されています。「日本が財政破綻する」という内容のいわゆる破
綻本と、「日本は世界経済の最後の希望」といった真逆の内容の
本の2種類です。その割合は80対20であり、圧倒的に破綻本
が多くなっています。
どちらも読んでいますが、20%の本の方が真実を伝えている
ような気がします。しかし、80%の破綻の本のなかに、少し気
になる内容の本を見かけるのです。それは、ヘッジファンドの関
係者と見られる外国人の著者による本です。これらの本では、日
本の破綻が非常に近く起きることを煽っている内容です。
昨日のEJでご紹介した『週刊朝日』と「闇株新聞」ブログの
追及第2弾では、金融情報誌『日経ヴェリタス』1月29日号の
あるインタビュー記事を取り上げています。
これは、米国ヘッジファンド「ヘイマン・キャピタル・マネジ
メント」の創業者のカイル・バス氏のインタービュー記事です。
バス氏は「日本国債はあと18カ月内に崩壊する」と断言してい
るのです。『週刊朝日』よりも少し詳しくインタビューを再現す
ることにします。
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◎日本国債に以前から警告を発しています。いつ日本の危機が
顕在化するとみていますか。
私は国債バブルの崩壊が今後18カ月以内に起きるとにらんで
います。詳しいことはお話しできません。しかし、日本の長期
金利の上昇と為替の円安に備えたポジションをすでにとってい
ます。
◎なぜ今なのでしょうか。
これまでにない深刻な構造変化が起きているからです。震災後
の原発停止で割高な液化天然ガス(LNG)の輸入が急増し、
日本は昨年、31年ぶりに貿易赤字になりました。今年も状況
の好転は期待しにくいでしょう。自動車や電機などの製造業は
拠点をアジアに移しています。生き残りを賭けた企業の動きは
もう後戻りできません。私は14年半ばには日本が経常収支で
も赤字になるとみています。
◎日本政府の「12年度予算案に対しても、ずいぶん厳しい見
方をしているようですね。
これほどの茶番はありません。社会保障費は一般会計ベースで
約26兆3900億円と前年度から8%減っていました。一般
会計の総額も90・3兆円と前年度を下回り、一見すると立派
な予算案です。ただこれには看過できないトリックがあったの
です。
◎どういう意味でしょう。
一般会計から切り離し、『年金交付国債』なる耳慣れないもの
が登場していたのです。これは基礎年金の国庫負担分2・6兆
円を、将来の消費税増税で償還して穴埋めする仕組みです。ま
だこの世に存在せず、実現する保証もない増税をあてにして交
付国債を発行する。こんなことが許されていいのでしょうか。
http://ameblo.jp/torisukiyonori/
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「ヘイマン・キャピタル・マネジメント」というのは新興ヘッ
ジファンドにしか過ぎません。その代表のカイル・バス氏がこの
ようにいったとしてもほとんど信用されないのです。また、カイ
ル・バス氏は昨年の11月にも「数ヵ月以内に日本国債が危機に
陥る可能性がある」というメールを発信するなど、危機を煽って
しますが、今のところ、この発言は無視されています。
それに、カイル・バス氏の指摘は、日本政府が年金交付国債を
出した本当の意味を間違ってとらえています。EJの読者は既に
ご存知のように、2011年度予算は税収が2.5 兆円余ったの
に、財務省はそれを年金積立金に戻さず、不要不急の4次補正予
算にしたことや、財務省が年金積立金を人質にとって、増税が不
可避であることを国民に思わせようとして年金交付国債を出した
という事実を知らないようです。
しかし、日本の主要金融情報誌『日経ヴェリタス』までもが、
カイル・バス氏の発言を取り上げると、日本国民に国債危機意識
が刷り込まれてしまいます。さらに2日後の2月2日付の朝日新
聞朝刊の「日本国債の急落を想定/三菱UFJが危機対策」の記
事によってそれは一層真実味を増します。まさにとどめのタイミ
ングであるといえます。
これらはすべて財務省の画策であると思われます。政府だけで
なく、メディアも完全に財務省にコントロールされています。三
菱UFJ銀行も主務省の要請があれば、発表せざるを得ないと考
えられます。財務省も死に物狂いなのです。
しかし、既に何度も述べてきているように日本の財政はけっし
てよくありませんが、危機的状況にはほど遠い状態です。しかし
海外のヘッジファンドが危機を煽り、一攫千金を手にしようと手
ぐすねを引いているのです。それを政府と金融当局が裏付ける間
違った情報をメディアで流し続けると、本当に国債破綻が起きか
ねないのです。「闇株新聞」は次のように述べています。
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怖いのは、本来は国債の価値を守るべき日本政府が増税のため
に国民に財政危機を宣伝することで、ヘッジファンド側に「加
勢」してしまっていることだ。政府が「日本国債が紙クズにな
る」と言い続けるため、国民は金利が上昇し始めたとき、「国
債が暴落する」という不安にかられ、一斉に売りに出る危険が
ある。最大の国債保有者である銀行も政府の意向を真に受けて
おり、パニックになるだろう。そして資金に余裕のある日本で
起きるはずのない「国債暴落」が現実のものになる──これで
はヘッジファンドの思うつぼだ。 ──『週刊朝日』2/17
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――─ [財務省の正体/66]
≪画像および関連情報≫
●さっそく持ち出した貿易収支赤字/「闇株新聞」ブログ
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財務省は、1月25日に発表された昨年の貿易収支が31年
ぶりに赤字になったことも、さっそく消費税増税の宣伝使っ
ている。このままだと貿易赤字がもっと膨らみ、そのうち貿
易以外の項目も加えた経常収支までもが赤字化する。赤字に
なると日本から資金が流出し、国内の資産が減るため、結果
的に国債を安定的に引き受ける余力がなくなる。だから、今
のうちに増税をしなければならない──という理論らしい。
これを大新聞も声高に論じているが、果たして正しいのだろ
うか。本来、貿易収支が赤字になったということで真っ先に
議論すべきなのは、国内産業の空洞化をいかに防ぐかという
ことのはずで、歴史的な水準となつている円高対策、高い法
人税の引き下げ、そうでなくても高い電力料金のさらなる値
上げの回避などのはずだ。国民にとって重要なことは無視し
て、増税のための議論にすり替えている。あるエコノミスト
は12年の貿易赤字が5兆円(11年が2兆5千億円)、3
〜4年後に10兆円になり経常収支も赤字になるというご
託宣″まで出していたが、これも増税推進論の格好の材料に
されている。 ──『週刊朝日』2/10
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カイル・バス氏






