレビ局)は、米大統
領選でトランプ氏とクリントン氏が直接対決した場合の世論調査
において、トランプ氏がクリントン氏を3ポイント上回る結果に
なったことを報道しています。
─────────────────────────────
 米FOXニュースが18日に発表した大統領選に関する全米世
論調査で、共和党の実業家トランプ氏(69)と民主党のクリン
トン前国務長官(68)の直接対決を想定した場合、トランプ氏
がわずかに上回る結果となった。トランプ氏が指名獲得を確実に
してから、米主要メディアの全米調査で同氏がクリントン氏に対
して優位となったのは初めて。
 FOXニュースが今回実施した世論調査では、トランプ氏の支
持率が45%で、クリントン氏が42%。前回4月中旬の調査で
は、クリントン氏が48%で、トランプ氏の41%を7ポイント
上回っていたが、今回逆転した。
 今回は特に男性や白人でそれぞれトランプ氏が55%の支持を
集め、クリントン氏に20ポイント以上の差をつけた。無党派層
も16ポイント差でリードした。クリントン氏に好感が持てない
という「非好感度」も、過去最高の61%を記録し、トランプ氏
の56%を上回った。
 一方、民主党の指名争いでクリントン氏に食い下がるサンダー
ス上院議員(74)がトランプ氏と対決することを想定した場合
は、サンダース氏が46%で、トランプ氏の42%を上回った。
(ワシントン=佐藤武嗣)       ──朝日新聞デジタル
                   http://bit.ly/1OQWzby
─────────────────────────────
 このところクリントン氏の勢いに陰りが出てきているように感
じます。それは、メール問題で、FBIがクリントン氏を事情聴
取するのではないかという情報と関係があります。
 さて、ここで話は5月16日のEJ第4276号に戻ります。
ヒラリー・クリントン氏がオバマ政権の国務長官時代に起きたリ
ビア・ベンガジ事件とクリントン氏の私用メール問題です。5月
17日のEJ第4277号から、5月20日のEJ第4280号
までの4回はその背景について書いたのです。
 ヒラリー・クリントン氏は、2009年から4年間、オバマ政
権で、国務長官の地位にあったのです。国務長官といえば、米国
の外交の事実上のトップであり、日本の外務大臣に当たる最高の
外交官です。
 したがって、国務長官が公務を執行するに当たっては、国務省
のサーバーを通して、公式のアドレスで交信をすることが義務づ
けられています。なぜなら、国務長官は国家の最高機密を扱う関
係上、最高のセキュリティで、情報を保護する必要があるからで
す。私用のアドレスではセキュリティが十分ではないサーバーを
通すことになり、機密情報が漏洩する恐れがあるからです。
 それでは、私用のアドレスは絶対に使ってはならないのかとい
うと必ずしもそうではないのです。緊急避難的な私用アドレスの
使用は認められています。しかし、その場合は、そのメールのコ
ピーを国務省に提供することが義務付けられています。
 しかし、この私用アドレス使用問題は、大統領選でその資質が
問われるほどの重罪ではないし、ましてFBIが動くなどという
事態にはならないのです。それでは、なぜFBIが動き、事情聴
取までしようとしているのでしょうか。
 それは、クリントン氏が私用アドレスを使ったことそれ自体よ
りも、そのメールの中身に問題があるからです。これは2016
年の大統領選と関係があるのです。共和党はこのところ民主党に
ホワイトハウスを独占されているので、2016年の大統領選で
は、なんとか勝利して政権交代をしたいと考えていたのです。
 しかし、民主党からは抜群の知名度を誇る最強のヒラリー・ク
リントン氏が出てくることは確実で、長くホワイトハウスから遠
ざかっている共和党には、クリントン氏に正面から対抗できる候
補者がいなかったのです。
 そこで何とかクリントン氏のスキャンダルを暴き、彼女を政治
的に葬ろうとしたのです。そのスキャンダルが、2012年9月
11日に起きたリビア・ベンガジ事件です。これには、保守系の
テレビ局「FOXニュース」も、共和党に同調して熱心に調査し
ていたのです。クリントン氏の私用メールは、この事件で使われ
ているのです。
 リビア・ベンガジ事件については数々の疑問があります。宮崎
正広氏はこの事件について次のように書いています。
─────────────────────────────
 ベンガジで何があったか?
 この裏には重大な機密が隠されており、オバマ政権の屋台骨を
根底から揺さぶりかねないスキャンダルなのである。2013年
9月11日、リビア東部ベンガジにある米国領事館がテロリスト
に襲撃され、ステーブン大使ほか大使館員、警備のCIA要員ら
が殺害されした。
 当時はリビアにおける「アラブの春運動はカダフィ大佐の除去
により、民主化が実現し、米国の戦略であるアラブ全域の民主化
は成功するだろう」などと信じられないほどの楽観論が世を覆っ
ていた。筆者がニュースを聞いて最初に疑問視したのは、なぜ米
国大使はトリポリではなく、ベンガジにいたのか?しかも、9月
11日とは、NYテロ事件の記念日ではないか。
           ──宮崎正広氏 http://bit.ly/1TlzRdo
─────────────────────────────
 リビア・ベンガジ事件は、宮崎氏のいうように「オバマ政権の
屋台骨を根底から揺さぶりかねない」大事件なのです。しかもそ
の騒ぎの中心にいるのが、ヒラリー・クリントン氏なのです。一
体何が起こったのでしょうか。大統領予備選でクリントン氏の勢
いがいまひとつである原因はこの事件が影響しています。明日の
EJで追及します。   ──[現代は陰謀論の時代/094]

≪画像および関連情報≫
 ●リビア・ベンガジ事件はオバマのウォーターゲート事件
  ───────────────────────────
   もう日本では忘れられた事件の一つになっていますが、
  2012年9月11日に起きたリビア・ベンガジの米大使館
  襲撃事件で、オバマ政権が事実を隠ぺいしていることが明ら
  かになっています。ある情報ではオバマ政権こそ、テロリス
  トを使ってベンガジの米大使館を襲撃させ、(オバマ側に都
  合の悪い真実を知っていた)米大使や他の職員を暗殺したな
  どと伝えていますが、事件が起きた時のオバマ政権の対応は
  あまりにも遅く、まるで事件を放置したような感じでした。
  しかし、既に数人の内部告発者が名乗り出ており、連邦議会
  の公聴会で真実を証言するそうです。あのウォーターゲート
  事件では米国民は犠牲になっていませんが、この事件では4
  人が殺害されていますので、ウォーターゲート事件よりも深
  刻と受け取られるでしょう。もしオバマ政権が自国民を殺し
  たとなると。。。米国民は許さないでしょう。そうなると、
  直ちに大統領職を追われることになると言われています。
   しかし、オバマが大統領を辞めさせられる前に、オバマ政
  権側は何等かの策略を立てていると思います。民主党やオバ
  マ政権側はオバマを第3期目の大統領にさせたいのです。何
  がなんでも権力を持ち続けたい彼等は何をするか分かりませ
  ん。また、共和党政権も自分達が政権を取り戻したいがため
  に、何がなんでもオバマを辞めさせたいでしょう。今は、何
  をやっても真実が暴露される時代に入っています。どのよう
  な権力者でも嘘はつきとおせませんね。
                   http://bit.ly/1W87Bvf
  ───────────────────────────

ヒラリー氏を逆転したトランプ氏.jpg
ヒラリー氏を逆転したトランプ氏
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月24日

●「仏英米による理不尽なリビア空爆」(EJ第4282号)

 世界各国の中央銀行のほとんどはロスチャイルドの何らかの支
配を受けています。もちろん日本銀行も例外ではないのです。米
同時多発テロ(911)以前には、ロスチャイルドが支配するに
いたっていない中央銀行を持つ国は次の7ヶ国あったのです。
─────────────────────────────
          1.アフガニスタン
          2.    イラク
          3.   スーダン
          4.    リビア
          5.   キューバ
          6.    北朝鮮
          7.    イラン
─────────────────────────────
 しかし、2003年までにアフガニスタンとイラクはロスチャ
イルドの軍門に下っています。911を受けての対アフガン戦争
と対イラク戦争の結果、2002年にアフガニスタン中央銀行が
設立され、2004年にイラク中央銀行が設立されています。
 また、2011年までに数次の内戦を経て、スーダンとリビア
もロスチャイルドの支配下に入っています。結局、キューバ、北
朝鮮、イランの3ヶ国だけが、現在もロスチャイルドがまだ支配
するにいたっていない中央銀行を持つ国なのです。
 第二次世界大戦後に寡頭勢力が主導した戦争や民主化革命には
戦争経済や軍産複合体の利益や市場権益の確保以外に、いずれも
ロスチャイルドの息のかかった中央銀行の設立がひとつの明確な
目的になっていたのです。
 実際に1961年のベトナム戦争でも、1963年にベトナム
中央銀行が設立されているし、1990年のソビエト連邦崩壊で
も、1992年にロシア中央銀行が設立されているのです。なか
でもリビアのカダフィー大佐にいたっては、EUのECBにあた
るアフリカ中央銀行を設立しようとしていたのですから、寡頭勢
力の逆鱗に触れて滅ぼされてしまったのです。
 それにしてもカダフィーのリビア攻撃の経緯には不可解なもの
があります。それは、日本が東日本大震災に見舞われた2011
年3月11日直後にはじめられたのです。
 3月17日、国連安全保障理事会は、決議1973号を採択し
たのです。フランスとレバノン、英国によって共同提案されたリ
ビア情勢についての決議です。この決議の内容は次のようになっ
ています。
─────────────────────────────
 決議はリビアにおける停戦の即時確立を要求し、文民を保護す
る責任を果たすために、国際社会によるリビア上空の飛行禁止区
域の設定と、外国軍の占領を除いたあらゆる措置を講じることを
加盟国に容認する内容となっている。
       ──ウィキペディア   http://bit.ly/25fDrvc
─────────────────────────────
 ちなみに、この決議の採択にあたっては、ロシア、中国、ブラ
ジル、インド、ドイツの5ヶ国が棄権しています。ロシアと中国
は拒否権を持っており、それを使えば決議は成立しなかったので
すが、彼らは「棄権」を選んでいます。きっと、フランス、英国
米国に遠慮したのでしょう。
 これに基づき、フランス、英国、米国などの多国籍軍は、3月
19日にリビアを空爆しているのです。決議1973号でどうし
て空爆ができたのでしょうか。
 これについて、「見過ごせない軍事介入――リビア攻撃とドイ
ツ」と題するあるブログでは、次のように述べています。
─────────────────────────────
 国連憲章2条4項は加盟国に武力行使を禁止している。例外は
国連による軍事的強制措置(憲章42条、43条)と自衛権の行
使(憲章51条)の2つの場合だけである。リビアはどの国も攻
撃していないから、自衛権行使の要件はクリアしない。また、安
保理決議1973号も、飛行禁止区域の設定や、民間人保護はう
たっていても、リビアの軍事施設への攻撃を無制限に授権したも
のではない。
 「あらゆる必要な措置」を広く解釈して、それを「空爆」につ
なげるのは、1991年1月17日の湾岸戦争以来、米国の常套
手段である。今度はこれをフランスが主導して行った。アラブ連
盟の同意を取り付け、カタールとアラブ首長国連邦を軍事行動に
引き入れることにも成功した。かろうじて「キリスト教対イスラ
ム教」という構図を回避した恰好である。だが、エジプトは軍事
行動への参加を拒否し、他のアラブ諸国の動きも鈍い。「ジャス
ミン革命」以降、自国の人民によってそれぞれの政権が揺さぶら
れており、下手にフランスのやり方に賛成すれば、「明日は我が
身になる」と感じているからだろう。 ──「見過ごせない軍事
介入    ――リビア攻撃とドイツ」 http://bit.ly/1TOzpPd
─────────────────────────────
 28あるNATO加盟国のなかでも、リビア攻撃に関しては大
きな温度差があったのです。フランスと英国が突出して積極的で
あり、他の国はかなり引いていたからです。
 仏英米のやり方は、寡頭勢力の意に反する国は、ひそかにCI
Aなどの諜報分子を送り込み、反体制派を結成させ、彼らに大量
の武器を供与して支援するのです。リビアの場合、政府軍はこれ
に対抗して傭兵を雇い、反体制派を鎮圧しようとします。
 リビアは、カダフィー大佐が他国が羨むほどの善政を行い、国
内的には何も問題がなかったにもかかわらずです。しかし、政府
軍による自国民への攻撃はけしからんとして、「カダフィー=悪
/反体制派=善」と決め付け、国連決議の拡大解釈による空爆に
よって政府軍を壊滅させたのです。事情は違いますが、シリアで
の紛争解決と同じパターンです。このようにして、カダフィー大
佐は殺され、仏英米の寡頭勢力はリビアを思うように支配してし
まうのです。      ──[現代は陰謀論の時代/095]

≪画像および関連情報≫
 ●マスコミが報道しないリビアの真実
  ───────────────────────────
   2011年7月1日、170万人の国民がトリポリの緑の
  広場に集まり、NATO爆撃に挑戦する態度を示した。トリ
  ポリの人口の約95パーセントが集まっていた。これはリビ
  ア国民の全体の3分の1に相当する!リビア中央銀行は、西
  洋の全ての銀行と違って国有銀行だ。ロスチャイルドの所有
  ではなく、債務から自由な金を振り出す。
   1990年、リビアはロッカビーパンナム103便爆破事
  件の責任を問われた。アメリカが、リビア人に反して証言さ
  せるために、証人1人あたり400万ドルを払ったことが露
  見した。証人たちは金をもらって嘘をついた。その後、証言
  を撤回している。
   カダフィはまたリビアの石油支払いをドルから、アフリカ
  ディナール金貨に変えようとしていた。サルコジはリビアを
  人類の金融安全保障への脅威と呼んだ。リビアの「反乱者」
  の行った最初のことは新たな中央銀行を創ることだった。ロ
  スチャイルドの所有の銀行だ。西洋の私たちの銀行と同じよ
  うな銀行。ロスチャイルド家は世界の富の半分以上を所有す
  ると考えられている。ロスチャイルド所有銀行は空気から金
  を作って利子をつけて売る。つまり私たちは決して負債を返
  すに十分な金を持っていないのだ。私たちの指導者、キャメ
  ロン、オバマ、サルコジ等と違い、カダフィは自分の国民を
  売ることを拒否した。リビアは債務から自由だったのだ!
                   http://bit.ly/1swxhVL
  ───────────────────────────

安保理決議に棄権を表明するドイツとインドの国連大使.jpg
安保理決議に棄権を表明するドイツとインドの国連大使
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月25日

●「米国はリビアで何をしていたのか」(EJ第4283号)

 2012年9月11日のことです。当日は、奇しくも米国同時
多発テロ「911」と同じ日です。リビアのベンガジで、クリス
トファー・スティーブンス駐リビア米国大使と大使館職員および
CIA職員など4人がテロに襲われ、殺害されたのです。
 米国の大使館はリビアの首都トリポリにあります。当然ですが
そこは警備が厳重であり、警備員も多数いるので、テロといえど
も容易に襲撃できるものではないのです。スティーブンス米国大
使らが殺害されたのは、そこではないのです。
 スティーブンス大使らがテロに襲撃され、殺害されたのはトリ
ポリの大使館ではなく、リビア北東部に位置する主要な港湾都市
ベンガジにある米国領事館なのです。その領事館は警備がまった
くないビルの一室であり、武装テロに襲撃されればひとたまりも
なかったと思われます。
 この領事館は正式なものではなく、単なる派出所に過ぎないも
のだったと考えられます。なぜなら、領事館としての最小限度の
警備も備えておらず、国際法によって定められているホスト国へ
の通知も行われていなかったからです。それでは、何のための派
出所だったのでしょうか。
 そうでなくても2011年10月には、リビアではカダフィー
大佐が殺害されており、そのせいで国内が混乱しており、とくに
ベンガジの治安には問題があったのです。しかし、9月11日、
スティーブンス大使は部下3人を連れて、ベンガジの領事館に出
掛けているのです。しかも、彼らは丸腰であり、ピストルを携帯
していたのはCIA職員一人だけだったのです。これでは、殺さ
れに行くようなものです。
 スティーブンス大使がリビアに赴任したのは、2012年5月
であり、ベンガジの領事館の警備を強化して欲しいと600回も
国務省にメールで要請したのですが、ヒラリー・クリントン国務
長官はその要請をすべて却下しているのです。これは記録で確認
されています。
 問題は、スティーブンス大使が何の目的でそのとき危険なベン
ガジに出掛けて行ったかです。その目的は今もってわかっていな
いのです。それは、そもそもなぜベンガジに、このような中途半
端な領事館を置いたのかということに関係してきます。
 実はベンガジは、独裁者であるカダフィー大佐を倒そうとする
反政府勢力が結集していた場所だったのです。米国のCIAのエ
ージェントたちはこの地で、反政府勢力に最新鋭の武器を与える
などの支援を行っていたのです。ベンガジの領事館のビルの一室
はおそらくその拠点であったと考えられます。
 オバマ政権としては、仏英米によるリビアの首都部への空爆の
一方で、ベンガジを中心に反政府勢力を支援し、カダフィー政権
を崩壊させたのです。これは一種の武器密輸ということになりま
す。オバマ政権はシリアでもアサド政権に対抗する反政府勢力に
対して同じようなことをやっているのです。
 ここからわかってくることがあります。ベンガジの領事館を中
途半端な派出所にしておいたのは、国際法によって定められてい
るホスト国への通知などの面倒なことをしなくても済むので、か
えって好都合だったからではないかと思われます。
 しかし、それでも警備は必要です。そのため、オバマ政権は2
つの備えをしていたのです。1つの備えは、派出所から2キロ離
れた場所にCIAの詰所を置いていたことです。本来、派出所と
詰所は同じ場所に置いておくべきですが、あえて離れた場所に置
いていたのは、何らかの意図があったと考えられます。
 もう1つは、米国のドイツ駐留の特殊部隊「C110」です。
この部隊は本来ベンガジ事件のようなテロが起きたときのために
訓練を重ねてきているのです。ドイツとベンガジでは距離があり
ますが、演習はクロアチアで行うことが多く、ベンガジ事件が起
きたとき、C110はクロアチアで演習を行っていたのです。
 地図を見るとわかると思いますが、ベンガジとクロアチアは地
中海をはさんでいるものの意外に近く、1488キロしか離れて
いないのです。飛行機で急行すれば、3時間半で現場に到着でき
ます。しかし、この2つの備えは、ベンガジ事件のときはまった
く機能していないのです。
 それでは、スティーブンス大使らを襲撃したのは、何者なので
しょうか。
 これについて、「マスコミに載らない海外記事」というブログ
に、米国がリビアの反政府勢力(カダフィー大佐の敵)について
の次の情報が出ています。
─────────────────────────────
 陸軍士官学校の対テロセンターが刊行した2007年の報告書
によると、リビアのベンガジは、アルカイダ本部の一つで、カダ
フィーを打倒する前は、アルカイダ戦士をイラクに送り込む基地
だった。ヒンドゥスタン・タイムズは昨年(2011年)こう報
じた。「アルカイダのリビア支部、リビア・イスラム戦闘団が反
政府派の一部であることに疑問の余地はない」と元CIA職員で
一流のテロ専門家ブルース・リーデルはヒンドゥスタン・タイム
ズに語った。それは常にカダフィーの最大の敵であり、その牙城
はベンガジだ。     ──「マスコミに載らない海外記事」
                   http://bit.ly/1XLup3H
─────────────────────────────
 これによると、カダフィー政権時においてベンガジはアルカイ
ダの牙城であったというのです。カダフィー大佐は、ベンガジを
テロリストの温床であるとして、2011年にベンガジ侵攻の準
備をしていたのです。
 これを知った仏英米のNATO多国籍軍は、カダフィー大佐に
それをさせまいとして、トリポリを空爆し、ベンガジを守ったの
です。カダフィー大佐は、リビアを本当の民主主義国にしようと
して実績を積み上げてきたのに、仏英米の寡頭勢力はアルカイダ
を支援して、リビアを壊滅させたのです。
            ──[現代は陰謀論の時代/096]

≪画像および関連情報≫
 ●『アルカイダを支援してリビアの政権をとらせる米国』
  ───────────────────────────
   アジアタイムスによると、リビアの反政府軍を率いる司令
  官はアブデルハキム・ベルハジという男だ。彼が率いるリビ
  アの反政府軍は、リビアにやってきた米軍特殊部隊から2ヶ
  月間の軍事訓練を施され、戦闘能力を高めた上で首都トリポ
  リを攻略し、カダフィが住む要塞を攻撃して陥落させ、反政
  府派を内戦勝利に導いている。
   米国にとっての問題は、このベルハジ司令官が、米国の仇
  敵『アルカイダ』の幹部であることだ。司令官がアルカイダ
  ということは、リビア反政府軍の主要な勢力がアルカイダの
  同調者だということだ。
   米軍は、アルカイダに軍事訓練を施して強化したことにな
  る。ベルハジは1966年生まれで、80年代にアフガニス
  タンに行き、米CIAの支援のもとでソ連軍と戦った『聖戦
  士』だった。その後、彼はリビアに戻って『リビア・イスラ
  ム戦闘団(LIFG)』を組織した。96年にアフガニスタ
  ンがタリバン政権になると、アラブ諸国からアフガンに戻っ
  た他のアルカイダ系組織と同様、ベルハジらLIFGはアフ
  ガンに戻り、カブール近郊に訓練拠点を作り、アルカイダと
  しての軍事訓練(テロ訓練)に励んだという。
            田中宇氏/  http://bit.ly/1U8hmGj
  ───────────────────────────

カダフィー政権時代のリビア勢力図.jpg
カダフィー政権時代のリビア勢力図
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月26日

●「米議会は兵器供与を知っていたか」(EJ第4284号)

 米国(を支配している寡頭勢力)は、「独裁国家は『悪』であ
る」とし、そういう国があると国家戦略に基づいて、CIAなど
の工作員を密かに国内に送り込み、反政府勢力に兵器を与えるな
ど支援し、育てるのです。そして、時期を見て戦争やテロや革命
運動などを仕掛けて、米国に都合のよい国への体制転換を図ると
いうことをこれまで何回もやってきたのです。
 フセインのイラクも、カダフィー大佐のリビアも米国によって
戦争を仕掛けられ、無理やり体制転換をさせられた国々です。フ
セインは確かに最悪の独裁者であり、多々問題はあったものの、
それでもきちんとイラクを治めていたのです。しかし、米国に戦
争を仕掛けられ、フセイン体制が崩壊したことによって、国自体
の安定感が失われてしまっています。
 カダフィー大佐のリビアも、既に述べているように、独裁国家
ではあるものの、その強権を生かして数々の適切な政策を実施し
その結果、国全体が豊かになり、アフリカ全体をひとつにまとめ
る壮大な計画を着実に実行しつつあったのです。そして90%以
上の国民もそれを強く支持していたのです。
 しかし、アフリカからの利権を失うことを恐れた仏英米の思惑
によって、カダフィー政権は崩壊させられたのです。その結果、
リビア国内はイラクと同様に安定感を失いつつあります。仏英米
は国連決議1973号に基づき、リビアへの軍事介入は行ったも
のの、例によって地上軍は送らず、空爆にとどめています。しか
し、イスラム国がそうであるように、空爆だけではなかなか体制
は崩壊しないのです。
 そこで、米オバマ政権は、ベンガジに拠点を構える反政府勢力
に最新鋭の兵器を与え、カダフィー政権を国内から揺さぶりをか
けて壊滅させたのです。しかし、未確認情報ですが、オバマ政権
は、リビアの反政府勢力に兵器を供与することについて議会を通
していないといわれています。そういうさなかにベンガジ事件は
起きたのです。ところで、米国は、どのような兵器をリビアに持
ち込んだのでしょうか。
 米国がリビアの反政府勢力に供与したとされる兵器の多くは、
「MANPADS」であるとされています。「MANPADS」
とは、次のような兵器です。
─────────────────────────────
  MANPADS → Man-portable air-defense systems
  携帯式地対空ミサイルシステム http://bit.ly/1TSRMCL
─────────────────────────────
 MANPADSは、手で持ち運ぶことができる地対空ミサイル
です。もともと地上部隊を敵の航空機から防護するために開発さ
れたもので、テロリストの兵器として民間航空機に対して使われ
る可能性があるので、重大な警戒が払われている兵器です。この
兵器を米国(寡頭勢力)は大量にリビアの反政府勢力に供与して
いるのです。
 このような米国の支援によってカダフィー政権は、2011年
10月に崩壊しています。つまり、米国は目的を果たしたわけで
供与した兵器を回収しようとしたのです。おそらく兵器供与のさ
いに、目的を達成した場合には兵器を返却する約束になっていた
ものと思われます。なぜなら、反政府勢力にそのような危険な兵
器を持たせたままではきわめて危険であるからです。
 米国としては、その回収した兵器をシリアの反政府勢力に供与
することを考えていたのです。地図を見ていただくとわかるよう
に、リビアとシリアの距離は非常に近いのです。そういうわけで
2012年5月に駐リビア米大使に就任したクリストファー・ス
ティーブンス氏は、その役割を担っていたものと考えられます。
つまり、この任務の最高指揮官は、ヒラリー・クリントン国務長
官ということになります。
 スティーブンス大使がそういう役割を担っていたことは、大使
がシリア反政府勢力の主力支援国であるトルコの外交官と頻繁に
会っていたことからも間違いはないといえます。そしてベンガジ
の領事館は、その兵器返還の窓口だったのです。したがって、ス
ティーブンス大使はベンガジには何回も足を運んでいるのです。
実際にベンガジ事件の数日前には、莫大な兵器を積んだ船がベン
ガジ港を出港し、トルコ経由でシリアに行っているのです。
 しかし、いったん貸与した兵器を取り戻すのは簡単なことでは
ないのです。約束通り返還しない勢力もあり、そのたびに何回も
折衝する必要があり、大使は、ベンガジの領事館に頻繁に訪れて
いたものと思われます。そのさいに危険な目に何回も遭ったと思
われるので、警備を強化するよう国務省に600通も申請メール
を送ったのです。
 ところが、リビア反政府勢力に兵器を供与していたこと自体が
秘密であったとすれば、クリントン国務長官がそれにまともに対
応できるはずがないのです。したがって、クリントン国務長官は
一貫してスティーブンス大使の要請を断り続けたのです。当然の
ことながら、クリントン国務長官が兵器返還に関するリビア大使
とのメールのやりとりも、国務省の公式メールアドレスは使えな
いので、私用メールアドレスを使ったものと思われます。
 もし、ベンガジ事件がなければ、兵器供与の件は一切表に出な
かったでしょう。しかし、大使をはじめ4人が死亡する大事件が
起きてしまったので、直接の責任者であるクリントン国務長官の
対応がいま問題になっているのです。
 このベンガジ事件が明らかになったとき、オバマ政権はこの事
件を次のように発表しています。
─────────────────────────────
 暴徒によるリビア・ベンガジの米領事館襲撃事件は、イスラム
教の預言者ムハンマドを冒涜する映画がイスラム教徒の怒りを買
い、その映画に対するイスラム教徒の抗議行動が発端になって発
生したものである。        ──オバマ政権の公式見解
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/097]

≪画像および関連情報≫
 ●ヒラリー氏もターゲット/オバマ政権直撃/ベンガジ事件
  ───────────────────────────
   【ワシントン=加納宏幸】2012年にリビア東部ベンガ
  ジで起きた米領事館襲撃事件をめぐる「情報隠蔽」疑惑がオ
  バマ政権の中枢を直撃し、今年11月の中間選挙や2016
  年の大統領選の争点に浮上してきた。共和党は襲撃事件の調
  査のため下院特別委員会の設置を主導。当時の国務長官で、
  民主党の大統領候補として最有力視されるヒラリー・クリン
  トン氏の追及も視野に入れている。
   「ベンガジで命を落とした同胞のためになる調査を特別委
  には期待したい。超党派で答えを出すため、民主党には敬意
  を持ってこの悲劇を扱い、委員を指名することを期待する」
   共和党のベイナー下院議長は9日、特別委の委員指名に際
  して声明を発表し、民主党に特別委への参加を呼び掛けた。
  ベイナー氏は12人の委員のうち7人の共和党委員を指名し
  たが、民主党は委員を出すかどうか結論を出していない。調
  査の焦点は、襲撃事件に先立ち、オバマ政権が国際テロ組織
  アルカーイダ系による犯行を予測できていたかどうかだ。ク
  リントン氏を含む政権中枢は当時、事件はインターネットの
  動画投稿サイトに掲載されたイスラム教を侮辱する動画に対
  する抗議行動によるものだと説明していた。
                   http://bit.ly/22mP4eE
  ───────────────────────────

携帯式地対空ミサイルシステム.jpg
携帯式地対空ミサイルシステム
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月27日

●「ベンガジ米領事館攻防の13時間」(EJ第4285号)

 リビア・ベンガジ事件、疑問がたくさんあります。スティーブ
ンス駐リビア米大使らは一体どのようなグループに襲われたので
しょうか。
 オバマ政権は、一貫して「反イスラム映画に激昂したデモ隊に
よる襲撃である」と主張しています。確かに米国が攻撃を受けた
「911」のこの日、この映画に抗議するためエジプトやリビア
などアラブ諸国のアメリカの在外公館が次々に襲撃されているこ
とは確かです。
 リビア・ベンガジへの襲撃がどのような状況だったのかについ
て、ウィキペディアは次のように伝えています。
─────────────────────────────
 2012年9月11日、リビアの東部ベンガジにあるアメリカ
領事館にイスラム厳格派「サラフィスト(英語版)」などを中心
とした2000人が押し寄せ、反米スローガンを展開。午後10
時頃、武装した集団が領事館への攻撃を開始し、ロケット弾や自
動小銃を乱射しながら大使館を囲むコンクリート壁によじ登り、
空に向け発砲した後に敷地内に侵入。放火や略奪を行い、対戦車
砲を領事館に撃ちこんだ。また領事館の近くにある農場からも携
行式ロケット弾が発射された。地元の治安当局が領事館の警備を
行なっていたが、わずか15分で突破され、建物内への侵入を許
した。      ──ウィキペディア http://bit.ly/1WkQ9DI
─────────────────────────────
 この記述によると、明らかにデモのレベルを超えています。こ
れは訓練された軍隊による攻撃そのものです。ロケット弾、対戦
車砲まで使われているのですからこれは戦争です。米国がリビア
反政府勢力に渡している兵器も使われているようです。
 それに最大の疑問は、なぜ、トリポリの大使館ではなく、ベン
ガジの領事館が襲われたのかということです。大使館の方が警備
が厳重で、ベンガジの領事館の警備が手薄であることを知ってい
たからなのでしょうか。それにスティーブンス大使がベンガジの
領事館にいることを知っていたということになります。
 もっと不可解なことがあります。テロ攻撃は13時間に及んだ
とされていますが、救援に駆けつける部隊はなかったという事実
です。これについて、ベンガジ事件ではオバマ政権が隠蔽してい
ると批判する、アーロン・クライン著『ベンガジ事件の真相』と
いう本に関するサイトでは次の事実が指摘されています。
─────────────────────────────
 デンプシー統合参謀本部議長は議会の公聴会で衝撃的な事実を
告白した。事件が起きた夜、ベンガジからわずか数時間の距離に
ある場所で演習をしていた特殊部隊は、「ベンガジに行く必要無
し」と命令された、というのである。この告白はメディアでは報
道されていない。
 ベンガジ事件のような時のために訓練を重ねてきたドイツ駐留
の特殊部隊C110は、その時わずか1488キロ離れたクロア
チアで演習をしていた。事件発生後に急行しておれば3時間半で
現場に到着できる距離であった。彼らが急行しておれば事件の成
り行きは全く違うものになっていた可能性は高い。この部隊は事
件の翌日、何事もなかったかのようにドイツへ戻っていった。
 また、派出所から2キロと離れていない場所に陣取っていたC
IAの要員達は事件のことを知るや即座にいつでも助けに向かえ
る体制に入っていた。しかし彼らが上司から受けた指令はなぜか
「待て」というものであった。彼らのうち数名はあえてその命令
を無視して現場に向かい、スチーブンス大使らを守ろうとして命
を落とした。             http://bit.ly/1OVUyuJ
─────────────────────────────
 このサイトの記述によると、領事館の襲撃に備えていた特殊部
隊や、2キロ離れたCIAの詰所にはそれぞれ「動くな」という
命令が出ており、大使らは見殺しにされたことがわかります。現
場の様子は無人偵察機で把握していたという説もあり、深刻な事
態を知りながら、放置したことになります。一体どういう事情が
そこにあったのでしょうか。
 もうひとつわかったことがあります。ベンガジの領事館のこと
ですが、警備は手薄であるとはいえ、領事館らしいそれなりの広
さと大きさの建物であったと考えられます。そのため、攻撃には
13時間を要したのです。このベンガジ領事館への攻撃について
は、次の映画が2016年2月に公開されています。
─────────────────────────────
    『13時間:ベンガジの知られざる兵士たち』
         予告編/  http://bit.ly/1MMEGXV
─────────────────────────────
 これは映画ですが、予告編のなかにベンガジの米領事館の全景
を見ることができます。これによると、かなり大きな建物であり
だからこそ攻略に13時間を要したのです。これだけの時間があ
れば、クロアチアで演習していた米特殊部隊が十分駆けつけるこ
とが可能だったのですが、なぜかベンガジの領事館の救援をせず
見殺しにしたのです。なぜ、救援できなかったのでしょうか。な
ぜ、大使を見殺しにしたのでしょうか。
 ベンガジ事件の調査特別委員会の委員長である共和党のトレイ
・ガウディ下院議員は、調査委員会において、次のような厳しい
質問を行っています。
─────────────────────────────
 「救助作戦を行なってはいけない命令」があったか無かったか
はともかく、攻撃された大使館へのセキュリティー強化が国務省
によって拒否され、却って人員削減がなされていた事、また事件
発生後何時間か経った後も大使館への救助作戦が行なわれなかっ
た事は事実です。事件が明らかになった後も、国務省は現地の生
存者の帰国の為に一機の飛行機を遣わすこともしませんでした。
    ──トレイ・ガウディ下院議員 http://bit.ly/20ApUrs
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/098]

≪画像および関連情報≫
 ●「ベンガジ事件」描いた映画公開/2016年1月
  ───────────────────────────
   アメリカで2016年1月15日にアクション映画「13
  時間:ベンガジの秘密部隊」が公開されます。監督は「トラ
  ンスフォーマー」や「アルマゲドン」といったヒット作を手
  掛けてきたマイケル・ベイで、リビアのベンガジで2012
  年9月に発生したアメリカ領事館への襲撃事件をテーマにし
  ており、作品では領事館を襲撃するリビア人武装勢力とアメ
  リカ人の民間警備会社スタッフらとの間で繰り広げられた激
  しい戦闘の様子が描かれています。地中海のマルタ島にベン
  ガジそっくりのセットを作り、撮影されたこの作品は、戦闘
  シーンの激しさなどからアメリカではR指定がかけられてい
  ます。
   実際の戦争やテロをベースにした映画はハリウッドでもこ
  れまでに何本も作られてきましたし、ベイ監督は2001年
  にもベン・アフレックを主演に起用して「パールハーバー」
  を制作しています。しかし、彼の最新作「13時間」の公開
  日が、大統領選挙の最初の大きなイベントとされるアイオワ
  州大統領候補指名党員集会の2週間前となる今月15日に設
  定されたため、候補者選びに少なからず影響を与えると指摘
  する声が上がっています。     http://bit.ly/247m8qm
  ───────────────────────────

リビア・ベンガジ米領事館.jpg
リビア・ベンガジ米領事館
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(1) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月30日

●「ヒラリー・クリントンの重大疑惑」(EJ第4286号)

 2016年5月27日付、日本経済新聞の第7面に次の比較的
大きな記事が掲載されたのです。
─────────────────────────────
    メール問題、本選に暗雲/FBI、近く事情聴取
     ──「クリントン氏は違反」国務省報告──
─────────────────────────────
 しかし、この記事のなかには、クリントン氏は国務長官在籍時
代に自宅に設置したサーバーを通じて公務に私用メールを使って
いたと書いてあるだけで、何の目的で私用メールを使ったのかに
ついては何も触れていないのです。
 クリントン氏は、公務のすべてを私用メールで通したわけでは
なく、その一部において使っただけです。その一部というのは、
ベンガジ事件での現地とのやりとりです。公電が使えないから私
用メールを使わざるを得なかったのです。このことをなぜか日本
の新聞は書いていません。だから、多くの日本人は、私用メール
問題がなぜそれほど悪いことなのかわからないと思います。
 実は、2013年に米議会の調査委員会は、公聴会を開き、ク
リントン氏を喚問しています。このとき、共和党議員の執拗な質
問にクリントン氏はかなり感情的になり、そのイメージを大きく
落としています。
 2015年10月22日に米議会の調査委員会は、再び公聴会
を開き、クリントン氏を喚問しています。このときのクリントン
氏の対応について、米ニュージャージー州在住の作家兼ジャーナ
リスト冷泉彰彦氏は、「ヒラリーは共和党を蹴散らし、喚問に勝
利した」として、次のように伝えています。
─────────────────────────────
 何よりも成功していたのは、感情のコントロールを完璧に行っ
たことでしょう。相手が怒りを見せて追及をしてくると、反対に
微笑みを浮かべて相手の怒りを受け止める一方で、答弁に関して
はひたすら慎重かつ低姿勢で一切スキを見せなかったのです。
 その上で、ヒラリー氏は「今回のスチーブンス大使以下の死の
責任は自分にある」とハッキリ述べ、「自分はこの一件に関して
は、この場にいる全部の人間を合計したよりもずっと長い時間、
眠れない夜を過ごした」という言い方で、当事者意識を明確にし
つつパーソナルな責任感も表明したのです。これは効きました。
 もちろん、共和党の中にはまだまだ「アンチ・ヒラリー」は多
いわけですが、これで民主党支持層と中道層の相当な部分につい
ては、「メールサーバ疑惑」以来、彼女に抱かれていた疑念は解
消されたと見ていいでしょう。     http://bit.ly/1TMeb8J
─────────────────────────────
 冷泉彰彦氏のコメントは、民主党の意見を代弁しているように
思います。公聴会は11時間に及んだのですが、クリントン氏は
デモの原因はあくまで「イスラム批判ビデオ」にあるといい、真
相は何ひとつ明らかにしていないのです。
 その時点では、ベンガジ米領事館への襲撃は、事前に道路を封
鎖して逃げ道をふさぎ、13時間もかけて何波にもわたる攻撃を
繰り返すなど、明らかに訓練された軍隊の攻撃そのものであるこ
とがわかっていたにもかかわらず、クリントン氏はあくまでデモ
隊の攻撃であるといい張ったのです。
 この公聴会では真相が明らかになるどころか、かえって疑惑は
深まったといえます。それらの疑惑をピックアップします。
 公聴会では、なぜスティーブンス大使を治安がよくないベンガ
ジの領事館に行かせたのかとクリントン氏に糾しています。英国
は治安上の理由でベンガジ領事館を撤退していたからです。
 これに対してクリントン氏は、「それは大使の個人的判断であ
る」と突き放しています。さらになぜ十分時間があったのに領事
館に救援を出さなかったのかという質問に対してクリントン氏は
「それは国防総省やCIAのやることであって国務省の仕事では
ない」といい張ったのです。
 このクリントン氏のこのいい分は、大使ら4人を見殺しにした
責任を国防総省に転換しています。まるで現代版アラモの砦のよ
うです。それなら、スティーブンス大使の再三にわたる警備増強
の要請を国務省はなぜ却下したのでしょうか。これは明らかに当
時のクリントン国務長官の責任です。
 さらに、この公聴会でクリントン氏は、意外なことを口にして
いるのです。それは、次の発言です。
─────────────────────────────
 私は一度もスティーブンス大使とは直接メールのやり取りを
 していない。        ──ヒラリー・クリントン氏
─────────────────────────────
 これはどういう意味でしょうか。未確認情報ですが、あるサイ
トに次のような情報が出ています。
─────────────────────────────
 リビア大使館は2011年に7500通以上のメールを国務省
に送っていたが、2012年のメールは65通しかない。これは
メールがないのではなく、国務省がメールを隠蔽し発表していな
いと思われる。
 ヒラリーは一度もスティーブン大使とメール交信をしなかった
と主張している。その代りヒラリーは政府役員でないブルーメン
ソールをリビアに派遣し、600通以上のメール交信があった。
ブルーメンソールはオバマに批判的なので、オバマが彼の政府雇
用を拒否した。にも拘らずヒラリーは彼をリビアに派遣した。な
ぜスティーブン大使を使わずブルーメンソールを使ったのか説明
はなかった。             http://bit.ly/22r8mQ6
─────────────────────────────
 クリントン氏がスティーブンス大使ではなく、腹心のブルーメ
ンソールなる人物と私的アドレスで情報をやり取りしたのでしょ
うか。それにしてもリビアの時の政府を倒す計画にクリントン氏
が深く加担していたとすると、これは大変なスキャンダルになる
と思います。      ──[現代は陰謀論の時代/099]

≪画像および関連情報≫
 ●ベンガジ事件とヒラリー/私はあきらめない
  ───────────────────────────
   民主党は11時間にも及ぶ共和党のヒラリー・クリントン
  尋問を乗り切ったと勝利宣言していますが、ベンカジ事件の
  真相は解明されませんでした。アメリカ・リビア故スティー
  ブン大使が身の危険を感じ本国に警護を重ねて要請したにも
  かかわらず、警護してもらえなかった。さらに襲撃されたの
  ちに13時間も放置し救援隊も派遣しなかった。日本では考
  えられない行動です。
   PKOで日本が米国に警護を要請し、放置されれば自衛隊
  は戦闘状態に突入です。米国は自国利益優先で常に援護して
  もらえると考える方がおかしいでしょう。今回の大使殺害が
  下記のような憶測通りだとすれば大問題ですし、その為に私
  メールを使っていたとすれば、大統領の資質に関わってきま
  す。証拠が一つでも出てくればアウト。乗り切ったと早合点
  している場合ではないでしょう。
   クリントン氏は私用のメールアドレスを公務に使った問題
  などで支持率が下落していたが、先日行われた、11時間に
  も及んだ議会の公聴会で野党・共和党の追及を乗り切った。
   バージニア州アレクサンドリアで23日、形勢立て直しに
  むけた大事な演説に臨んだクリントン氏。聴衆を前に「私は
  いろいろと言われるけれど、あきらめる人間ではない」「オ
  バマ政権の3期目でも、夫の3期目でもない、私の1期目を
  勝ち取る」などと語った。     http://bit.ly/25miPOI
  ───────────────────────────

米議会の喚問に答えるクリントン氏/2015年10月22日.jpg
米議会の喚問に答えるクリントン氏/2015年10月22日
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月31日

●「ベンガジ事件とイラン・コントラ」(EJ第4287号)

 リビア・ベンガジ米領事館事件で、当時のヒラリー・クリント
ン国務長官と私用メールアドレスを使って連絡をとっていたのは
当時のリビア大使ではなく、ブルーメンソールなる人物であった
ことが明らかになっています。このブルーメンソールという人物
は何者なのでしょうか。
 2015年5月23日付の「産経ニュース」によると、ブルー
メンソール氏について次の情報があります。
─────────────────────────────
 ベンガジ事件の直後、クリントン氏が夫のビル・クリントン元
大統領と設けた「クリントン財団」に所属していた側近のシドニ
ー・ブルーメンソール氏がメールで、リビアの国際テロ組織アル
カーイダ系の組織が1ヶ月前から攻撃を準備していたと伝達。こ
れに対してヒラリー・クリントン氏はメールで、国務省内部で早
急な対応が必要であると指示していた。
       ──2015年5月23日付、「産経ニュース」
                   http://bit.ly/1WrlwwI
─────────────────────────────
 ベンガジ事件で、反政府組織から兵器の回収交渉の任に当たっ
ていたのは、スティーブンス大使ではなく、どうやらブルーメン
ソール氏だったようです。したがって、クリントン氏が頻繁に私
用アドレスでメールのやりとりをしていた相手もリビア大使では
なく、ブルーメンソール氏だったことになります。
 ところで、米国がリビアの反政府勢力に兵器を供与したことは
確かですが、これは議会を通していないのです。このことは常識
的にはオバマ大統領も知っていたはずです。国務長官の独断では
できないからです。大統領と国務長官が組んで、議会に無断で大
量の兵器をある国家を転覆させるために、その反政府勢力に貸与
することなど本来はあり得ないことです。まして戦争が嫌いなオ
バマ大統領がやるはずがないと考える人は多いと思います。
 しかし、米国はそういうことをよくやる国なのです。その歴史
を振り返ってみるとわかります。「イラン・コントラ事件」とい
うのを聞いたことがあると思います。この事件の概要を百科事典
的に説明すると、次のようになります。
─────────────────────────────
 1986年11月、ホワイトハウスの国家安全保障会議(NS
C)がイランに対し、1985年夏から86年秋にかけてイスラ
エル経由などで対戦車や対空ミサイル、戦闘機部品を極秘裏に輸
出し、その代金の一部をニカラグアの反政府右派ゲリラ「コント
ラ」への援助に流用していたことが発覚した。
 当時アメリカ政府は「テロ支援国家イラン」とは交渉せず、武
器の輸出もしないことを国際的に宣言しており、コントラに対す
る援助も議会によって法的に禁止されていた。ホワイトハウスが
ひそかにこれらに違反し、大統領であったレーガンがそれを止め
なかったことは議会・世論の激しい非難を浴び、政権は最大の危
機にみまわれた。           http://bit.ly/1U28L5A
─────────────────────────────
 もう少し詳しく説明しましょう。米国は国王時代のイランとは
緊密な関係を築いており、兵器も輸出していたのです。ところが
1979年1月にホメイニ革命が起こり、国王を追放してからは
米国との関係がスムーズにいかなくなります。
 ホメイニ革命の10ヶ月後のことですが、ホメイニの信奉者が
イランの米国大使館を占拠し、大使館員を人質にします。米国と
イランの関係は険悪化し、時のカーター大統領は、イランに経済
制裁を課し、兵器禁輸の措置をとったのです。
 この人質事件がなかなか解決しないことが、カーター大統領が
大統領選に敗れ、レーガン政権ができるきっかけになるのです。
米大使館の人質は、レーガンが大統領に就任した日に解放された
のですが、米国のイランへの兵器禁輸は、レーガン政権になって
からも、続いたのです。
 これによってイランは窮地に陥るのです。イランは国王時代に
大量の兵器を米国から購入しており、それらの兵器の予備部品が
入手できないと兵器として使えないからです。そこに話を持ち込
んできたのは、寡頭勢力が支配する兵器ディーラーです。ここで
も既出のディロン社のような兵器ディーラーが登場するのです。
 1980年にイラク軍がイランに攻め込み「イラン・イラク戦
争」が始まると、イランの兵器の需要は一気に高まったのです。
ちなみに、当時のイランはソ連の支援を受けており、イラクは米
国の同盟国イスラエルの敵であったのです。
 イスラエルは、ほぼ公然と米国から輸入した兵器をイランに転
売していたのです。イスラエルにとってイラクもイランも敵であ
り、イランに兵器を売り込むことで、イランとイラクが殺し合う
ことは国益になると考えていたからです。
 1983年10月に、ベイルートの米大使館と海兵隊兵舎がテ
ロで爆破され、多くの米国人が誘拐されたのです。米政府は「イ
ランは国際テロのスポンサーである」と非難声明を出します。
 このときホワイトハウス直属の国家安全保障会議(NSC)に
所属するノース中佐は、イスラエルを介してイランに兵器を売却
する構想を推し進め、それを実現させたのです。
 この兵器売却の結果、NSCには大量の資金が入ってきたので
す。そこでこの資金を議会の承認を得ずに、ニカラグアの反政府
ゲリラ「コントラ」の支援に注ぎ込んだのです。西半球を共産主
義から救うためです。つまり、米国は、テロリズムの反対を唱え
る一方で、反政府ゲリラのコントラを支援したわけです。
 このときの首謀者は、何とホワイトハウスに所属するNSCの
ノース中佐であり、ホワイトハウスが議会に諮ることなく、勝手
にコトを実行に移したことになります。これが「イラン・コント
ラ事件」ですが、リビア・ベンガジ事件に酷似していることがわ
かると思います。ヒラリー・クリントン氏は、この事件の中心人
物になっているのです。単なる私用メール問題のレベルではない
のです。        ──[現代は陰謀論の時代/100]

≪画像および関連情報≫
 ●映画『アルゴ』の裏には、もうひとつ現代史がある!?
  ───────────────────────────
   映画『アルゴ』は、1979年のイラン革命の混乱のなか
  で起きたアメリカ大使館人質事件を題材としたアメリカ映画
  で、第85回アカデミー賞作品賞を受賞した。
   イスラム過激派の学生たちがアメリカ大使館を占拠する直
  前、6人の大使館職員が裏口から脱出し、カナダ大使の公邸
  に匿われる。人質救出を専門とするCIA工作員トニー・メ
  ンデス(ベン・アフレック)は、『アルゴ』という架空のS
  F映画の制作を理由に単身イランに潜入し、6人を映画のス
  タッフに偽装させて死地からの脱出を試みる、というのがス
  トーリーだ。良質の愛国映画であると同時に、隠された現代
  史を発掘したことが他の有力候補を抑えてアカデミー賞を獲
  得した理由だろう。
   ところでこの映画を観て、なぜこんな荒唐無稽な作戦が成
  功したのか、疑問に思わなかっただろうか?1981年1月
  16日、ルクセンブルクの金融情報会社に勤めるエルネスト
  ・バックスは奇妙な依頼を受けた。米系金融機関がタックス
  ヘイヴンに保有する口座から総計700万ドルの有価証券を
  引き出し、アルジェリア国立銀行を通じてイランの首都テヘ
  ランにある銀行に入庫してほしいというのだ。エルネストが
  驚いたのは、取引の内容だけではない。依頼主がFRBとイ
  ングランド銀行、すなわち、アメリカとイギリスの中央銀行
  だったからだ。          http://bit.ly/22rENhn
  ───────────────────────────

映画「アルゴ」より.jpg
映画「アルゴ」より
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする